2018年5月から毎月1回公表されることになっている、CCID(中国电子信息产业发展研究院)による「全球公有链技术评估指数(Global Public Chain Assessment Index)」の第6回リストが、2018年10月29日に公式ウェブサイトで公開されました!
これまでは毎月17日〜20日のあいだに公表されていたのですが、リストの掲示が10月22日で、そこから1週間後にようやくインデックス公表となりました。
今回も前回の第5回リストと同様に、新たにリストアップされたプロジェクトはなく、現在公表されている33のプロジェクトを継続的に評価していく方向に落ち着くのかな…という感じがします。
今回も過去の評価と合わせたリストを、総合評価、および総合評価を構成する3項目のポイントも合わせて挙げておきます!
・CCIDのインデックスについて
・第6回パブリックチェーンアセスメントインデックス
・3つの評価の変遷
・評価の傾向と今回の注目点
・データの蓄積を続けていきます!
過去のリストと評価基準などについては、これまでの記事を以下にまとめてあります。
インデックスの公式サイトや公式Twitterのリンクも貼ってありますので、合わせてご覧いただければ嬉しいです!
本リストの発信元は「赛迪(青岛)区块链研究院」で、リストは公式ウェブサイト「CCID赛迪区块链」に掲載されています。
詳細は上記のウェブサイトを見ていただくとして、以下、今回の順位にしたがって、6回分の総合評価と過去の順位(丸括弧内に明記)を並べたものをまとめましたので、画像として貼り付けておきます。
10ポイント近く評点が動いているものを挙げておくと、上昇しているのが7位のリップル、9位のNULS、14位のIOTA、下落しているのが17位のQTUMです。
NULSはまだ3度目の評価なので、これから大きく変動することがあるかもしれませんが、おおよそ…
①EOS&イーサリアム
②95ポイント以上
③85〜95ポイント
④85ポイント未満
という4つのグループに、評価が固定されてきたような印象です。
上に挙げた総合点のリストは、「基础技术水平(Basic-tech)」、「应用层级(Applicability)」、「创新能力(Creativity)」という3項目の評点を合計した点数に基づいたものになります。
以下、それぞれの項目についても、6回分の評点と合わせたリストを挙げておきます。(それぞれの順位は第6回の評点に基づいています)
それぞれの項目を見てみると、総合点とはまた異なる評点の順位になっていることがわかりますね。
それぞれの評価基準については、冒頭に挙げたまとめ記事のなかに記事のリンクを貼ってありますが、3項目の中で割合の大きい「基础技术水平(Basic-tech)」については、「スマートコントラクト(智能合约)>特定の応用機能>デジタル貨幣のトランザクションサポート」の順に点数が高いといわれています。
こうした評価基準のもと、EOSやイーサリアムのような、いわゆる「プラットフォーム・インフラ系」のプロジェクトが高く評価される傾向にあるといわれています。
今回のインデックスで大きくポイントを伸ばしている「NULS」も、そうしたプロジェクトのひとつとして挙げることができます。
NULSは公式ウェブサイトの冒頭に、「Adaptable blockchain for enterprise solutions」というキャッチコピーを掲げていることからわかるとおり、企業のブロックチェーン導入をサポートするサービスを提供するプロジェクトのようです。
とりわけ、ブロックチェーンに関する様々なプロダクトを「モジュール」として提供することで、企業が容易にカスタマイズできるようなプラットフォームを提供しているということを強みとしているようです。
NULSが発行しているトークンの値動きについては、TNTさんが継続して追いかけていらっしゃいますね。
トークンの値動きとプロジェクトの動向に加えて、こうしたリストでの評価も合わせれて見てみるのも、また興味深いことだなと思います。
CCIDのリストも6回目の公開を迎え、ブロックチェーンの開発プロジェクトがそれぞれどのようなレベルで動いているのかを俯瞰的に把握するための基準として、少しずつ評価が固定されてきたかなと感じます。
このまま新規のプロジェクトがリスト入りせずに、現在のプロジェクトに対する評価がある程度蓄積されてくると、プロジェクトの進行度が見えてくると同時に、CCIDがどのような方向性でプロジェクトを評価し、それをどのように活かそうとしているのかが見えてくるように思います。
せめてあと半年はデータの蓄積を進めて、何か分析ができるような形になっていけばいいなあと思っています。
同時に、分析力のある方にデータとして提供できるような形になればいいなと思います。
引き続き、データの蓄積をコツコツと進めていきたいと思います!