
歌舞伎の知識が全くなくても観ている間だけその世界にのめりこむ・・・
そんな映画「国宝」を観てきました。
話題になっているとはいえまったく興味も観る予定もなかったのですが、普段冷静な友人があまりにも熱く興奮気味でその良さを語るため、思わず観に行ってしまいました。
観てよかった。
その一言につきます。
友人は「あっという間の3時間」と言っていましたが、私は途中2回ほど時計を見てしまいました。それでも大満足の映画でした。
主人公が吉沢亮さんと横浜流星さんという今をときめくイケメン俳優なだけに、正直期待はしていなかったんです。このお2人のことを「かっこいい」だけが取り柄と思っていたので・・・。
でもこの映画からお二人の俳優魂と底力を観ることができました。
まず歌舞伎という特殊な世界を表現しているのに、違和感どころか観客をそちらの世界に引きこんでしまうその見事な演技。
私の祖母が日本舞踊をやっていてその延長で歌舞伎のこともよく聞いたものですが、あのゆったりとした動き(踊り)は実はものすごく筋力、忍耐力がいるので子供の時から厳しい稽古漬けで体得できるものなんだそう。
それを俳優のお二人は映画の中で見事演じきっているーきっと想像を絶するような稽古をされたはずです。
そして何がすごいかというとその踊りを演技しながらしている、ということ!!
ただただ踊りができれば良いのではなくて、吉沢亮さんは喜久雄という男性を、横浜流星さんは俊介という男性を演じながらそれぞれの役で歌舞伎を踊っているところ!!
それがもう、圧巻で言葉がありませんでした。
そして映像の美しさも印象的で。
調べてみると撮影監督はチュニジア系フランス人のソフィアン・エル・ファニという方。撮影作品をみるとフランスやイスラエル、チュニジアなど、いろんな国の監督といろんな撮影をされているようです。
だからこそ日本人が感じる「よくわからないからつまらない歌舞伎」ではなく、海外の人が歌舞伎を見た時に感じる日本の色彩の艶やかさや踊りの美しさを映像を通して観ることができたように感じます。
この映画はブルーレイを家でみるのではなく、スクリーンで体感してほしい。
主題歌もこの作品にはぴったりでした。
king Gnuの井口さんの高音ボイスが映画の妖艶な雰囲気をより一層を引き立ててくれます。
美しい映像と音楽、そして俳優陣の演技。
この映画自体が国宝級かもしれません!
まだ観ていない方は公開が終わる前にぜひ映画館に足を運んでみてください。










