2020年の10月。
予備知識皆無のままに訪れた、大分県にある臼杵石仏(うすきせきぶつ)。
密度高く降る雨。出歩くのもちょっと嫌な気分になる。
しかし臼杵石仏のエリアに入ると、すぐに石仏が現れる。
雨がたっぷりと周りを濡らしていたからか、綺麗な色の蟹も階段を歩いてた。
臼杵石仏は、平安時代後期から鎌倉時代にかけた造られたそうだが、修復されているせいか?そんな古いものだと思えない・・・・
4群に分かれていて、たくさんの石仏がある中の61体は国宝。
時代ごとにスタイルが違う。
雨で急な階段上るのってちょっと嫌なのだが、気になる。
そこにずーーーっと座っている感。ずっと待ってましたよ、とでも言いそうな寛容さがあり、その周辺もそんな雰囲気に包まれている。
近くで見ると、美しく造られているのがよくわかる。優しい。
振り向くと向かい側の石仏群を守っている屋根が見えた。
雨がしとしとしとしと、切れなくて、周りを薄いカーテンで覆っているようだった。
この辺りは雨が多いのか、あちこち苔だらけだった。
まだまだ石仏がある。これは一番端っこに位置するのかな。
ずいぶん風化してる。
軟らかい石質の阿蘇溶結凝灰岩(あそようけつぎょうかいがん)に高肉彫り、とあるが、木彫りのようにすごくもりあがっている彫り方のことのよう(金細工の高肉彫りとは違うみたい。)。
軟らかくて彫りやすいけれど、風化しやすいのに、修復したとはいえずいぶんきれいに残っているので、そんな古いものだとはやっぱり思いにくいのだが。
守るための屋根などが新しいせいもあるのかな。
古園石仏(ふるぞのせきぶつ)は、制作時期、平安後期を下らないそう。
特に写真の中で右側の大きな石仏、大日如来は石仏の中でも特に優れたものだと、公式サイトに書いてあった。
摩崖仏なのにお寺の中にある仏像のように、確かにすごく細かく丁寧にできてる。
元の姿はどんなだったんだろう。もちろん今も十分素晴らしいが。
仏像の目の前には、このような風景が広がっていて、よくもまあ、この山里風というか、いや、リアル山里か・・・・の風景を保ってるなぁと感心!
石仏群だけでなく、周りの風景がなんとものんびりとしていて良い。
お洒落カフェとかなくていい!
静かな道を戻る。
あちこちに石仏群があるとはいえ、見やすい範囲なので、雨降っててもさほど苦痛ではなかった。いい天気だったらまた、気持ちよいのかな。
しかし苔とか崖とか、緑に、雨もまた似合う。
(地味・・・だから、いいのか)
石仏群のエリア内、途中、おばあさんがやってる店のようなものがあり、大分の原木シイタケのサイズばらばらのとか、いろいろ干したものが売られていた。
激安だったので、干しシイタケ買って帰った。←大分の干しシイタケはすごく膨らむし、美味しい。
日本には摩崖仏、結構ありそうだな。怪しげな新しいのもあるかもしれないが。
子供のころ、大陸の方へ見に行きたかったけれどなぁ。
タリバンに壊された石仏のニュースとか、悲しかったけれど、日本でも意外見れるもんだなと思った(古さ違いますけど)。
臼杵石仏について詳しくは↓