失恋をしたこと、友人と疎遠になったこと、学生時代にバイトをしていたキャバクラで自分を指名して頂いていたお客様との関係が切れたことなど、これまでに人間関係が終わる場面が多々あった。
これらの経験を通して私が行き着いた考えは、「関係が終わってしまった人はもう過去の人」という考えだ。
どれほど過去の人のことを思っても考えても、過去の人は過去の人である。
「私がその人のことを思っている間も、既にその人は私のことを忘れて他の人とよろしくやっているんだろうな」と(真相はわからないがそのように)思ったところ、私のことを既に忘れているであろう過去の人にいつまでも執着して悲しんでいる時間があったら、もっと楽しいことや新たな出会いに時間を使った方が良いなと思うようになった。
また、喧嘩や価値観の違い、環境の変化、死別など理由は様々だが、人間は生きていたらいつか別れが来るものであり、その別れのタイミングが今だっただけ、この人とは縁がなかっただけ、と折り合いをつけるようになった。縁のある人とはずっと縁が続くし、続かない人とは続かないもの、と。
あとは、切れた縁の数だけ新たな縁が舞い込んでくると思うようにした(特にバイトではそう思わないとやっていけない節があった)。偶然かもしれないが、こう思う方が自然と新たな出会いが舞い込んできたように思う。
何だかんだでこれまでの経験を振り返ってみると、過去の人のことを考えなくなった一番の出来事は、時間の経過と新たな出会いだったように思う。
例えば、就職先が決まった後に自分のことを落とした企業のことを思って「あの企業、私をよくも落としたな…」といつまでも落ち込んでいるだろうか。
少なくとも、私は内定先が決まった後には自分のことを落とした企業のことはとうの昔に忘れていた(今こうして休職しようとしているのはまた別問題だが)。
綺麗事に聞こえるかもしれないが、新たな出会いが過去を忘れさせてくれるものだと思う。
私も人間関係が終わる場面を何度か経験してやっと行き着いた考えであり、誰もがこの考えに同意できるものではないと思っている。ましてやこの考えが決して万人にとっての正解ではないと思っている。
ただ、このような考え方をすることにより未来が開けるのなら、この考えをすることは自分にとっては間違いではないのかもしれない。
何せ人生は一度きりであり、特に若い時間は限られた貴重な時間だ。いつまでも過去のことを思ってウジウジしてはいられないのだ。
偉そうに文章を書いてはみたが、今突然恋人から別れを告げられたら、ここに書いたことと同じようなことが思えるだろうか。
その自信は、あるとは正直言い難い。