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AIとビジネスイノベーションのためのデータサービスを開放するWeb3プラットフォームであるOcean Protocolは、先日のエンタープライズリリースにおいて、メルセデス・ベンツによる分散型データマーケットプレイスAcentrikとの提携を発表しました。
AcentrikはOcean Marketのフォークであり、OceanONDA V4のスマートコントラクトとライブラリを利用しています。このコラボレーションの一環として、Ocean Protocolの主要機能が活用され、Acentrik V1.0に統合されたほか、企業ユーザー向けの適応化も実行されました。
AcentrikとOcean Protocolのコラボレーションは2020年に始まり、メルセデス・ベンツ向けに分散型データオーケストレーションを探求する概念実証が行われました。このパイロットプロジェクトは成功し、これがさらなるコラボレーションとAcentrik Version 1.0の開発につながった経緯があります。
Ocean Protocol 共同創設者 Bruce Pon
「Acentrikは、Ocean Protocolの技術をベースにしたエンタープライズデータマーケットプレイスのローンチに向けた2年間のコラボレーションの成果です。今後もメルセデス・ベンツによるデータエコノミーを先導するための野心的な取り組みを、引き続きサポートしていきます」」
ダイムラー東南アジア新興技術担当ゼネラルマネージャー Srikanth Kaja
「AcentrikとOcean Protocolは長い道のりを共に歩んできました。両チームは緊密な協力関係を育み、それがこのコラボレーションの成功に貢献しました。近い将来、現在グローバル企業が切望している分散型データ市場を実現するために、さらなるトピックを推進していくことを楽しみにしています。」
Acentrikのミッションは、Ocean Protocolが持つ最先端技術を基盤にして、企業が分散型データの価値を容易に引き出し、データ主権の原則を核としたコミュニティでのより大きなデータ共有を可能にすることにあります。
そのために、以下の2つの強力なユースケースの開発に焦点を当てます:
1. 企業によるブロックチェーン上でのデータ売買
2. 企業によるプライバシーを保護した形でのデータの収益化
Acentrik V1.0では、企業はデータセットをパラメータ付きで公開することができるようになりました。このようなAPIパラメータを設定することで、より具体的なデータをエンドポイントから取得することができるようになります。
Ocean Protocolのスマートコントラクト、Compute-to-Data機能、アクセス制御をより明確にするためのきめ細かいパーミッションによって、Acentrikでデータセットを公開し、それに応じて境界をより柔軟に設定できるようになりました。
では、それぞれの機能を掘り下げてみましょう:
Compute-to-Data
Compute-to-Dataは、Oceanツールセットのコア機能であり、Acentrikにとってはマーケットプレイスでのデータの共有と収益化に関心を持つ企業のニーズに対応するために必要な機能となります。
Compute-to-Dataは、データ解析のための安全な環境を生成し、生データを公開することなくデータ上でアルゴリズムを実行して、そのデータ内容を活用した結果のみを抽出することを可能にします。この機能によって、個人データの利用とそれを公開するリスクとの間のトレードオフを解決し、新たな収入源を生み出すことができます。
プライバシー保護された計算ジョブを実行することで、企業はAcentrikマーケットプレイスでデータ主権を維持したまま、業界を超えたデータ変換の恩恵を受けることができます。
Fine-Grained Permissions
Ocean Protocolの大部分は、分散型のアクセスコントロールに関するものであり、企業やユーザーは、アクセスを指定・管理するためにより正確な方法を必要とすることが多いため、これに対応するためOcean ProtocolではFine-Grained Permissionsを導入しています。
Acentrikはこの機能を主に2つのレベルで活用し、マーケットプレイスでエンタープライズグレードのユースケースに対応した安全なアクセスコントロールのセットアップを確立します:
1. ロールベースのアクセスコントロールによるマーケットプレイスレベルの制限−企業は、同じ企業に属する複数のユーザーに異なるロールを付与して、資産の適切な管理が可能になります。ユーザー、プロバイダー、コンシューマーという3つのロールが定義され、各ロールは、ユーザープロファイルと接続されたウォレットの両方に付与されます。管理者のニーズに応じて、目的を満たすために複数のロールを付与することも可能です。
2. 許可リストと拒否リストによるアセットレベルの制限−企業は、公開された各アセットに対するアクセス制御を管理することができます。データ所有者は、メールドメインとウォレットアドレスを通じて、アセットへのアクセスを柔軟に許可または拒否することが可能です。
アセットマネジメントトークン
これまで、Acentrikマーケットプレイスに統合されていたFungible ERC20 データトークンは、マーケットプレイスでデータセットを消費するライセンスを表すOceanのデータ共有インフラ上に構築されていました。
OceanONDA V4のローンチとERC721データNFTの導入によって、Acentrik V1.0でのデータ管理がより簡易化されます。データNFTをベースにしたAcentrikのアセットマネジメントトークンは、マーケットプレイスにおける資産の所有権を表す機能を持ち、同じベースとなる知的財産に対する異なるライセンスをサポートします。
スマートコントラクト
Acentrik Marketplaceは、OceanONDA V4スマートコントラクトとライブラリによって駆動され、データサービスの公開、データトークンとAcentrikのアセットマネジメントトークンのデプロイとミント、データサービスの消費・利用を可能にします。Acentrik V1.0は、顧客が安価なガス料金と高速トランザクションを体験できるように、Polygonネットワーク上で起動します。これは、Ocean Protocolのスマートコントラクトがデプロイされている多くのEVM互換ネットワークの1つです。
現在、エンタープライズ・リリースが稼動しており、企業はAcentrikからマーケットプレイスの機能を体験することができます。
Acentrikチームとのコラボレーション機会の獲得や製品への関与に興味がある場合はこちらからご連絡ください。Acentrikの詳細と登録はこちら。
日本の組織、個人からのOcean DAOやShipyardへの応募もチーム共々楽しみにしています。
プロジェクトの最新情報やお知らせは、Twitter、Telegram、LinkedIn、GitHub、NewsletterでOcean Protocolをフォローしてください。また、Discordで他の開発者と直接チャットすることもできます。
Ocean Protocolのミッションは、世界に広がるWeb3データエコノミーを始動させ、データの所有者が持つべき権利を取り戻し、人々がデータから本来得られる価値をもたらす世界を構築する事です。
データは新たな資産クラスであり、Ocean Protocolはその価値を引き出します。データの所有者と消費者は、Ocean Marketアプリを使用して、安全でプライバシーが守られた方法でデータ資産を公開、発見、消費できるようになります。
Ocean Protocolのデータトークンは、データを「データ資産」に変えます。これによりウォレットや取引所、その他のDeFiツールを活用して、データウォレット、データ交換、データ協同組合を実現します。プロジェクトは、OceanライブラリやOCEANを自分のアプリで使用し、Web3データエコノミーの推進に貢献していきます。
トークンとしてのOCEANは、データへのステークやデータの売買、ガバナンス投票などに使用されます。トークンの供給は、短期的な成長と長期的な持続性を促進するために時間をかけて分配され、利用量の増加に応じて増加するように設計されています。
詳しくはoceanprotocol.comをご覧ください。
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