カオナシ論は整理できてからのものをアップしたことがある。
だけど、そこまで整理が進む前の、気づき始めたときのメモが、facebookから出てきたので、記録しておきます。
カオナシの純粋
カオナシは金で女の心を買おうとしていたどうしようもない奴。
というので片付けてはいけない気がする。
ではなぜ、千尋でなくてはならなかったのか。
他の女たちなら喜んで身を任すではないか。
なぜ千尋だけを追うのか。
カオナシの差し出す金に
「いらないよ。そんなもの」と言う千尋だけをなぜどこまでも追うのか。
ロリコン?
それはあるのだが、それは性的嗜好性には収まらない。
それはカオナシの深層意識で、
千尋の中にだけ何か真実を見ていたからなのだ。
そしてそれはひたむきな少女だけが持つ真実だという文脈があるので
ロリコンと親和性があるのだ。
(宮崎駿自身にそういう文脈を好む傾向は感じる。)
実はカオナシは愛とは何かを初めから直感していた。
だが、愛の表現方法など知らなかった。
だからカオナシは金を出し、金を出し、金を出す。
あげる、あげる、あげると。
だが、そうやってカオナシが追いかけていたのは、
千尋だけが持っている真実。
カオナシはただのロリコンではない。
カオナシは千尋をただ買春しようとしたのではない。
カオナシは千尋に恋愛していたのだ。
カオナシ以上に真剣な恋をしたことのある者だけが
カオナシを笑えばいい。
こんな真剣な恋をしているやつになど
めったに会ったことないぞ。
そしてカオナシは千尋と行動を共にすることで自己変容を遂げる。
カオナシはやっとスタート地点に立った。
千尋に恋をしたこと自体は、
彼をスタート地点に立たせるだけで終ってしまう実らぬ恋だった。
いやカオナシにとって千尋は
実は恋愛を通じて見つけた愛の道の師匠だったのだ。
千尋は愛とは何かを教えて、カオナシをスタート地点に立たせてくれた。
この恋は実らなかったが、それでいいのだ。
カオナシくん、次、いこ。
次。
きっと素晴らしい恋人が見つかるさ。
カオナシくん、
ボーディー スヴァーハー
悟りよ おめでとう
「いらないよ そんなもの」と言う千尋
超かっこいい。
こういうかっこいい、ロリコン甲斐のある女の子も少なくなった。(^_^;