仮想通貨Swap(XWP)とは？ Moneroの匿名化技術とGrinのマイニング技術のハイブリッド通貨を解説☆

昆布森ちゃん
2019/06/05 08:06

今回は仮想通貨（暗号資産）のSwap（スワップ）を取り上げてみたいと思います！
コイン名はXWPとなります。

先に総括しておくと、技術的にはプロトコルとしてCryptoNote、マイニングにはCuckarooを採用した日常決済用の匿名通貨です。

また、No ICO、No PreMine通貨になります。

Moneroエコシステムですが、MoneroがCryptoNoteを採用しているのに追加してSwapがCuckarooを採用したようなイメージとなりますでしょうか。

注１．内容がかなり技術寄りになってしまうため、つまらないと感じる人にはつまらなく見えてしまうかもしれません❣予めご了承ください。

注2．Swap（スワップ）は交換の意味で、仮想通貨（暗号資産）界隈では通貨同士をスワップするといった表現で使われます。↓の画像の矢印が交差したロゴを頭に入れてもらい、他の銘柄やアトミックスワップなど区別するようにしてください(*- -)

★概要

◎プロジェクト紹介

コミュニティ開発の匿名通貨。公正性、透明性、取引承認速度が売りで日常利用を想定。

特徴として、堅牢なプライバシー、プログレッシブPoW 、Moneroに使われるRingCT（リング・コンフィデンシャル・トランザクション）、Bulletproof技術、15秒のブロック時間、小さなブロックサイズ、ICOなし、プレマインや無駄な手数料なし、など。

MoneroエコシステムでCuckaroo29のアルゴリズムを組み合わせた最初の匿名トークン。2018年11月にFreeHavenとして誕生し、その後リブランディング。

◎通貨情報

通貨名：Swap
ティッカー：XWP
総合供給量：18,400,000 XWP ※
循環供給量：4,436,908 XWP
プラットフォーム：Monero
マイニング：Cuckaroo29s（PoW）
ICO価格：ICOなし
取引所：TradeOgre、Citex、Graviex
公式ウェブサイト：https://swap.fyi/
公式ツイッター：https://twitter.com/@Swap_Community
ホワイトペッパー：TBU

※コイン生成イベントは2018年11月16日になるようです。

★特徴、ソリューション

・全体的な特徴

　Swapの最大の特徴は、Cuckaroo Cycle PoWを使用してマイニングを実行することによってネットワークを保護する最初のCryptoNoteコインであることです。

　公式ツイッターでSwapを「ゲームチェンジャー」と自ら評していますが、その根拠はCuckooPoW（カッコー・プルーフ・オブ・ワーク）によるCryptonoteプロトコルの運用をしている点になります。

　これが意味するところは、全てのXWPブロックチェーンはピアレビュー（査読、専門家による判断）するところにあるようです。

以下でその匿名化技術や、マイニングに関する詳細を確認してみたいと思います。

・より詳細な特徴（匿名化技術、マイニング）

🔀最もシンプルなPoWアルゴリズム

「Cuckatoo Cycle（オウム・サイクル）は42行という完結した仕様により、SHA256またはBlake2bの半分以下のサイズになります。一方、42サイクルを見つけるのは簡単ではなく、かなりのリソースを必要とします。」

🔀サイクルを見つけるための最も効率的な方法

第一に、サイクルの一部ではない（99.9％の）エッジを削除することです。第二に、すべてのサイクルを見つけるためのバックトラッキンググラフの横断することです。

Swapは32エッジトリミングサイクルを使用します。

🔀リーン＆ミーンマイニング（無駄なく、意味あるマイニング）

マイナーは、エッジごとに1ビット、ノードごとに1ビットを使用します。ランダムなシーケンスでノードビットを見つけることは、マイニングメモリの待ち時間を制限するボトルネックを引き起こします。

この形式のマイニングの大部分は非常に簡単な方法で行われます。

🔀ハッシュ確認時間の短縮

サーバーのオーバーヘッドが少なくなり、処理が効率化されます。

🔀CryptoNoteとCuckarooのハイブリッドモンスター

Swapは、匿名機能と使いやすさを備えたトランザクションのためにCryptoNoteを維持しています。一方、マイニングでは、優れたネットワーク保護と安定性を備えたCuckarooを採用しています。

