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【トラベル】今度は東へ!台湾・台東に復元された神社へ行ってきました!

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  • kaz
  • 2020/01/07 13:49
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この記事のタイトル、「今度は東へ!」と書きましたが、これは以前書いた以下の記事が元ネタになっています。

ここ最近、台湾では日本統治時代の建物をリバイバルして、台湾の歴史文化の発展に活かしていこうという動きが各地で起きていて、その一環で日本統治期に建てられた神社なども復元されています。

そうした動きには、冒頭の記事に書いた「高士神社」のように、日本から神主さんを呼び寄せて本格的に復興させたところもあれば、以下の記事にまとめたような、「意匠」としての神社を復元するような動きも起きています。

今回は、これらの動きとはまた少し違う形で「神社」が復元されている場所がありましたので、時間を見つけて足を伸ばしてきました!

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今回、行ってきたのは…

 

台東にある鹿野神社です!

 

まず台東という場所について、説明が必要ですよね💦

「台北」が台湾の北部、「台南」が台湾の南部に位置する都市ということから考えると、「台東」は台湾の東部にある街とイメージできそうですよね。

では、実際の場所を見てみましょう。

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スマホで手書き。毛根さんのクオリティに驚嘆しますね

ほぼ、南やん!

 

しかも、緑色でなんとなく描いたように、台湾島の真ん中は高い山脈が連なっているので、台北からの交通手段は飛行機か、もしくは海岸線沿いを走る電車やバスなどに乗っていかなければなりません。

今回は日帰りということで、本数も少なくチケット代も高い飛行機はパス、ということで…

 

片道3時間半かけて電車で行ってきました!


 

飛行機だったら1時間もかからなかったはず…

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それはともかく、早朝に台北駅から在来線の特急に乗り込みます。

この特急の名前は「タロコ号(太魯閣號)」!

なかなかカッコいい名前がついています。

台湾東部は山間部も含めて、漢民族とは系統が異なる先住民族の人々が多く暮らしている地域で、「タロコ」というのは先住民族のひとつである「タロコ族」から名付けられました。

ちなみに、台湾東部を走る路線にはもうひとつ特別特急が走っていて、その名前は「プユマ号(普悠瑪號)」と言います。

これも、先住民族の「プユマ族」から名付けられています。

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さて、「タロコ号」に乗って揺られること3時間半

無事に台東駅に到着しました。

台東駅、なかなかキレイです。

ですが、今回も日帰りですので、ボーっと駅を眺めている暇はありません。

台東の市街地自体はそれほど広くはないのですが、目指す「鹿野神社」は台東市内にはありません。

鹿野神社は「台東県鹿野郷龍田村」という、台東市街から車で1時間ほど離れた場所にあります。

ですので、まずなによりも交通手段を確保する必要があります。

そこで、僕が確保したのは、高士神社へ行った時と同じ…

はい、バイクです!


冒頭の記事でも触れましたが、日本の運転免許を持っている人は所定の手続きをすれば台湾でもバイクや車に乗ることができます。

ただし、交通ルールが日本とは異なりますので、海外での運転は自己責任で!

台東駅はレンタルバイクのお店が併設されていましたので、その場で手続きをして借りることができました。

レンタル料金は1日300元(約1,100円)+ガソリン代ですから、タクシーを貸し切ることを考えれば安いです。

ただ、繰り返しになりますが、海外での運転は慎重に!

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さて、交通手段も確保して、早速出発です!

この日はとってもいいお天気でしたので、海辺を少し走ってみました。

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海岸線がくっきり!

気温は23度、すっきりと晴れたお天気のもとでのツーリングは気持ち良いです。

そんな気持ちの良い景色と空気を感じながら、目的地である鹿野神社へ向かう前に、台東市内にある「台東神社」の跡地へと向かいました。

日本の植民地統治期に建造された神社の多くは、戦後に破壊されるか、もしくは抗日運動を戦った人々を祀る「忠烈祠」へと姿を変えました。

台東市内に造られた台東神社もそのひとつで、今は立派な忠烈祠となっています。

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なんとなく神社の面影を残していますよね。

今は(今も?)おじいちゃん・おばあちゃん達の憩いの場になっています。

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中国将棋に熱心なみなさま
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そんな「台湾における神社のその後」のオーソドックスな形を確認したうえで、一路、山の方へとバイクを走らせていきます。

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まっすぐな道を、少しずつ高度を上げながら進んでいきます。

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ところどころ、このあたりで有名なフルーツ「釋迦頭」の看板に目を惹かれながら…

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お釈迦様の頭のような形だから「釈迦頭」

そして、途中の山道の急カーブで、野良犬さんがお休みだったのには気をつけながら…

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邪魔してゴメンね

バイクを走らせること1時間半でようやく、鹿野郷の入り口に到着!

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アルファベットは合成じゃありません

ここから少し進むと、地図で確認した場所に廟の入り口っぽい場所を発見!

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その入り口を進んでいくと…

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鹿野神社に到着!

鹿野神社」と書きましたが、正確には「崑慈堂」という寺廟の敷地内に復元された歴史文化施設という位置づけになっています。

そんなわけで、まずは崑慈堂にお参りしてから神社に向かいます。

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鹿野神社の全景は、こんな感じ。

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鳥居の手前には鹿野神社の由来復元の経緯を説明したパネルが設置されています。

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このあたりの説明は、台東県政府の観光サイトにも掲載されています。

説明によれば、創建は1923年で、1931年に今の場所に移設。

祀られている神様はいわゆる「開拓三神」と北白川宮能久親王となっています。

開拓三神」というのは北海道神宮などでも祀られている神様で、植民地の神社では一般的でしたし、台湾を植民地統治する過程で亡くなった北白川宮能久親王を祀るというのも、台湾に設置された神社では一般的でした。

また、建築物は質素で、鳥居、本殿、手水舎などで構成されていたということで、神社の神主さんは台東神社の神職が兼ねていたようです。

その後、戦後には建物がすべて取り壊されて本殿の台座だけになっていたものを、2014年に龍田村の歴史遺産のリバイバルの一環で、日本のヒノキを使い、日本人の職人の指導のもとで復元したという経緯のようです。

確かに、この神社のある龍田村には、あちこちに当時の日本家屋を復元したり保存したりされている場所がありました。

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そうした経緯を踏まえて、今の鹿野神社には当時の主な施設であった鳥居、本殿、手水舎が復元されていました。

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手水舎
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本殿と灯篭
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本殿が建てられているコンクリートの土台だけ、年季がはいっていることがわかりますね。

高士神社のように賽銭箱は置かれていませんでしたので、本殿前で手を合わせて帰ってきました。

 

後から、自撮りしてないことに気づいたんですが…時間的にもう戻れませんでした💦

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帰りは少し寄り道をして、戦後、台湾の野球チーム対外試合で初めて勝利をおさめた、しかもそのチームは小学生チーム相手は日本!ということで、台湾中が盛り上がった「紅葉村」へも行ってきました。

村の入り口には、こんなレリーフが。

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野球チームが結成された紅葉国民小学の敷地内には、彼らの健闘を讃える「紅葉少棒紀念館」が建てられているのですが、ここは残念ながら閉館中でした。

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というような寄り道をしていたら、あっという間に日が暮れてきたので、急いで台東駅へ戻りました。

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帰りは特急プユマ号に乗って、台北駅まで4時間

しんどっ!

でもまあ、4時間もあればALISで記事が書けるということで、早速当日中に記事にしてみました。

旅の雰囲気を少しでも味わってもらえたら嬉しいです!

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