恋愛。それは現代に巻き起こっている嵐の一つといっても過言ではないでしょう。しかし、そのように思っているのは全人口の半分だけかもしれません。
今回は、男女をめぐる恋愛と性愛について「モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた」などから、いろいろと紹介と解説していければと思います。
恋愛というと、男女が行うものだという認識があるかもしれません。そして、モテるというのは男女ともに起こりうることだとも認識しているかもしれません。しかし、モテるまでのプロセスを見たときに、男女では全く異なる道のりをたどり、恋愛や性愛というもの自体も、生物学的に見れば「非対称」であることがわかっています。
自由恋愛においては、一夫多妻というのは非常に合理的であり、これまで”一時的に”主流になっていた一夫一妻制は、これからはその影を薄めていく可能性が高いといえるようです。なぜそのようなことが言えるのかといえば、自由恋愛にある男女の役割が影響しているようです。
男女の性愛を考えた場合、それは対称的、ないしは等方的ではないといいます。それは非対称的であり、生物学的には片方の性がもう片方の性を選択するということが基本のようです。それだけにとどまらず、男女間では平均寿命も異なります。平均寿命は確かに「生物学的要因」ではないとする学者もいますが、とはいっても大体の場合それは女性の方が長生きになります。
基本的には、男女の平均寿命に差がある理由は、生物学的、社会的、および環境的な要因が絡み合っているため複雑です。
生物学的には、女性の方が男性よりも免疫系が強く、ホルモンの影響も異なるため、女性は一般的に健康状態が良く、長寿になる傾向があります。また、女性の方が心臓病やがんなどの重病にかかるリスクが低いという研究結果があります。
一方、社会的には、男性の方が職場や家庭でのストレスや圧力が大きく、喫煙や飲酒、暴力などの危険行動をとる傾向があります。また、男性の方が女性よりも危険な職種に就くことが多いため、労働災害や交通事故などのリスクも高くなります。
環境的には、男性の方が大気汚染や水質汚染、食生活の乱れなど、健康に悪影響を及ぼす環境因子により多く曝される傾向があります。
これらの要因が絡み合って、男女の平均寿命に差が生じていると考えられています。ただし、これらの要因は個人差があり、また、時代や地域によっても異なるため、一概に男女の平均寿命に差があると言えるわけではない場合もあります。
とある男性の人物が女性はほかの惑星から来た、といった言葉がありますが、男女間の差異というのはそう目立たないものではありますが、非常に影響は大きいものだと感じます。
上記のような性選択の非対称性は、主に以下のような要因によって起こります。
セックス比の歪み
セックス比とは、生まれた男性と女性の数の比率のことです。一般的には、男女の割合はほぼ1対1ですが、一部の種では、ある条件下でセックス比が歪むことがあります。
たとえば、多くの爬虫類では、卵の孵化温度がセックス比に影響を与えます。一定の温度範囲では、オスが生まれやすく、別の温度範囲では、メスが生まれやすくなります。
遺伝子的な理由
オスとメスの性染色体が異なることが、性選択の非対称性に影響を与えることがあります。たとえば、哺乳類では、オスがXとYの2つの性染色体を持ち、メスがXXの2つの性染色体を持ちます。
X染色体には、生殖能力に関連する遺伝子が含まれており、Y染色体にはそれが含まれていません。そのため、オスには性的選択に関連する遺伝子が多く含まれる可能性があります。
繁殖戦略の違い
オスとメスが異なる繁殖戦略を持っていることも、性選択の非対称性に影響を与えることがあります。たとえば、オスはより多くのパートナーを持ち、より多くの子孫を残すことができます。
一方、メスは出産や子育てに多くのエネルギーを費やし、生涯に産むことができる子供の数が限られています。このような違いが、オスとメスの間で競争や選択のプロセスを引き起こすことがあります。
これらの要因が組み合わさって、性選択の非対称性が生じることがあります。また、これは人間以外の有性生殖生物も含んだ場合の考えであり、無性生殖だけの場合は、どうなるのか、人間以外の動植物の生殖手段とは相いれない部分もあるため、すべてがその通りということはないでしょう。