新カテゴリー総選挙第二ステージも佳境ですね。
みなさん、参拝してますか?
相模湾に面した景勝の地、そして海の男の聖地の神奈川県三浦郡葉山町に鎮座する葉山郷総鎮守「森戸神社(森戸大明神)」に春がいよいよ終わりを告げ、思わず水に飛び込みたくなるような日曜日に参拝。
正直、私の限りなく地元といっても良い地でありながら、これまで神社巡り20年で初めての参拝。
子どもの頃は父親によく森戸海岸に釣りに連れてきてもらったものです。
京急が「新逗子駅」を「逗子・葉山駅」に改称する旨の発表をし、「葉山女子旅きっぷ」を大々的に売り出していることもあって、逗子駅近辺から森戸海岸まではかなりの渋滞中。
「新逗子駅」になる前には「京浜逗子駅」と「逗子海岸駅」という2つの駅があったわけだが、それも確か高校時代。
もうあれから30年以上の月日がたったのか、とも思う。
森戸海岸では「パドルボート」や「バーベキュー」を楽しむ若者や家族がたくさん。
永暦元年(1160)伊豆の蛭ヶ小島に流された源頼朝公は、三嶋明神を深く信仰し、源氏の再興を祈願した。
治承四年(1180)その神助を得て旗揚げに成功し、天下を治めた頼朝公は、信奉する三嶋明神の御分霊を鎌倉に近きこの聖地に勧請し、長く謝恩の誠を捧げたと伝えられている。
「吾妻鏡」によれば、歴代将軍自らこの地を訪れ、流鏑馬(やぶさめ)、笠懸(かさがけ)、相撲等の武事を行ったという。
また、災厄が生じると加持祈祷が行われ、七瀬祓(ななせはらい)の霊所としても重要な地であったと記されている。
源氏はもとより三浦、豊穣、足利諸氏の崇敬も篤く、天正一九年(1591)には徳川家康公より社領七石が寄進された。
延宝二年(1674)に徳川光圀公、明治二五年(1892)には英照皇太后陛下のご参拝を仰いだ。
現在も葉山の総鎮守として町内はもとより、近郷近在より多くの参詣者が訪れている。
境内より富士・箱根・伊豆半島を望む「森戸の夕照」は、神奈川景勝50選に選ばれている。
『葉山郷総鎮守 森戸大明神』参拝のしおりより
本社はもともとあの源頼朝公が三嶋明神から勧請。
三嶋大社と云えば伊豆国一宮と知られる名社で、御祭神も本社と全く同じ。
事代主神は所謂恵比寿様で、商工・漁業の神様と言われる福の神。
三嶋大社は延喜式でも名神大社とされているので、その大社を源頼朝が崇敬して葉山の地に勧請したことになる。
さて、なぜ源氏がその後本拠にした鎌倉ではなく、隣の葉山の地を選んだのか?
御由緒には「七瀬祓(ななせはらい)」の聖地であったからと記載されているようです。
古昔、朝廷に於て行はれた祓の一種。七箇所の神聖な河海に臨んで行った。
由比ヶ濱・金洗澤池・固瀬川・六浦・柚川・杜戸(=森戸)・江の島龍穴を以て七瀬とした。
森戸大明神ウェブサイト「由緒・ご祭神」より引用
由比ヶ濱:由比ヶ浜
金洗澤池:神奈川県鎌倉市七里ガ浜の行合川西岸・田邊池の付近か?
固瀬川:神奈川県藤沢市鵠沼の現在の片瀬川?
六浦:神奈川県横浜市金沢区六浦
(※朝比奈の切り通しを抜けた先で現在の平潟湾付近?本社と同じく源氏が祀る「瀬戸神社」「琵琶島神社」がある)六浦駅と云うより恐らく金沢八景駅付近だと思う。(個人の見解)
柚川:不明
杜戸(=森戸):森戸神社付近
江の島龍穴:江島神社奥社付近?
実はこのうち、六浦に関しては私の本当の意味での地元なので少しいろいろ調べたのですが、「瀬戸神社」由緒書によれば、主祭神が「大山祇命」と本社と同じ(但し、事代主神は入っていない。)であり、同じく三嶋明神から分霊を受けたとの記録があり、しかも現在の横浜市金沢区の「瀬戸橋」(京浜急行線金沢八景駅から徒歩5分)の付近に流れ込んでいる水路は当時海峡(現在は水路になっているものの、現在泥亀町のあたりは泥亀新田と言われて以前は入り江になっていた)であり、その上流付近には瀬戸神社の分霊が「手子神社」として祀られ、「水流の険しい「せと」として罪穢れを流し去ってくれる神聖な場所」とされていたとされています。
こうしたこともあり、それぞれ神奈川県鎌倉市を中心として周囲の重要な祭祀の地を選定して「七瀬祓」としていたものと推察されるのです。
森戸神社ですが、周囲が岩礁帯に囲まれつつ、その間が砂浜にもなっていて、しかも脇に森戸川が流れ込んでいて清めの地として最適だったのではないでしょうか?
地形的には本社の付近は森戸川の砂州のようになっています。
本社の海沿いには石原裕次郎記念碑があり、沖合には森戸神社の鳥居、そして裕次郎灯台や江ノ島、天気が良ければ富士山まで見える最高のビューです。
石原裕次郎記念碑の揮毫者はその兄であり元運輸大臣・東京都知事の石原慎太郎であり、「夢はとおく 白い帆に のって 消えていく 消えていく 水のかなたに太陽の季節に 実る狂った果実たちの 先達 石原裕次郎を 偲んで」と記されています。
私の世代では、石原裕次郎と云えば「大都会1-3」「西部警察1-3」「太陽にほえろ」であり、日産の名車を破壊しまくり、銃を撃ちまくりの英雄なんですが。葉山に来れば海のおとこですよね。
その他、境内には
咳が止まらない人や喉を使う職業の人々を守る「おせき稲荷神社」
子宝・安産を祈る「水天宮」
猿田彦大神を祀った導きの「庚申塔」
ペットの守り神「畜霊社」
英霊・祖霊を祀る「総霊社」
等が境内社として鎮座しています。
地元の多くの方々の祈りを受け入れてきた神様なのでしょう。
社務所にて授与。
初穂料は300円。
その他、本社の特別な御朱印帳を1,600円にて授与されます。
神奈川県三浦郡葉山町堀内1025
旧社格:郷社
葉山郷総鎮守
大山祇神(オオヤマツミノカミ)
事代主神(コトシロヌシノカミ)
開運厄除、安産、子授り、良縁、家内安全、商売繁昌、交通安全、恋愛成就、技芸上達
JR横須賀線 逗子駅又は京浜急行・逗子線 新逗子駅下車
「逗12系統 葉山一色行き(海岸回り)」にて「森戸神社」下車 徒歩1分程度
横浜横須賀道路「逗子IC」から「逗葉新道」経由
本殿脇に約100台程度の駐車場あり
※入口には駐車料金1日2,000円(2019.5.26現在)の表示があります。入口の係員に来訪目的を聞かれますので、参拝又はご祈願が目的である旨を伝えると参拝時間20分程度無料と案内をされ、「駐車許可証」が交付されます。20分というのは特に計測されているわけではないようですので、ゆっくり境内を参拝しても常識的な時間の範囲であれば大丈夫だと思います。(駐車許可証には参拝又はご祈願の時間は無料と記載されていますので。)
その他、周囲に有料駐車場があります。(本社は森戸海岸に面していますので、森戸海岸で水遊びや海水浴を楽しまれる方はこちらをご利用頂いた方が良いでしょう。)