「令和」になりましたね。
「平成」明けまして「令和」おめでとうございます。
という感じでしょうか?w
遊技機業界だけの話ではないと思いますが、
今回は独立、フリーのお話をしたいと思います。
実は自分の中では33歳くらいに独立(フリー)になるチャンスが
ありました。
それは東京から実家に帰る時に、東京の知り合いの会社の副社長から
「〇豊の遊技機の開発相談は来ているんだけど、フリーでやらない?」
というお誘いでした。
しかし先にも書いたのですが、その時、自分は己の驕りから
チームに迷惑をかけて、実際プロジェクトを外されたので自信がなかったこと。
週に2~3日東京に来てほしい(新幹線代は全額出す)という提案に対して
「遠いわ~」
と思った事。
あとはその「〇豊」に対して、全く興味が湧かなかった事でしたw
その後、必然か?強制か?で独立をする事になるのですが…。
最近、独立やフリーランスを促す記事等を良く目撃します。
自分自身もしているのですから、正直簡単にできます。
というか、チャンスがあれば一回はしてみた方がいいかもしれません。
しかし、注意すべき点がいくつかあります。
1・独立する前に、クライアントは先に見つけておく。
2・できればクライアントと先に個別契約を結んでおく。
3・クライアントは少し多めに作っておく。
4・協力会社はもっとたくさん持っておく。
5・自分ができる事できない事を明確にし「出来る」が本当に
自分の力なのか?クオリティを担保できているかを見極める。
6・独立後のさらに先を考えておく。
7・「自分の自由な時間が取りたいから」という名目で独立しない方がいい。
いや~多いですねw
これは分かりやすいと思いますが、独立してから仕事を探すと
当面の収入で困ります。
「独立しました!」と名刺を配って、仕事を得られるようになるまでに
大体2~3か月は見ておいた方がいいです。
そして仕事の期間にもよりますが、その仕事がマスターアップしてから
翌月末くらいに入金されると考えると…
その間、収入はゼロです。
なので、少なくとも、独立前にクライアントを見つけ、仕事を取り付けて
おくのがベストでしょう。
(出来れば、最初は期間の短いプロジェクトをお勧めします)
これは1にも準じますが、クライアントが見つかって、仕事を振ってくれる事に
なった時は「口約束」ではなく、しっかり「個別契約書」「業務間委託契約」
を結びましょう。
これは独占契約とはではなく、プロジェクト毎に結ぶものです。
が、仕事の規模によっては単なる「発注書」となる事もあります。
自分の場合は、独立するタイミングでクライアントから
「半年で3本の企画書を作成する」
「支払いは企画書提出、研修後の月末締め、翌月末払い」
「金額は企画書1本辺り、〇〇〇円とする」
と明記してもらいました。
またクライアントは仕事を請ける際(最初)は出来るだけ
役職の上の人と会うようにしましょう。
正直課長クラスの口約束は、全く信用できません。
目の前のクライアントの仕事はしっかりやるのは当然ですが、
自分の仕事のペースがつかめてくると、次の仕事が欲しくなります。
しかしそこから営業をかけると大変です。
独立は「自分がクリエイターであり、自分が営業であり、自分が経営者です」
なので、その営業を少しでも楽にするために、事前にクライアント
またはクライアントになり得る会社と繋がりを持つ事が大切です。
これは3と同じような感じですが、ある意味逆ですね。
仕事は自分ができない事を依頼される事が多々あります。
また掛け持ちでやった時に、キャパオーバーをしてしまう事も。
キャパオーバー分の穴をあけるわけにもいかないので、そんな時は
協力会社に振る事をお勧めしますが
※フリーとは言え、基本は会社対会社の信用なので、穴を空けたら
全部自分に返ってきます。
ただでさえキャパオーバーなのに、そんな中で協力会社を探すのは
大変です(協力会社のスキル、信頼度も見ないといけないので)。
なので、協力会社もたくさん関係を持っていた方がいいです。
多分、これを勘違いして見極めが甘い状態で独立してしまう人がとても多いです。
独立前から独立後に至るまでの間に、
本当に自分がやったのか?➡協力会社や別のスタッフがやっていた?
が脳内変換されて「俺がやった」と勘違いしてしまう事が多いです。
これは独立後に発覚すると、とても恐ろしいですw
もちろん独立後の努力でカバーできる部分はありますが…。
また自分が会社で行っていたスキルが、本当に世に中に通用するのか?
クオリティの見極めも大切です。
これを失敗して結局2年ほどでサラリーマンに戻った人を多く知っています。
当面は目の前の仕事に全力を注ぐべきでしょう。
しかし今自分が行っている仕事は、その先がありますか?
クライアントが無くなる(倒産する)可能性は?
サラリーマンなら、所属している会社がなんとかしてくれますが、
独立後は全部自分に返ってきてしまいます(収入面、将来性で)。
なので、空いている時間でも良いので、色々な情報を得る
(新聞や、関連サイトを見る)等して、新しいジャンルや
自分の今の仕事のスキルが生かせる可能性のあるものの
勉強をしておくことが大切です。
クライアントが無くなろうとも、自分の会社、生活は続けていかなければ
いけないのですから。
これも勘違いしている人が多い気がします。
自分の知り合いで、これを考えて独立して7割の人が失敗しています。
※結婚している人は離婚してしまったり…。
独立とは「自分と会社(クライアント)との契約」ですが、
クライアントの立場にしてみれば、あくまでも「会社対会社」です。
そしてコントロールの主権はクライアントが持っています。
なので、旅行したいとか家族でのんびりしたい、と思っている時間、計画は
クライアントにとってはどうでも良く、
またクライアントも自分達のキャパオーバーの仕事を
独立した私たちに振ってくる(振ってくれる)のです。
さすがに夜中に仕事を振ってくることは、ないとは思いますが
最初の1~2年間は、全てクライアントのコントロール下にある
という認識でいた方が良いでしょう。
あと携帯は常にオープンにしておくことも大切です。
着信に気づかなかった
メールにすぐ返信しなかった
携帯やメールにルーズな人も、厳しいかと思います。
「独立」「フリーランス」とは「自由な時間」が取れる事ではなく
ことだと思います。
※年収1000万も夢じゃない!とかは、その能力の先の結果でしかありません。
そしてそこには収入面も大きく関わってきますので、
もし結婚されている、結婚している人は、家族としっかり話し合って
決める事が重要かと思います。
ちなみに自分が独立した時は、収入面でギリギリだったので、
結構綱渡りでしたが、収入と交渉(契約)に関しては、
相当シビアになりましたねw
あと遊技機業界に特化していえば、
生粋のメーカー出身者の人が独立した場合は
メーカーの驕り(えばっている)が出てしまう事が多々あります。
メーカー気質のままで仕事をすると、当面は仕事が来ますが
(過去の威光や、前職のメーカーの影響から)
能力が低いと、あっという間に仕事がなくなりますので
早い段階でメーカー気質を抜くようにした方が良いでしょう。
(※次回【遊技機開発開発としてのクリエイター気質の低さ】に続く…)