品川駅の高輪のほうから歩いて20分くらい(バスでも行ける)のところにある、こじんまりとした現代アート専門の原美術館という私設の美術館があるのですが、そこへこの前行ってきました。結構好きで、常設展に奈良美智さんの展示があることで結構有名かな?たまに行きたくなる場所でしたが2020年12月で閉館する、というニュースをみて行くことにしました。閑静な住宅街の中に、ひっそり佇んでます。
入って右手側は、少しお庭になっていてオブジェが置かれてます。
そしてここの、古いブラウン管テレビとピンクのダイアル式の公衆電話と古い洋館の入り口の風景の組み合わせというか、雰囲気がほんとに大好きです。これがもうみれなくなってしまうのは、なんか寂しいなぁって改めて思ってしまいました。
今は、「The Nature Rules 自然国家:Dreaming of Earth Project」展というものをやっていて今回は原美術館に行きたかっただけなので、あまり何も考えずにみたのですが、これがめちゃくちゃに良かったです。
崔在銀(チェ ジェウン)による発案・構成の「The Nature Rules 自然国家:Dreaming of Earth Project」展を開催いたします。本展は、Korean War休戦後、65年余りの歳月を経て非武装地帯(DMZ / Demilitarized Zone)に生まれた豊かな生態系を守り、生きとし生けるもの全ての共生を願って崔が立ち上げた「Dreaming of Earth Project(大地の夢プロジェクト)」の構想を可視化する展覧会です。本展の題名となっている「自然国家」とは、人間ではなく自然が治める国、崔の理想とする国のことです。かつて「アショカの森」展(2010年、原美術館)を開催するなど、アートの視点から生命を見つめてきた崔の集大成とも言えるDMZを舞台にしたプロジェクトの実現に向け、彼女に共感する多くのアーティストや建築家の英知とともに、まずは原美術館から歩み出します。
韓国と北朝鮮の間に非武装地帯(DMZ)があることは知っていたけど、そこには300万個の地雷が埋まっていて、人が全く立ち入らないまま65年が経って、地球上の中でも稀有な程に自然豊かな場所になっている、という事自体を知らなかったので、その事実だけでも少しぐっときました。そして、そこに仮想国家を作ったらどうなる?というファンタジーとイデオロギーとアートがいい意味で混ざり合ったインスタレーションがたくさん展示されていて、かなり心を揺さぶられました。
館内にあるカフェで洋梨のワイン漬けとアイスクリームの、なんかよくわかんないけどとても美味しいやつを、素敵なお庭を眺めながら頂きました。とてもよい時間を過ごすことができました。原美術館の閉館までにはまだ時間があるので、もし機会があれば是非いってみてください。
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