京都大学の「医学部」といえば、東大「理三」とならぶ日本一偏差値の高い学部です。私は、最近そんな生徒を3名指導させてもらいました。今も、京医、理三受験生の指導をさせてもらっています。
なぜ、そういう優秀な方が三重県の田舎の個人塾にいるかというと、私が京都大学を7回受けて成績開示したから。50代で英語力を証明するために受けたのですが、アメリカで教師をしていた、英検1級の英語講師でも最初は6割台でした。
「私の先生は、英検1級だから大丈夫」
などというのは甘い。65%程度がボーダーですから。
「私の先生は、京大卒だから大丈夫」
というのも甘い。京大に合格したということは、医学部以外なら7割程度の得点率で合格している人が多い。それでは、8割がボーダーの医学部受験生の指導はできない。
高校教師で準1級を持っている人は半数しかいません。1級は1割程度でしょうか。予備校講師、塾講師は、もっと比率が低いはずです。旧帝卒の講師など、希少価値があるくらいです。
これは、名古屋の7つの大規模予備校、塾、専門学校で14年間勤務した経験から書いているのであって、推測ではありません。つまり、全国的に見ても、京医、理Ⅲ受験生を添削できる講師など、ほとんどいないわけです。
京大受験生は、赤本や青本を使う。英作文と和訳が大半を占める京大独特の入試問題は、採点が難しい。しかし、赤本も青本も、上記のような講師が模範解答を書いている。
私の見るところ、あの模範解答を書いたら7割台。少なくとも、模範解答を書いている人が、京大の二次で8割とったという実証はなされていない。それを金科玉条のように有り難がるのはどうかと思う。
さすがに、京大受験生に
「A予備校に通えば・・」
といった馬鹿げた都市伝説を信じる人は少ない。有名タレントがCMを流しているからといって、予備校を選ぶ人は少ない。
しかし、講師を選ぶ人も少ない。
とりあえず、英検1級は京大二次では6割、京大卒なら7割だと推測するのがよろしいかと思います。
そうでなければ、5割台でボーダーに届かない。
統計の示すところによると、京大レベルだと英単語6000語。数学なら、2000題くらい解かないとボーダーに到達しない。自分で実証するため、オリジナル、チェック&リピート、1対1、赤本をそれぞれ2周やりました。すると、京大二次で7割を越えました。統計は正しい。
そこにあるのは、ひたすら問題を解くだけで、紙とエンピツだけで事足りる。動画授業も、タブレットも、アクティブ・ラーニングも、何も要らない。勉強は、すべからくそういうものなのだ。一人でやるものなのだ。
「京都大学で合格できる英作文や和訳は、どういうものか」
それを分かって指導している教師、講師はほとんどいない。私は7回受けて、受験英語、資格英語、ネイティブ英語で試してみた。受験英語では、ボーダーぎりぎりの65%が限度だと思われる。
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では、どうすればいいのか。私が英語を身に着けたのは、ECCでもなければ、大学の語学センターでもなかった。NHKの語学番組でもなければ、リンガフォンでもなかった。一応、考えられるものは全て試したが、ダメだった。
私が英語を身につけたのは、アメリカ生活だった。英語で授業をし、英語で同僚先生方と話し、英語で電話をし、英語で日記を書いた。日本語は一切使わなかった。使えなかった。
そのうち、英語で夢を見た。日本に帰った頃は、日本語の発音が変だと言われた。帰国後も、資格試験に合格するために、20年間ネイティブの個人指導を受け続けた。
それでも、最初は京大二次で6割だったわけです。
私がここで書いていることを理解できる人は、少数のはず。
「私の先生が書けば、100点だ」
と単純に考えている人もいるかもしれません。私のような三重県の片田舎の個人塾の講師の言うことより、Z会や河合塾、駿台の講師の言うことの方が信用される。
でも、私はZ会を8年間やりながら添削内容をチェックしたし、河合塾や駿台の「京大模試」も10回受けて検討しました。決して、デタラメを書いているわけではありません。
だから、通塾生や通信生の信用を勝ち取ったわけです。若い頃は、この状況にムカついていました。明らかに自分より英語力がないのに、私より信用される人がいる。
知名度が無いと、社会では虫けら扱いを受けることがある。銀行の融資を受ける時も
「大規模塾が勝ち組。個人塾は負け組」
と、面と向かって言われた。阿下喜駅前の、あの銀行は絶対に忘れない。
今では、経営が順調だから
「無知な人は相手にしないでおこう」
と思っている。
私だって、知名度ゼロの「三重県の誰かさん」では怪しくて信用しない(笑)。やっぱり、イオンに買い物に行くし、トヨタの車を買う。本当は個人商店に、安くて質の良いものがあるかもしれないけれど、情報がない。
現代社会は、「質の良いものなら売れる」時代ではないようだ。