なかなか渋い花瓶です。
銅蟲(どうちゅう)は,江戸時代の初めに広島藩主浅野候に仕えた銅細工師の佐々木伝兵衛が仕事熱心なあまり,「銅の蟲(むし)」と呼ばれたことに由来します。
銅板を叩いて整形し,表面に「ツチ目」模様を施し,わらで燻して磨き上げたもので,時代を経るほどに一層深い色としぶい光沢を帯びてきます。◇原材料 銅合金
◇主な製品 花瓶,飾皿,茶道具,文具
有限会社伊藤久芳堂 〒730-0014 広島市中区上幟町9-5
銅蟲(どうちゅう)細工は、今より三百数十年前、藩主浅野侯がお抱え職人の清氏に創案させた技法で、銅板を鍛えて火鉢、やかん、花瓶等を作り、広島藩の特産品として諸大名に寄贈し、非常に好評を得たのが始まりです。
銅蟲製品の特長は、黒茶玉虫古色の着色にあります。広島伝統の色付けは、稲藁(いなわら)で燻(いぶ)すことにより、他に類を見ない広島独特(全国唯一の本燻し)の黒茶色の玉虫古色となり、銅蟲の秘法とされているものです。
又「銅蟲」という名は浅野長晟侯が清氏の仕事に対する熱意を賞でて「銅」の「虫」、即ち「銅蟲」「銅虫」と云う称号を授けたといわれています。
銅蟲製品のお手入れ法
銅蟲器の手入は、乾いた柔らかい布で擦り良くふき込みをすれば自然に上品な色沢を帯びてまいります。酸類、油、洗剤にて擦ることは避けて下さい。
90mm内径xH245mm