CryptoNightマイニングは、FPGAおよびASICネットワーク攻撃に対して脆弱です。

🔀Cuckaroo29s vs Cuckaroo29

Cuckaroo29sは32サイクルを使用し、Cuckaroo29は42サイクルを使用します。どちらのサイクル比でも同様の性能が得られます。

🔀グラフサイクル性能

マイニングの改善点を見つけて、賞金を受け取りましょう。

CPUスピードアップ⇒$10,000、リニアタイムメモリトレードオフ⇒$ 10,000、GPUスピードアップ⇒$5,000、Siphash⇒$5,000 の各賞金を用意しています。

・マイニングアルゴリズムに関して⛏

　アルゴリズムにCuckaroo（コッカロー）を採用。同じアルゴリズムを使用しているプロジェクトとしてGrinが挙げられます。
　👇の画像はアルゴリズムによるプロジェクト検索サイトによるCuckARoo Coinsの検索結果。

(参考)CoinPicksさんによるCuckoo Cycleの説明「Grin Future-Technology」
　以下で、Cuckoo、Cuckatoo、Cuckarooの違いについて改めて触れます。

📝FAQによる解説

Q. Swap(スワップ)の現在の主な目的は何ですか？

A. 主な目的は、倫理的で使い勝手がよく公正な暗号通貨のポジションを確立することです。Swapの場合、その目的には堅固なプライバシー、エコシステムの公平性、完全な透明性、安全なブロックチェーン、そして使いやすさが含まれます。

Q. MimbleWimble(ミンブル・ウィンブル)はCuckoo(カッコー)ですか？

A. 違います。CryptoNoteのように、MimbleWimbleはプロトコルのことです。Cuckoo（カッコー）はCuckatoo（オウム）とCuckaroo（コッカロー）に基づいたオリジナルのアルゴリズムです。Cuckatoo（オウム）はASICに優しいアルゴリズムで、Cuckaroo（コッカロー）はGPUに優しいアルゴリズムです。

Swapは、取引にはCryptoNoteプロトコルを、マイニングにはCuckarooの変形を使用します

※用語の定義；
Cuckoo Cycle：John Trompによって作成されたグラフ理論のような作業証明(PoW)。
Cuckatoo Cycle： ASICを単純化することを目的としたCuckoo Cycleの変形。
Cuckaroo Cycle： ASIC耐性になるように設計されたCuckoo Cycleの変形。
（参照：An Introduction to Grin Proof-of-Work）

Q. Swapがフォークするのはなぜ、そしていつありましたか。

A. FPGA（製造後に購入者や設計者が構成を設定できる集積回路）は組み込みRAMを使用できるため、CryptoNightはGPUで動作が遅くなります。CryptoNightのそれ以上の変種は時間をかけますが、長期的には何も解決しません。

Cuckaroo Cycle PoWは、Swapネットワークに優れた保護と安定性をもたらします。フォークは2019/2/20 にありました。

Q. Swapが他のCryptoNoteコインと異なる点は何ですか？

A. Monerosのトランザクション処理方法（BulletProof）とGrinのようなマイニング方法（Cuckaroo Cycle PoW）を使用します。

Swapは、異なるPoWアルゴリズムを使用している間は、技術的にはMoneroに近いです。

アドレスが "fh"で始まるのはなぜですか？

2文字はFreeHaven（フリー・ヘヴン）のイニシャルからとっています。元々2018年11月16日にFreeHaven（$XFH）として、コミュニティ主導のフリーコインとして誕生しており、その後リブランディングを行っています。

【技術リンク集】
ブロックチェーンブラウザ：https://freehaven.coinscope.cc/
XWPウォレット：https://github.com/swap-dev/swap/releases
XWPマイニングソフトウェア：https://github.com/swap-dev/SwapReferenceMiner/releases
XWPマイニングプール：https://miningpoolstats.stream/swap