
ロングとは、ある仮想通貨を買った状態のことを指し、「ロングポジション」という使い方をします。
買う動作自体のことではなく、保有している状態を意味しています。
日本円(JPY)とビットコイン(BTC)の売買を例に、ロングの具体的な用法を説明します。
BTCとの為替取引でJPYを増やしたい場合、BTCを安値で買って、高値になったら売る、というのが現物売買になります。
現物売買では、まずBTCを購入しますが、この「BTCを持っている状態」がロングなのです。
このときは『BTCのロングポジション』ということになります。
上の例を見てもらえば想像できるかと思いますが、ロングは基本的に相場が上がることを期待しています。
ここから相場が上がりそうだ、と思って参入できている状態が理想的なロングポジションですね。
ロングでは想定される高値まで通貨を保持し、そのラインを超えると売る方向に転換します。
対義語である「売り」はショートと言い、売るまでの状態をホールド、もしくは塩漬けなどと呼んだりします。
ロングで参入した仮想通貨が予想される水準まで値上がりして売り抜けることができれば、無事取引が理想的な形で終わったといえます。
もちろん、予想よりも価格が上がらない場合があります。
その時、トレーダーには2つの選択肢が用意されています。
1つは損切、もう1つはホールドです。
<損切>
これ以上回復する見込みがない、あるいは利益を出したい期間中に高騰が見込めないので、損失を負っても売ってしまうという考え方です。
ほかの仮想通貨や投機対象がある場合にはさっさと損切してしまったほうが傷が浅くて済む可能性は高いです。
しかし、あまりに短期的に「下がったからすぐ損切」を繰り返していると、利益を全く得られないまま、わずかにマイナスを食い続けるだけになる危険性も大いにあります。
損切の判断は、「明らかに下降トレンドに転換しているかどうか」というのが大きな目安になると思います。
下降トレンドへの転換が起こっている場合は、まず間違いなく短期的な回復は見込めませんし、何より再度上昇したときに希望する額まで反発を起こすか分かりません。
下降トレンドかどうかは各自の分析によりますが、ここを正確に見極めて損切を行うことで、大ダメージを追わないように気を付けましょう。
<ホールド>
希望より上がらない場合、あるいは相場は明らかに安いところで動いているのにも関わらず価値が上昇してこない場合は、ホールドという選択肢もあります。
ホールドの場合、価格が上がることを確信して保持するという行動なので、損切よりは少し勇気がいる行動です。
またデイトレードで生計を立てている場合、メインで扱っている通貨がホールドとなるとかなりの痛手になるでしょう。
余剰資金の資産運用だったり、「ちょっと試しに上がりそうだから買ってみた」というようなときは、ホールドでもいいのかもしれませんが、上がる見込みがないのにホールドを続けていると、じりじりと価値が下がるだけになってしまいます。
ほどほどのところで損切をする決心も、重要なのです。
買いがロング、売りがショートである理由には、定説がないようです。
しかし、有力な説としては以下のものがあります。
ロングは和製英語ではなく、海外でも「Long」と言われているようです。
英単語のLongは、「長い」のほかに「強気の」という意味があります。
ある仮想通貨(や株式など)を買うときは、「ここで買えば値上がりするはず」と強気になっていますから、そこから、買いのことをロングといった、という説です。
ちなみに、この説の場合は、ロングの対義語というところからショートが売りということになったと考えられます。
ショートが先に誕生したと考える有力な説については、「ショートとは」を参照してください。
ですが、上にも書いた通り、ロングポジションの通貨が必ず上がるとは限りません。
ロングポジションの時は通貨の為替に敏感になり、自分の立てた予想の高値が合っているかどうかについて、随時気を配っていったほうがいいでしょう。
あずまや
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