私はあくまで長旅の途中であって、
縄文杉を見るためだけに屋久島に来たわけではありません。
そのため、登山をするような服や準備はありません。
運動靴に水着とスパッツ、上は薄手のジャンバー。
持ち物は水分くらいです。
縄文杉を見るにあたっては、バスのチケットを買う際、
合わせて環境協力金を徴収される他、お金は特にかかりません。
ガイドツアーもあり、そうしたツアー参加に参加すれば
道具のレンタルサービスなどを受けることが出来ます。
私はツアーには申し込んでいなかったので、雨の中ひとり黙々と歩きます。
途中、斜面から水が滝のように流れていたり、
川が茶色く濁って、ものすごい勢いで流れていたりするのを見ると
少し恐怖を覚えます。途中までは線路の軌道の上を歩きます。
この線路はたまに点検用のトロッコが走るそうです。
アップダウンもないので、それほどハードではありませんが、
雨は一向に止む気配がなく、むしろ雷の音まで聞こえ始めました。
トロッコの軌道が終わり、その先は整備されていない道を歩きます。
途中までは人も多かったのですが、
いつの間に人はほとんどいなくなっていました。
沢のようになっている場所では、
すねの辺りまで足を水に入れながら進みます。
この先、縄文杉までどれくらいの距離があるのか、
どのような道になっているのか全く分かりません。
これ以上進むのは危険と判断し、縄文杉を諦め、
来た道を引き返そうとしました。
~続く(600文字)~
旅と移住のブログ