豆を煮ている最中に冷水を加えるが、この「びっくり水」を加えるタイミングは、普通は水が沸騰を始めて間もなくの頃。
豆の約半量の冷水を加え、温度を 50℃以下まで下げると効果がある。
なぜ温度を下げるとよいのか?
皮が固く、内部の子葉が柔らかいアズキは、びっくり水により表面の加熱が一時的に抑えられ、内部への水の吸収がゆっくり進むようになる。
一方ダイズは、内部の子葉より皮が先に水を吸い、皮にしわがよりやすい。
びっくり水によって皮の伸びが抑えられ、しわがとれてゆっくり内部がふくらむのに合わせて煮上がる。
甘みを浸透させるための知恵
黒豆を煮るときの砂糖は数回に分けて
黒豆の煮汁は 60%の砂糖液なので、とても甘い。
煮るときに何度にも分けて砂糖を加えるのは、ゆっくりと糖分を豆の内部に浸透させるためだ。
一度に砂糖を加えると、豆の内部の水分を絞り出してしまい、内部の子葉がしぼんでしまうが、少しずつ砂糖を加えることでふっくらと仕上がる。