こんにちは。
㈱REGATEの金城です。
前回の記事が思ったよりも好評なので関連することを書き記します。
↓タップ(前回の記事)
相続放棄が増えそうな予感
今回の内容は相続関連の勉強をしている人には当たり前の基礎。
不動産売買に関わる人にとっても絶対に必要となる内容になっています。
相続の話をすると
「うちにはそんなに財産ないし」
「相続税がかかるような人たちだけが心配すればいい」
「うちは長男にすべて任せているから大丈夫」
みたいな声をよく聞きます。
不動産屋の営業をしてきて今まで嫌というほど見てきたので断言します。
「うちにはそんなに財産ないし」
いや、財産が無くても相続は誰にでも発生します。
※財産が無いという家庭ほど揉めます
「相続税がかかるような人たちだけが心配すればいい」
相続税がかかる人たちは既に対策しています
「うちは長男にすべて任せているから大丈夫」
長男だけに押し付けていいのでしょうか?お嫁さんや次男三男、お孫さん、全員が納得いく対策ができますか?
毎回思うんですが一番言いたいことは
「つべこべ言わずに今やりましょう!」
ということです。
中には少しは死後のことを気にして
・子供たちのために実家(不動産)を遺す
・葬儀をできるだけのお金を遺してあげる
・老後の生活資金は自分で貯めているから大丈夫
という方もよく見ますが、こういうケースほど揉めます。
実家だけを残されたらいざ不動産を換金したいときに持ち分の問題などでトラブルが発生します。
老後の生活費とか葬儀をできるだけのお金だけだと、いざ長期入院や要介護になったときにお金が足りません。
我々不動産屋にはその時になってご相談をされる方も多いのですが、
・介護費を捻出したいが親が痴呆で入院してしまい不動産を売ることもできない。
・兄弟の誰がお金を出すかで喧嘩になってしまった。。。
など様々な問題が浮き上がってきては皆さんお困りのご様子で憔悴しきっています。
ここ沖縄は仏壇と家督相続が根強いため、言い方は悪いんですが無対策の親の後始末の相談が多いのかもしれません。
ということでしつこいようですが子供達のためを思うなら
「元気なうちに準備をしましょう」
これが一番の解決策です。
年齢は関係ありません。
20代だろうが30代だろうが一定の資産をもってご家族がいればぜひ考えてください。
若くても不慮の事故で亡くなれば相続は発生するし、その残された家族が絶対に苦労します。
相続対策に早すぎるということはないと思います。
繰り返しになりますが
「元気なうちに相談して対策」をすることが一番お子様やお孫様のためになります。
死ぬときの話をするのは縁起が悪い!みたいな考えでは遺されたご家族が喧嘩をします。
・今や人生100年時代。
・認知症は国民病。
長生きリスクの代表例です。
この記事を探して読んだ方は
「認知症」+「相続」が気になり始めている方ではないでしょうか?
それとも相続が発生してしまってにっちもさっちも行かない。どこから手をつけていいかわからないという人でしょうか?
財産のお話はご家族内とはいえ当事者間での解決が難しい問題が山ほどあります。
複雑な利権を争うご家族は沢山います。
家族間の争いの末に絶縁状態になる人もたくさん見てきました。
せっかく先祖代々引き継いできた土地や建物、お仏壇。。。
しっかりと子孫に残すためには
「誰」と「誰」に「何」を遺すのか。
これを明確に伝えて、
そのうえで必要とあれば
「信託」「遺言」「生前贈与」などを選択するべきだと思います。
なんなら不動産を売却して資産をキャッシュに変えてしまって、そこから投資商品などで運用するという資産の組み替えなんかも現代風の相続対策だと思います。
「守るだけ、遺すだけが相続対策ではありません。」
私が担当した本当にあった事例をご紹介。
家族とうまくいっていない長女さんは20年くらい前に内地に嫁いでしまい
父親の介護をはじめご両親の面倒は基本的に長男家族だけが見ていたというケースでした。
沢山面倒を見てもらったということでご両親のご意向により
長男さんに「公正証書遺言」で全ての財産を長男に譲る事になっていました。
売却をするにあたり公証役場に保管している遺言書を取り寄せ
司法書士に依頼して相続登記を済ませ、
仏壇の移動や建物の解体、室内に残された残置物の処理などを済ませ
無事に売却が終わり、一安心とここまでは順調でしたが。。。
一か月後くらいに
内地にいる長女が「遺留分があるはずだからよこせ!」と訴えてきたのです。
長男の言い分として
「公正証書で全部自分のものだと書かれている」
「長女は今まで実家にも寄り付かず全く面倒も見ていない」
「今まで介護などで多額の出費を負担してきた」
という理由で一銭も渡したくない!という抵抗も空しく、、、
最終的には遺留分に当たるお金を渡し、
それ以来、姉弟は以前にもまして絶縁状態、
長男の奥様もひどく疲弊していました。
このケースの場合、
お世話になった長男さんに遺産をすべて遺したかったご両親の意思は尊重してあげたいのですが、
遺言書を書くときに一言長女さんにもお話をしていれば
ここまで大きなトラブルにはならなかったかもしれません。
少なくとも長男さんのご家族まで疲弊してしまうことはなかったと思います。
相続対策は人生最後の贈り物だという事が痛いほど痛感した事案でした。
事前に準備をしてあげたつもりでもトラブルを生む不動産の相続対策。
今回のケースは特殊に感じるかもしれませんが、
大なり小なり親御さんのご意向は伝わらずに喧嘩になるケースが多いのが実態です。
今までに何度もこういったご家族のご相談を受けてきました。
トラブルになる人たちの共通認識でよく見かけますが
「うちの子たちが喧嘩するはずない」と安心しているあなた。
しっかりと対策をしないとお子様、お孫様がバラバラになります。
せっかく残してあげたつもりの資産のせいで揉めてしまい
しまいには仏壇の前に誰も寄り付かなくなったご家庭も見てきました。
「自分は大丈夫」と目をそらさず、後回しにせずに
「できるだけ早めに誰かに相談」をしてください。
沖縄県内の事案でしたら私がすぐにでもお伺いします。
何から手をつけていいかわからないことばかりだと思いますが、何から手をつけるかというアドバイスもさせていただいています。
円満な相続のために、是非我々不動産屋さんを活用してください。
では~
HPでは不動産に関することとか沖縄の不動産あるあるについてのコラムを公開しています!
ご興味がある方はそちらもお読みください♪
沖縄不動産事情など→REGATEコラム
不動産仲介奮闘記→REGATEコラム