ゴゾ島の内陸部。なーーーんもないという感じの景色にぽつんと見えてきた教会。
前記事で紹介したビクトリアから、バスで10分で来られるので、観光客は途切れなくやってくる、タ・ピーヌ(Ta' Pinu)教会。
・・・観光客見えてないじゃん、って思うかもしれないが、このすぐ後に観光バスが来て、人がぞろぞろ降りて来ては、また去って・・・
そういう隙間の時間がこんな感じの閑散さ。
巨大な駐車場から見たところ・・・
暑そうで遠い。
周りの景色は
マルタの内陸らしい色味。
マルタ観光局のサイトによると、1833年にこの教会の近くを通った農婦が聖母の声を聞いたそうで。その後、その農婦が、人々の病気を治した・・・というわけで、奇跡の教会と呼ばれて、世界各国から巡礼者がやってくるらしい。
教会の正面に広がる部分は、風ふきっさらしで、彫像や壁画のようなものがあるものの、だだっ広いところに何もないような印象を与える。
しかし、そこの教会広場で、1990年、先々代教皇ヨハネ・パウロ2世がミサを行ったそう。
こんな荒涼とした土地、小さな島にやってきたのか~。
教会の中は暗すぎず明るすぎず、外側のイメージと近いが、驚いたのは、教会奥の方の壁につけられたガラスケースの中の、さまざまなコレクションのようなもの。
子供の服や、手紙や写真。
病気が治ったとか、命救われたといった類の感謝の手紙らしい。
雰囲気が何とも言えない・・・壁に人の想いを張り付けている感じだった。
かなり前だが、フランスのルルドを訪れた時も、訪れる人の本気オーラが凄くて、重い重い、人の願いがどんより垂れ下がったような街の空気感、心の叫びが渦巻いているような、雨雲のような雰囲気に圧倒されて、写真撮る気になれなかったのだが、
タ・ピーヌ教会の中でも撮影する気にもなれず、すぐに外に出た。
外は、気持ちよい風が時折さーーーーっと通り抜けていく。
中のどんよりと逆だ。
教会の前の道路には、冷たいものを売る車の店は1台だけ。
次々と、観光客がバスでやってくるのだから、もっと店あっても良さそうなのに。
縄張り関係でもあるのかな。
ハガキなどを売ろうとするおじさんも一人うろうろしていた。
欧米系の観光客たちは、凄い露出度でやってきて、あれで、そんな本気の教会に入るのか?と見ていたら、中も見ないで引き返し、彫像の土台だけになっているところに立って、写真撮影などしていた。ツアーで立ち寄っただけの人たちか。
欧米人、観光で教会行っても、みんなが興味を示すわけでもないのね。
タ・ピーヌ教会を見て、ビーチを見て、再びフェリーに乗って、マルタ本島に帰った。
ゴゾ島は塩田も有名だが、時間もそうなかったので、行かず。
地中海的な時の流れ、マルタよりゴゾの方が、確かに感じられたように思う。
「マルタ 地中海ガイドブック」によると、ゴゾとマルタは過去に橋でつなごうとしたらしいが実現せず、現在は、海底トンネルでつなぐ計画があるとか。