種々の業務を日常こなしているのでよく覚えていないのだが、かれこれ10年くらい前だったと思うがPythonを知り、その合理性とコーディングの簡潔さに驚き「これからはPythonだ」と思った。当時Pythonに関する日本語の書籍やドキュメントは少なく、英語のドキュメントに苦戦しながら、それでもDjangoで簡単なWEBアプリを作ったりしていた。が、日本ではPythonではなくJavaが全盛で猫も杓子もと云った感じだった。私もプログラミングは本業ではないので暫くほったらかしていたら、AI時代に突入し、今度は猫も杓子もPythonみたいなことになっていた!
日本人の手のひら返しの凄さ!JavaScriptがそのコードの冗長さや、セキュリティの脆弱性の為(今は脆弱ではありませんが)デザイナーさんの書く簡易言語的な扱いから、Google Mapの出現とそれによるAjaxの普及により、突然JavaScriptの地位が向上したのを思い出す。
しかし、JavaScriptとPythonでは敷居の高さが余りにも違い過ぎる。今でこそAnacondaの登場でWindowsでも簡単に始められるようになったとはいえ、エディタとブラウザがあれば直ぐに始められるJavaScriptに比べ、ターミナルからのコマンド操作はWindowsユーザーには抵抗があるだろう。Windows10ならWSL(Windows Subsystem for Linux)を使う事も可能だが、Linuxの基本知識は必須だし。
パーソル・コンピューターの登場で一気にIT革命が起きたようにAI革命が本格的に起きるためには、中小企業や町工場、個人商店などが簡単にAIを導入できる環境が必要だと思っていたら、ありました。
プログラミング不要のAI構築プラットフォームMatrixFlow。私もまだ使っていないので何とも言えませんが、コンセプトだけでも評価できます。
且つてコマンド操作だったコンピューターがAppleのMachintoshによるGUIの登場で爆発的なイノベーションを起こしたように、現在の世界を取り巻く停滞した空気を、つきなみな表現だが、AIやIOT、ブロックチェーンによるイノベーションが吹き飛ばすには、優れたUIが必要だと思う。
いくら高性能でも学習に時間とコストを要するものは敬遠される。世界が分断される前にイノベーションを起こさなければならない!