マンモス。
今回は最近耳によくする「VR」について自分が関わっている事を、逆にわかりにくく書きたいと思います。
こちらの動画は去年投稿した新曲。
VOCALOIDというジャンルの中でもまだ数少ないVR映像のミュージックビデオです。
VR環境がある方は勿論、無い方もスマホの角度を動かしたり画面をスワイプするだけでも映像を楽しめます。
MMDなど、3Dモデルのボカロキャラが固定でダンスする360°度動画は多いですが、この映像は手描きによる360°イラストを背景に歌詞を立体的に散りばめたもの。
歌詞テキストはステレオスコピック表示なので、実際の近接物のように飛び出して見えます。手法は昔ながらの立体視SBSのイメージで動かしてます。
2Dでも楽しめるように、VR空間をカメラがワンショットで歌詞を追いかけるバージョンも作りました。
カメラの切り替えによっては普通の2DでPVを作れるのも面白いところ。
まだまだVR映像は難しい映像技術と捉えられがちですが、そこまで難しい専門的な知識がなくても、最新のPhotoshopとPremiere Proがあればここまで作れる事がわかりました。
上の動画ではイラストが一枚絵の為モノスコピック表示ですが、いずれはイラスト全体もステレオ化させてみたいと思ってます。
あわよくばアニメーション化してみちゃったりなんかして。
恐らくはゲームエンジンによる3Dモデルをエディットする方が作りやすいジャンルですが、あえて手描きイラストや2DアニメをVRで楽しめる形にし、イラストレーターの才能をより面白く感動的な空間に残したいと思っています。
現在海外も含めて公開されている360VRMVの殆どが実はモノスコピック(2D)映像で、立体視を使うステレオスコピックのMVはまだ殆ど存在していません。
撮影編集が難しい事、画質の制限、3D酔いの視聴者を考慮した事など、なかなかステレオ方式を採用できない状況ですが、やっぱり立体映像は面白い!
可愛いイラストが飛び出してくる映像、やっぱりたくさん見てみたいので、「VOCALOID」がそうであったように、ユーザー側の制作で更に面白い作品が沢山現れる展開を引き出していきたいところです。
そして現在、立体音響のジャンルも発展できるよう、360°オーディオといった新世代の音楽形式も勉強中です。
今Youtubeなどで採用されている空間音声はアンビソニックBフォーマットという形式。
こちらもまた、上下前後左右、あらゆる位置に楽器を配置して、定位の選択肢を何十倍にも広げた革新的なもの。
近いうちに1作、360°オーディオを使った動画を公開する予定ですので、こちらもお楽しみに。
VRというジャンルは作る側になると一層楽しさを体感できるといった昨今の話でした。