どうもこんばんは。
新米心理カウンセラー・あぶです。
仮想通貨関係でもそうでなくても、友達が悩んでいる時、辛い目にあっている時に、「どうしたらその人のためになるのか」と、考えたことはありませんか?
今回は、悩んでいる友人に対して、どう振る舞えば効果的かをご紹介します。
ストレスに関する、古典的な実験がある。
ランダムな間隔で発される不快な騒音を参加者に聞かせ、集中力が必要なパズルなどに取り組んでもらうもので、実験の結果、参加者の心拍数と血圧は上昇し、集中が途切れ、ミスを連発した。
この時、参加者の一部にストレスを軽減するための逃げ道を与えた。騒音が不快になったら、ボタンを押して音を止められると教えたのだ。ボタンを与えられた参加者は冷静を保ち、ミスが減った。
そこは予想通りだ。驚くべきは、実際にボタンを押した参加者が、ただの1人もいなかったことである。騒音を止めたからストレスが減ったのではない。騒音を“止められる”という意識が、違いをもたらしたのだ。
参加者はボタンを与えられたことで、「自分で状況をコントロールできる」という意識(コントロール感)をもち、その結果としてストレスに耐える力が高まったのである。
—— 『OPTION B』
つまりは、苦しんでいる人には「ボタン」が必要だということです。
では、親しい人が逆境に苦しんでいる時、ボタンを差し出すにはどうすればいいのでしょうか?
そのヒントとなるのが、上記の実験です。
騒音実験が教えてくれるように、ボタンは問題を解決しなくても、ただそこにあるだけでプレッシャーを和らげることができます。そう、ただ苦しんでいる友人に顔を見せるだけで、大きな力になることができるのです。
『OPTION B』の著者でフェイスブックのCOO(最高執行責任者)であるシェリル・サンドバーグは、最愛の夫を無くした時、家族や友人が毎晩のように顔を見せてくれたことが大きな助けになったそうです。
周囲は、「必要な時はいつでもそばにいるよ」と行動ではっきり示したことで、彼女にボタンを差し出していたのです。
人が悩んでいる時、手助けしようと思っても「傷つけるようなことを言ってしまったらどうしよう?」「出しゃばりすぎかな?」とつい考えて、行動に起こすことを躊躇してしまうことは少なくないかと思います。
ですが、その優しい気持ちに行動が伴うだけで —— 「どうしたの?」「大丈夫?」と一声かけるだけで、相手の気持ちは幾分か軽くなるはずです。
もしそのような場面に遭遇した時には、勇気を出して行動を起こしてみてください。きっとその優しさは、相手にとってかけがえのないものになるでしょう。
ではまたー。
《他者を思いやることの有用性について》