元々アニメは結構好きで観ていたのだけど、最近はあまりみていませんでした。昔に比べれば、Netflixや、Amazonプライムビデオでアニメをゆっくりみる環境自体は整っているはずなのだけど時間がないとか、環境変化によるものも多いとは思うけど全然アニメみてなかった僕が、今めちゃくちゃくちゃにはまっているアニメがあります。それは、Amazonプライムビデオでみることができるアニメ”どろろ”です。なんとなく、Amazonプライビデオを開いて、このオープニングをみて一気に引き込まれました。
公式から引用したあらすじは、こんな感じです。
時は戦国。
醍醐の国の主である景光は、
ある寺のお堂で十二体の鬼神像に領土の繁栄を願い出た。
それと引き換えに生まれた景光の世継ぎは身体のあちこちが欠けており、
忌み子としてそのまま川に流され、捨てられてしまう。
時は流れ、鬼神は景光との約定を果たし、国には平安が訪れた。
そんなある日〝どろろ〟という幼い盗賊は、ある男に出会う。
それは、鬼か人か
両腕に刀を仕込む全身作り物の男〝百鬼丸〟は、
その見えない瞳で襲い来る化け物を見据えていた。
日本の歴史の中でも一番秩序なく、狂った戦乱の時代がとても長く続いた暗黒の室町時代を舞台にした、なんとも因果で救われないぶっとんだ世界観とキャラクター設定で、これ原作って誰なんだろ、作った人マジでやばすぎると思ってググったら3秒で原作があの漫画の神様”手塚治虫”さんだということが判明しました。そして、”どろろ”は手塚治虫作品の中でも未完の傑作作品として語り継がれている凄い作品らしく50年前に既にアニメ化されていました。つまり、50年ぶりのアニメ化です。僕は、このアニメをみたときに、世界観が宮崎駿の”もののけ姫”と少し似ているなぁ、と思って”もののけ姫”の影響を受けた人が作品を作ったのかな、と一瞬思ったのですが影響を受けたのはむしろ宮崎駿さんのほうなのかもしれません。手塚治虫さんは本当にやばい人だと思います。
このアニメとにかく、救われません。みていて、本当に辛いです。でも、こんなに心がゆさぶられる映像作品は映画やドラマ含めてもなかなかないと思います。日本アニメーションの本気を垣間見た感じです。今、Netflixでみれるアニメの視聴数の90%以上は日本以外の海外の方だそうです。そしてこのアニメ”どろろ”の権利を持っているのはTV局でも、どこかのスポンサー企業でもありません。2014年に設立された新興のアニメ制作会社です。このアニメが面白い大きな理由の一つは、アニメ制作会社が直接Amazonから多額の出資を受け、超一流のアニメクリエイター達を集めて、本来あるべき正しいモチベーションをもって本気で作って、誕生したアニメ作品だからだと思います。YouTubeで”dororo”で検索すると、海外のアニメファンの方が”どろろ”の感想を熱く語っていたり、オープニング曲を歌っていたりする動画が山ほどみつかります。手塚治虫さんは自分の作品が世界中の若者に、やばいよ、面白いよーって語られまくってるこんな世界を想像したでしょうか。素晴らしい世界になったものだと僕は思いました。僕のお気に入りの南アフリカに住んでいる女の子のユーチューバーの方の感想動画を貼っときます。僕もこの子と全く同じような感じで、6話で号泣しちゃいました。(ネタバレになるので本編みてからみてね。)