どうもこんばんは。
新米心理カウンセラー・あぶです。
親や先生から「勉強しろ」と言われたり、上司から「もっと努力しろ」と言われたりすると、逆にやる気をなくしたり、反発したくなりませんか?
このように、人から説得(指示)されると、何故かかえってやりたくなくなる心理のことを、社会心理学では「ブーメラン効果」といいます。
説得が逆効果となり、ブーメランの軌跡のように、その行為をした人に負の効果(感情)として戻ってきてしまうことから、この名がついたようです。
アメリカの作家で、『人を動かす』『道は開ける』などの名著を記したデール・カーネギーは、このブーメラン効果によって、「相反する意見の2人が議論をすると、お互いが頑なになって、自分の方が絶対に正しいと思って終わることになる」と指摘しています。どういうことでしょうか?
もし、あなたが議論で勝ったとします。その時、相手よりも優れていると感じて、とてもいい気持ちになりますよね。ですが、相手は悔しい思いでいっぱいになり、あなたに激しい反感を持ってしまうはずです。
では、議論に負けたことで、相手はあなたの意見を取り入れるでしょうか?
おそらく、そうはならないはずです。議論に負けたからといって、相手は意見を変えません。むしろ、「相手は何もわかっていない」などといって、自分は正しいと自らに言い聞かせたりします。これは、特に政治家の議論をみていると非常に納得できるものではないでしょうか。
だからカーネギーは、議論に勝っても負けても、「人を動かす」という目的を達成することはできないといいます。
議論で勝利を得る唯一の方法は、議論をしないことです。批判も非難もせず、文句もいわない。お説教や脅しではなく、相手の立場に立って、やる気にさせる。それが、「人を動かす」ために重要な要素です。
もし、コミュニケーションがうまくとれない人が周りにいたら、ぜひ上記のことを心がけてみてください。その人との衝突や憎悪の感情は、きっと今より少なくなるはずです。
ではまたー。
デール・カーネギーの教え