今回、期待している技術として取り上げるのは…
「いや、いまさら?」と思われるかもしれませんが、ちょっと聞いてやってください🙇♂️
日本でもようやく普及してきているQRコード決済ですが、日本発のQRコード決済サービスは、原則、国内限定なんですよね。
QRコードが普及した中国の「Alipay(支付宝)」や「WeChatPay(微信支付)」で決済可能なお店が日本にも増えてきましたが、これらは基本的にインバウンド需要に対応したものですから、日本でアカウントを開設して使うことは想定されていません。
仕事柄、台湾を中心に海外へ出ることが多々あるので、日本で普段使っているQRコード決済のサービスがそのまま現地でも使えたら便利なのにな…と感じることがあります。
たとえば、QRコード決済の方法としてクレジットカードを登録しておけば使えるといったような方法など、ネット上で検索すれば出てきます。
ですが、それだったらクレジットカードをそのまま使えば良いわけで、わざわざQRコード決済を使う必要はないように思います。
そう思っていたところ、LINE Payの動向が少し気になりましたので、「期待する技術」ということで、企画記事として書き留めておきたいと思います!
今日も今日とて、台湾のブロックチェーン関連の情報をいろいろと探していると、以下のような記事が目に留まりました。
台湾のネットニュースサイト「今日新聞NOW NEWS」が2019年4月23日に掲載したこの記事によると、台湾の金融行政を管轄する「金融管理監督委員會(金管會)」が、4月24日から電子決済の国外使用についての申請を受け付けるということです。
そして、この申請受付に対して、台湾でQRコード決済サービス「LINE Pay一卡通」を提供している一卡通公司が申請する方針であることを表明しているそうです。
この申請が順調に進めば、将来的には日本のLINE Pay決済導入店舗で台湾の「LINE Pay一卡通」がそのまま使用できるようになると書かれています。
このニュース自体は、台湾の「LINE Pay」が日本で使えるようになるということですから、日本側から見ればAlipayやWeChatPayと同じ、インバウンド需要の取り込みにつながるだけのように感じます。
ですが、このニュースがLINE Payのサービスに関わるものだということで、ふと、思い出したことがありました。
それは、LINEが2018年11月に公表した「LINE Pay Global Alliance」のニュースでした。
ニュースリリースによると、これは「国内最大のインバウンド対応決済サービス」を目指すものとして位置づけられています。
ですので、中国のWeChat Payや韓国のNaverPayのユーザーが、日本のLINE Pay決済導入店舗でそのまま決済サービスを利用できるということが目指されています。
ただ、同時に注目したいのは、以下のような展開についても言及されているところです。
さらに、日本以外の台湾、タイ、インドネシアの「LINE Pay」ネットワークとも連携し、それぞれのサービスのユーザーが、日本でも普段の生活で「LINE Pay」をお使いいただくのと変わりなく、支払いできるようにしてまいります。
ここでも、台湾をはじめとする各地で展開されているLINE Payのユーザーが日本でそのままサービスを使えるようにというインバウンド需要取り込みの文脈で、そのメリットが説明されています。
上に挙げた台湾での動きも、このサービスと連動する動きかなと想像することができます。
ですが、この部分がWeChatPayやNaverPayとの提携と異なるのは、これがLINE Payのサービスの範疇で展開されることだということです。
ということは…
と考えるのは、不自然なことでしょうか?
現状でも、クレジットカードを登録すれば日本のLINE Payをそのまま使えるという情報もあるようなのですが…
僕が期待するのはそこではなく、わざわざクレジットカードを登録しなくても「そのまま」使えるということです。
上に挙げた台湾の動きを見ると、台湾内の法令や行政上の取り決めなどとの関係を整理するとともに、台湾と日本の双方の法令に対応したサービス環境の整備が必要だったようです。
このように、いろいろと解消しなければならない課題があり、そうした課題をひとつひとつ解消することで、ようやく実現まであと少しというところまで来たということが報じられています。
「LINE Pay Global Alliance」のその後の展開が今のところ報じられていないということは、こうした側面での環境整備に時間がかかっているのかな…と想像しています。
ですが、上に挙げたLINEのニュースリリースによれば、台湾などのLINE Payとの連携は「2019年内予定」ということですから、近いうちに新たな動きが出てくるのだろうと期待しています。
僕にとっては、日本で使っているLINE Payがそのまま台湾で使えれば、便利なことこの上ありません。
もちろん、独自のブロックチェーン開発を進めているLINEのことですから、「国際送金×ブロックチェーン」のアイデアがここに絡んで、シームレスでスピーディ、かつ安全なサービスが構築されたら、「言うことないな!」と思います。
そうなったら、台湾のHTCが販売しているブロックチェーンスマホ「EXODUS1」も買うかも…
と、いらない想像をしてしまうほど、実現を望んでいますから…