仮想通貨の種類は1,000をはるかに超えるほどあるんですね…「コイン相場」というアプリでチェックできるICOの情報を見ていると、本当に日々刻々と増え続けているんだなあというのがよくわかります。
(ちなみに「ICO(Initial Coin Offering)」は「首次代幣發行」というあたりですが、日本語と同じで「ICO」で通用しているようです)
取引所に上がっているものと言っても、「Binance(幣安)」だと100種類以上ありますから…日本語でも全部はフォローできていないので、まだまだ勉強しないといけません(^^;
ただ、「Binance(幣安)」の「info」ページで見ることができるコインの情報は、英語に加えて中国語(簡体字)でも見ることができるので、仮想通貨界隈の表現を学ぶには非常に参考になります。
最近上場したコインについては中国語の文章の中でもアルファベットのまま使用されていますが、いわゆる「メジャー」なコインについては中国語表記が使われています。そのうちのいくつかを挙げていきたいと思います。
(2018年7月15日追記。「もくじ」とkazのページへのリンクを付けました)
・「比特幣」
・「山寨幣」「競爭幣」
・「以太坊」的「以太幣」
・「其他」
・おわりに
まずは、言わずと知れた「ビットコイン(Bitcoin)」ですね。これは「比特幣(比特币)」という表記です。
「比特」というのは、「Bit」という音に合わせた、いわゆる「当て字」ですね。
中国語の場合、外来語の音だけを拾って漢字をあてるというのはよくある方法ですが、漢字が表意文字であることを利用して、音をあてつつ意味も持たせるという高度な技が使われることもあります。
たとえば「可口可樂(コカ・コーラ/美味しくて楽しい)」とか「養樂多(ヤクルト/とっても身体にいい)」とかですね。
「比特」の場合はどうでしょう。「抜きんでている」とかのニュアンスがあるのかな…
ちなみに、「ビットコインキャッシュ(BitcoinCash)」は「比特幣現金(比特币现金)」のようです。
これだとそのまんま過ぎて、スマートさに欠けますが、サイトによっては「比特錢(比特钱)」という表現もあるようですね。
名称としてはこちらのほうが落ち着きが良い感じがします。
ビットコインに対して、その他のコイン…というには「その他」が多すぎますが、「オルタナティブ」なコインということでの「アルトコイン(Alternative Coin)」。
まず「アルトコイン」は「山寨幣(山寨币)」というんですね。
「山寨」という言葉には、「海賊版」「コピー製品」というニュアンスがあったように感じるのですが(特に電化製品の「山寨版」という形で)、そういうネガティブなニュアンスはここには感じられないですね。
また、「競爭幣(竞争币)」という表現も見かけます。
ビットコインと「競合」するコインというイメージでは、こちらのほうが「オルタナティブ」のニュアンスに近いような気がします。
とはいえ、今のようにビットコインとアルトコインが連動しているかのような値動きをしている状況には即した表現ですが、両者の値動きが乖離して、それぞれが独立した感じになってくると、また新たな表現が生まれてくるかもしれませんね。
アルトコインの代表格、「イーサリアム(Ethereum)」は「以太坊(繁・簡)」ですが、これはプラットフォーム(平臺・平台)の名称で、通貨の「ETH」は「以太幣(以太币)」となります。
プロジェクトの名称とコインの名称が明確に区別されているパターンですね。
「以太坊」のほうは、発音してみると中国語っぽい感じがして、気持ちよく発音できるので、ほとほと外来語の中国語表記はよく出来てるなぁと感心します。
関連して、「イーサリアムクラシック(Ethereum Classic)」は「以太経典(以太经典)」です。
「経典」は「経典音樂(クラシックミュージック)」というように使われる一般的な表現ですね。
ちなみに、イーサリアムの特徴になっている「スマートコントラクト(Smart contract)」は、「智能合約(智能合约)」といいます。
それぞれのコインの特徴に関する中国語については、またあらためてまとめないといけませんね。勉強勉強…
そのほか、「Binance info」から順に拾っていくと…
「リップル(Ripple)」は「瑞波幣(瑞波币)」
「ライトコイン(Litecoin)」は「莱特幣(莱特币)」
「ダッシュ(Dash)」は「達世幣(达世币)」
これらは、「ビットコイン」と同じく「当て字」に「幣・币」を付けるパターンです。
また、「トロン(Tron)」は「波場幣(波场币)」
「クァンタム(Qtum)」は「量子鏈(量子链)」
「ステラ(Stellar)」は「恆星幣(恒星币)」
これらは、それぞれの言葉の意味を採って名付けられていますね。
外来語がアルファベットそのままから中国語表現へと変化していくプロセスはすべてそうですが、コインの名称はメジャーになっていくにつれて中国語名称が付けられていくような気がします。
中国語名称が付けられるかどうかが、普及の度合いを推し量る基準になるかもしれませんね。
これから、コインごとの特徴に関する表現を整理していくと同時に、仮想通貨を支える技術についても、少しずつまとめていきたいと思います。勉強勉強…
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