※本記事は妻の口述筆記を夫が編集しています
出産の3ヶ月半前に少し早めの産休に入り、里帰り出産のため引っ越しました。昔、憧れていた都会に別れを告げ、自分が生まれ育った故郷に帰ってきて、少し悲しいような安心するような気分だったのを覚えています。
双子の妊娠7ヶ月になると、通常妊娠の9ヶ月くらいの大きさ&重さになります。まともに動けない、普通の半分も食べられない、やることがない…でも氷が異常に食べたくなりました。
これは「氷食症」とも言われる症状で、夏の暑さ&双子の妊娠のため、体内に熱がこもってしまうので、貧血が関連しているという説が有力ですが原因は不明です。夫は体内温度を下げるために体が氷を欲するかな?と言ってました。とにかく氷をガリガリ噛み砕いていたので、ちょっと心配されてしまいました(笑)
しかし、妊婦検診では双子に異常は全くみられず順調におなかの中で大きくなってきました。引っ越す少し前から胎動も始まり、双子なので胃と膀胱が同時に蹴られるというレアな体験をし、嬉しくも苦しい日々が過ぎて行きました。
この時期は、肋骨が痛くて横になれず、クッションにもたれかかるようにして寝ていました。夜になると前駆陣痛が始まり眠れない…臨月はとにかく疲労が溜まり、腰痛に悩まされました。とにかく安静。無性にマッサージをして欲しかったのを覚えています。
妊婦健診では、こんなに待つのというくらい待ち、ぐったりです。帝王切開になる可能性も高いため、地域で最も大きい病院で検診&分娩をしましたが…臨月の妊婦を2-3時間待たすの?とイライラしました。まぁ安全には変えられませんが…
また診察の先生が毎回違い、位置がつかめずエコーに時間がかかったり双子の体重がなぜか減ることもありました。双子の場合位置が入れ替わったり、向きが変わったりしていて、毎回違う位置にいるので不思議です。
自然分娩を希望していましたが、双子なので40週まで待っていると母子共に負担が大きい…38週までは経過観察をし、陣痛が来なければ誘発剤で計画出産に切り替えるという方針に決定しました。
38週まで双子は産まれず、計画出産のため入院することになりました。非常に新しい病院だったので部屋がホテルのようにキレイで、通常料金で個室に入れたのでラッキーでした。これから出産じゃなければ楽しめたのに…
その日の深夜、計画出産で妊娠誘発剤を使われるのが嫌だと思い、陣痛を促すためにスクワットをしました(妹にはやめとけと言われましたが…)。今を思えばこれがマズかった…おかげで深夜3時に陣痛が始まってしまいました。
どんどん陣痛が強くなり、4時には分娩準備室へ移動。夫も駆けつけました。赤ちゃんの位置をエコーで確認すると、自然分娩が可能なポジショニングだったので、このまま自然分娩で出産することになりました。
分娩中はとにかく痛くて、苦しくて、早く産まれてと思っていたので、あまり覚えていませんが、喉がカラカラなのに水分を摂らせてもらえなかったことは覚えています。
立ち合った夫が言うには破水の勢いが激しく、水風船が割れたように壁に羊水が飛び散って怖かったそう。こっちはそれまでが大変だったのに!でも立ち合って、心配してくれたことはありがとう。
陣痛開始から戦い続けた5時間後の午前8時前…長女がようやく産まれ元気な泣き声を聞くことができました!すごく嬉しかったけど、これで喜んでいられないのが双子出産。次女の負担を少しでも軽くするため、誘発剤&吸引により続けて次女を出産しました!
ようやく終わった…双子の赤ちゃん…私の赤ちゃん…かわいい。長女に比べて次女は体重が軽く2100gくらいしかなかったので、少しだけ対面したあと、保育機に入れられて運ばれて行きました。寂しいけど…命の安全には代えられない。
次回は出産後の入院生活から退院とNICUへの通院について書く予定です。