こんにちは、ホーさんです。
ALISの新着をみていたら、こんな記事を見つけました。
もう一つの日本発ブロックチェーン企画というタイトル、ALIS運営を彷彿とさせる、満面の笑みの写真アイコン…。気になったので読んでみました。
どうやら、ALISと同じように、日本からブロックチェーンを活用したサービスを展開していく!という新進気鋭の会社が立ち上がったようです。(資金調達方法がICOかどうかは未定だそうです)
今日は、世界初の「ブロックチェーンを用いたクラウドデザインプラットフォーム」を謳う、reindeerについて調べてみました。
調べてみると、これ、結構ALISと共通点あるなと思ったのでみなさんと情報を共有したいと思います。
前置きです。そもそもクラウドデザインとはなんでしょうか。
「クラウドサービス」って言葉はご存知の方が多いと思います。手元にあるPCやスマホ(ローカル環境って言います)ではなく、どこかの会社が運用してるパソコン(サーバって言います)にアクセスして、アプリを使ったりデータを保存したりできるサービスのことですね。
このクラウドサービスは必ずしもエンドユーザー向けだけではなく、WEBサービスを運営する側に提供されるものもあります。
例えば、みなさんの書いたALIS記事は、クラウド上に「データベース」として保管されてます。他にも、声で何らかの操作をするための音声認識のクラウドサービスがあったり、画像処理のためのクラウドサービスがあったり、データ分析用のクラウドサービスがあったり、安全に取引を行うためのクラウドサービスがあったり、、
多機能なWEBサービスを作るときには、たくさんのクラウドサービスを組み合わせて作っていくことになります。これらの機能を自分で開発するのは大変だから、他の会社が提供しているサービスを使おう、となるのです。
でも、あまりにたくさんありすぎて結局どれ使ったらいいのということになりがちです。また、自分が実装したいサービスに対して、どのクラウドサービスを、どう繋げればいいのか、思考の迷路に入ってしまいます。
これをデザインする(最適な機能の組み合わせを考える)のが、クラウドデザインです。
クラウドデザインという考え方があるにしろ、多くのサービスから「このクラウドサービスのこの機能の組み合わせがベスト」と見つけるのは、きっとプロでもなかなか大変です。ましてや、素人には全く手が出ません。
reindeerは、「こういうWEBサービス作りたいんだけど」という要求に対して、「じゃあこういうクラウドサービスの組み合わせはどう?」と自動で提案してくれるサービスのようです。
WEBサービスを作る人にとっては夢のような話です。
さて、ここまでの話だと「わたしには関係ないなー、WEBサービス作らないし」となると思います。
でも、Whitepaperを見てみたところ、実はALISと似ているところが結構ある、ということを発見しましたのでご紹介します、
reindeerでは、ユーザーが登録したクラウドデザインを評価し、それが優れたものかどうかを点数化するようです。点数が高いものが優先されて、新たにウェブサービスを作りたい人に「こんなやり方どうでしょう」と提案されるのでしょう。この評価ポイントは、一定の基準を運営側が決めているようですが、他のユーザーからの評価によっても決定されるようです。また、もちろん評価が高いクラウドデザインを提供した人に多くのトークン報酬が支払われることになります。
これってALISの記事評価システム&トークン報酬と一緒ですよね!質の高いコンテンツには多くのトークン報酬を付与し、それによってさらに質の高いコンテンツを生み出すサイクルにする、という考え方が一致しています。
なお、トークンは年に10%のインフレ率を設定しているようです。数字の違いはあるにしろ、ALISユーザーなら一度は聞いたことのあるフレーズですね。
ALISはすでにベータ版が始まっていますが、reindeerもユーザーが実際に使うことのできるプロダクトが早い段階でローンチできそうな印象です。経験豊富なITエンジニアが多数必要ではありますが、数学や暗号の天才集団である必要はありません。ある意味日本らしい、地に足のついたプロジェクトと言えそうです。
ベータ版が公開されたらぜひ試してみたい!とは思うのですが、私のような趣味のWEB開発者には、こちらから提案できるような大それたクラウドデザインはないですし、提案されたクラウドデザインがあまりにも高尚なものだと開発できないな、という危惧はあります。開発者のレベルや開発言語に合わせた提案をしてくれると最高ですし、ポテンシャルユーザーの間口が大幅に広がると思います!(唐突な提案)
reindeerでの報酬は、スマートコントラクトによって記録されます。つまり、ある人が「良いクラウドデザインを提供した」という信頼スコアは、誰にも書き換えられない改変できない情報となります。ここもALISと一緒ですね!
ちょっと話がそれますが、「信頼値の可視化や管理をブロックチェーンで行う必然性」については、ALISプロジェクトの核心となる部分であるにも関わらず、いかんせん前例がない話なので、すんなりと理屈を飲み込みにくいところです。以前ALISの水澤CMOにDiscordで聞いたことがあリます。
「検証プロセスが進むうちにユーザーが体感できるようにる」とのコメントです。楽しみですね!
さて、何が言いたいかというと、reindeerとALISは、ブロックチェーンを用いた評価システムの社会実装の観点では、目指すところが一致しているということです。これは、ALISにとって検証データが増えたとポジティブに捉えるべきと思います。reindeerとALISはブロックチェーンを用いた信頼度の可視化・管理という意味で似たサービスであるからこそ、お互いに良いところは真似したら良いのではないでしょうか。
ALISにおいてコミュニティは非常に重要です。(こういう話題の時はもちろんこの記事「ALISが世界を牽引するためのコミュニティハック 漫画編!!」ですね!)
それは、コミュニティの産む価値がALISの価値に直結するからです。コミュニティ外部の人が、新たにALISに参加することで「信頼」という見えない資本を新たに獲得できる(さらに可視化もされる)という状況を作れないと、ALISは持続的な発展ができません。信頼って、一人じゃ生まれませんよね。また、外部の人間が自分の価値を可視化する(信頼を得る)ためにALISに集まるには、コミュニティの中で評価される記事・人材と、コミュニティの外で評価される記事・人材は、できるだけ近づけていかなければなりません。
reindeerも同じですね。最初の開発フェーズではプロダクトの使いやすさを高めることがもちろん大切ですが、最終的にはユーザーが生むコンテンツの価値が、reindeerの価値を決定します。コミュニティの中で質の高いクラウドデザインが生み出され続けるために、コミュニティの自律的な発展こそがキーとなります。
外部からALISやreindeerを活用しようとしたときに、Community as a service(サービスとしてのコミュニティ)とでも呼べる状況を作り出せているかどうかが、この二つのプロジェクトの成功を左右していると言えると思います。(私が今考えた造語なので他所で使うと恥かきます。ご注意)
reindeerの人たちもきっとこのことは重々承知で、だからこそALISコミュニティのことは興味深く見ていると思いますよ!
長くなりましたが、「もう一つの日本発ブロックチェーン企画reindeer」は、「クラウドデザインプラットフォーム」という聞きなれない名称のわりに、思ってたよりもALISに近い存在であることがわかりました。
WEBサービスの開発に興味がない人でも、ちょっとは気になる存在になりましたでしょうか。
今後の動きに注目したいと思います!
ホーさん@ALISハッカー部&English Club
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