スーパーマンとバットマンはどっちが強いと思いますか?
今回はそんなVSシリーズとしてお金の使い方の是非を考えます。
この記事では、サービスの持続時間が提供者に定められているものを定期購読、そうでないものを直接課金とします。提供者に定められているサービスの持続時間は「Youtubeの定期購読における最小の期間」とか「賞味期限」などです。そうでないものは「花火」とか「無限時間遊べるゲーム」とかです。
今では、多くのサービスで定期購読というシステムが導入されています。では、定期購読という課金体系がどのようなものなのか「哲学的」に考えていきます。
まず、課金について自分と自分以外、ないしは「課金者」と「課金者ではない第三者」に分けて考えます。
なぜかといえば、定期購読と直接課金を「自分という存在」と「他人に対しての自分という存在」の2つ、いわば「俺と俺以外」という切り分けを行い総合的にいいのか銅貨を考えるためです。
自分と自分以外を足し合わせたら世界人口の総数になり、そのスケールで良し悪しを考えるためです。
✓ 課金者ではない第三者 = 世界人口 - 課金者(1人)
✓ 課金者 = 1 人 ... 自分か自分以外の誰か
定期購読:「金銭を払えば”一定期間”のサービスを受け取れる」
直接課金:「金銭を払えばサービスを受け取れる」
直接課金は、「一定期間の」という言葉が消えていることがわかります。しかし、実はこれは「課金者ではない第三者」から見た考えになります。課金を行った人、つまり課金者から見た場合、上記の解釈は以下のようになります。
定期購読:「金銭を払えば”一定期間”のサービスを受け取れる」
直接課金:「金銭を払えば”期待した通りの”サービスを受け取れる」
これはどういうことでしょうか。「期待した」というのは課金者がYoutubeのスーパーチャットやスーパーでの買い物の際、「"これは高確率で良いだろ"と思って価値判断をした」ということです。
しかし、課金者ではない第三者は直接課金のことは「金銭を払えばサービスを受け取れる」ものだと思っています。
さて、ここで「課金者」と「課金者ではない第三者」の間で直接課金に対する考えに違いが生まれていることがわかります。
つまり、課金した側からすれば、そのサービスは「期待した通りのもの」ですが、課金者ではない第三者からすれば「サービス」というわけです。
直接課金の場合、定期購読のようにサービスを受けられる期間が定められていないので、そのサービスが期待通りのものだという認識が、直接課金のサービスの価値になります。
定期購読の場合、一定期間サービスを受けられるので、そのサービスが一定期間のものだという認識が、定期購読のサービスの価値になります。
これは、直接課金のサービスの価値が時間的に定められていないことが原因で起こります。
いわば、直接課金においては課金者が期待できると認識しているので、サービスの価値が1秒だとしてもおかしくないし、1万年でもおかしくないのです。
定期購読は1か月という期間が定められているので、課金者も1か月分の価値を受け取とれると考えますし、第三者も1か月分の価値を受け取れると考えます。
直接課金を行った人は、課金したサービスが1秒間もたらされるものでも、1時間もたらされるものでも、1か月でも1年でも1万年でも1億年でも、課金した価値があると思っています。
それを見た人は、課金した本人が受け取ったサービスが、値段に見合っているのか「良くも悪くも」わかりません。見合っているかどうか、どのくらいの時間もたらされるのかは課金者が決めているからです。
しかし、定期購読課金をした人は、課金したサービスが1か月という期間もたらされると思っています。
それを見た人は、1か月分のサービスを受け取っていることを理解します。しかし、それが1か月分に見合うかどうかはわかりません。
直接課金:確実なサービスと不安定な持続時間
定期購読:不安定なサービスと確実な持続時間
さて、これをサービスを受け取る消費者とサービスを提供する提供者はどのように受け止め、どちらがいいというでしょうか。
消費者:直接課金がいい。なぜなら期待通りの確実なサービスを受けられるから
提供者:定期購読がいい。なぜなら期待通りの確実なサービスを与えられるから
消費者と提供者を整理しますと以下のようになります。
直接課金した消費者は、課金したサービスが1秒間もたらされるものでも、1時間もたらされるものでも、1か月でも1年でも1万年でも1億年でも、課金した価値があると思っています。
それを見た消費者や生産者は、課金した本人が受け取ったサービスが、値段に見合っているのか「良くも悪くも」わかりません。見合っているかどうか、どのくらいの時間もたらされるのかは課金者が決めているからです。
定期購読をした消費者は、課金したサービスが1か月という期間もたらされると思っています。しかし、サービスが1か月以上の価値を持つのか、それ以下のものに過ぎないのかは良くも悪くもわかりません。
それを見た消費者や生産者は、1か月分のサービスを受け取っていることを理解します。しかし、それが1か月分に見合うかどうかはわかりません。
上記から、消費者ないしは課金者は、定期購読よりも直接課金のほうがメリットが大きいこともあります。しかし、第三者視点からそれが定期購読期間以下で消費しているものだと見られれば、課金者はデメリットしかありません。
サービス提供者からしてみれば、定期購読は1か月の価値を保証しているため、1秒で消化するかもしれない直接課金をお勧めすることはないでしょう。
とはいえ上記の話は、直接課金額と定期購読料がほぼ等しいときに言えることで、その差が2倍以上ある場合などは参考になりません。