毎週池袋の新文芸坐では、オールナイト上映が、土曜の深夜に催されます。
先週6/12(土)の回では、「異常人間、溌剌ナイト」と題した、4作品連続上映のオールナイトがありました。この企画は、池袋の新文芸坐と新宿にあるシネマート新宿との共同企画の上映会となっており、チラシをはじめかなり力の入った作品群の映画になっておりました。
今回の4作品とは、
1,『ザ・バニシングー消失ー』
2,『アングスト/不安』
3,『アメリカン・サイコ』
4,『ヒッチャー ニューマスター版』
という濃い面子であり、国によっては、上映や発売が禁止になった問題作ばかりです。また、この作品たちは、スプラッタ表現という血しぶきが飛ぶシーンや嘔吐するシーンがあるため、閲覧注意のもと見てください。特に、青少年にとっては、いい影響を与えるとは言い難い作品になりますので、何卒ご注意の上、個人の裁量で鑑賞してください。
今回は完売となり、スクリーンの中がギチギチになるほど異常な熱気の上、鑑賞会が行われたのです。
前説としまして、新文芸坐・花俟良王氏とシネマート新宿・宮森覚太氏 の登壇によるトークショーがありました。各作品は、かつてシネマート新宿のほうで上映されており、その中から厳選された4作品であることが語られています。コロナ禍においても根強い人気があり、各映画館が集客に四苦八苦するなか、この作品たちは、多くの映画ファンを集めました。今回の上映が初見さんもいることを踏まえ、ネタバレに配慮したトークショーではありました。しかし、お二方のトークは、この異常人間たちの魅力や製作者たちの苦悩など、裏話を含めた力説されておりました。これにより、上映前のボルテージを沸騰させてくれました。
右側が、シネマート新宿・宮森覚太氏。左側が、新文芸坐・花俟良王氏。
中でも、今回の上映順は、上映年順でも、興行収入順でもなく、異常人間の溌剌度ランキングで並べたという。ほぼ独断と偏見で選んでいる話は面白かったです。観客として徐々に異常度が増していく映画は、上映作品全体を楽しむうえでも寝てられない程いい並びだったと思います。
そして、上映が『ザ・バニシングー消失ー』に始まり、朝の6:40まで映画は公開されました。その中で、最も異常だったのは、他でもなく私たち観客でした。各国で上映禁止になった気持ち悪い作品が軒を連ねていましたが、途中退席したり、気分が悪くなったりせず、鑑賞後は何事もなかったように、感想を語り合う光景は明らかに常軌を逸しておりました。そこに不思議とも思わない私もまた、異常人間であったと再確認されます。なんて怖い上映会なのでしょう。
今回の各作品については、今週各作品ごとにご紹介させてもらいます。映画館が本気を出すといかに狂った世界になるのかわかりました。おかげで一睡もすることなく鑑賞しました。しかし、体は悲鳴をあげ、次の日は消え去りました。
貴方の異常さがこの映画によって暴かれるかもしれません。
それでは、それでは。
追伸
先日好永アカネさんに、アイコンを描いてもらいました。
普段は、裸なのですが、一週間程ミイラになります。
今回の映画紹介に合うカタチになったこと大変嬉しかったです。