伊豆山神社をあとにして、登って来た階段を降りると、熱海行きのバス停があった。
すぐバスもきそう。タイミングよかった。
が、走り湯、どうしよう・・・・
伊豆山神社の御祭神が湧き出させている、とか、日本唯一の、といった言葉に思いっきり心奪われた。
バスが来たけれど、乗らなかった。
乗らなかったんだから、階段降りるんだよ、私!と、バス停横にある、伊豆山神社の階段の続きを降りだした。
まず最初に階段横のこの風景。通る人みんなが見てしまうだろう。
あー、あとでこれ上るのか―・・・
こういう感じ、久しぶりに見た気がする。
北鎌倉の友達の家に行った時をなぜか思いだしたり。
目の前を蝶が通り過ぎて行った。
綺麗な蝶。
少しして、また違う蝶が通り過ぎた。
まだまだ続く。
また通りが見えた。その通りはある程度車が通っていた。
通りを渡った左側に、かなり古くて色あせた感じの公民館的な建物があり、地元の人は安く温泉に入れるようだった。150円くらいだったかなぁ・・・・その地域の組合員以外は350円とあった。
シャンプーリンスはありますとか、お気軽に立ち寄り下さいといったことが書いてあり、恐る恐る、開いた戸口を覗いてみると、おばあさん2人が折り畳み椅子にくつろいでいて、こちらを見た。
あの、走り湯はもう少し先ですかね?
と聞くと、そのまま階段降りるよう言われた。
あ・・・なんて小さく・・・
海が見えてきた!
わ~~~~
このように視界が広がったとき、なんだかとてもいいところへ来た!という気分になる。
下りきって、左側に
走り湯到着。
20分はかかってないと思う。だいたい、地方では、徒歩どのくらいか聞くと、長めの答えが返ってくる気がする。車社会だから、歩きについては、適当なのかな。
え、ちょっと、大丈夫?!
なんか音が聞こえてくる。
英文説明もあるのか・・・外国人、めったに来なさそうだけれど・・・
ちょっとかがまないと入れない。音が怖いし、カメラ壊れるんじゃないかと不安になるほど、異様な熱気。
よって、カメラはバッグにしまった。
スマホのカメラで動画撮ってみることにした。
(この走り湯の動画のために初めて、動画の非公開をオフしたw←中途半端な動画の置き場になっているので)
中に入る時、どきどきする。沸き立つ音がすごく生き物的で怖くて。
中はすごい熱気で、奥に行くほど暑く、湧いているところは、地球の底から、手が伸びてくるような感じだった。
逃げ戻るように、出入り口に向かい、外出た瞬間、全身スチーマー浴びたように、水気でびっしょり。
しかし外気が、ふっと触れただけで、体や顔についた水滴は一気に消えた。
すごく不思議な感覚。
こんなにびっしょりにスチーム浴びたのが、一瞬にしてさらっと乾く・・・面白くて再度入った。
こんなところが東京からそう遠くないところにあったなんて。
日本三大古泉ってことは、あと二つあるのか・・・
(後で調べてみたところ、何を三大古泉とするか、入れる湯なのか、歴史的に古いかなど選び方がいくつかある模様。)
階段下ってきてよかった!!と思った。
そして、再び、無心に階段を上がりだした。
足がつりそうになったり、すごい息が苦しかったりしたから、ほんと自分体力ないなーなどと思いながらも、休んでたらもっときついかも、となるべく続けて登った。
神社の階段を上るのって、修行の一つって言うよな、ありがたい修行ってことだ、などと思ったり。
帰りの熱海行きのバスは、ちょっと上りあってもほとんど下りだから、歩いて行ってもいいなと思っていたが、この階段上りの最中には、その考えは飛んで行って、とにかくバスに間に合うようにと考えていた。
ちなみに、伊豆山神社から熱海駅は歩いたら30分くらいかかると社務所の人は言っていた。
バスは1時間に3本くらいだったかなぁ、時間帯に寄るけれど。
恐ろしく汗だくになりながら、バス停に戻った。
15分くらいで上がれたと思う。
バスに乗った瞬間、座席に座った。もうすぐ11時か。
熱海着てからまだ伊豆山神社あたりを見ただけだ。