目黒駅から近い、東京都庭園美術館に、先月久しぶりに行った。
暑い日だった。
周りに緑が多く、駅からも若干距離があるので、品川の原美術館とちょっと似た雰囲気がある。特に入り口周りの建物と入り口のあたり・・・人が吸い込まれていくような入り口。
壁の厚さだろうか。
久しぶりに訪れてみたのだが、新しい別館やカフェができていて、
世田谷美術館の空いている時の伸びゆく回廊や、写真美術館のミュージアムショップあたりの明るい空間にも似た雰囲気があった。
友人とまずはお茶した。
他の客は、まず展示物を見てから、お茶なのか、
カフェはガラガラだった。
さわやかな午前中のカフェで、友達の近況報告。
「~(娘さんの名前)が、妊娠したかもっていう騒ぎあったの・・・」
えええ~?
その前に彼女にあったのはひと月ほど前で、今回会うまで、そんな話してなかったのだった。
彼女の娘さんは高校3年生なのだが、高校に入ってから、twitterを通して、変な男たちと関わり、それがばれた後、SNS使いやスマホにも制限つけたのに、
他の人から端末貰って、それをテザリング用にして、などなど私もよく分からないが、親の前では何食わぬ顔で、知らないところで、ずっと年上の男たちとのかかわりを続け、妊娠したかもということが起きたのだった。娘本人がショックで自殺未遂起こしたそうだが、親のショックはどれだけのものか・・・
しかも、友人は、ほんとに真面目で知的で、心優しく、長年の付き合いだが、非の打ちどころのない人で、見た目も美しく、生まれも育ちもいい、経済的にも恵まれている。子供の勉強も見るし、一生懸命やってるのに。
周りがちゃんとし過ぎてることで、子供は寂しいのか?
妊娠はしてなかったそうだが、今までは実害なかったのが、今回怖い思いして懲りたかもしれないね、自分も昔、軽はずみな付き合いいろいろして、まさか病気うつったかも!って心配になって、骨折してた時に松葉杖で検査行って、検査会場のおばちゃんに、やたら労われちゃったよ、その慌てふためいたときに、本気でない人達とかかわって、とんでもない病気にかかるのは絶対嫌!って、行動改めた。
だから、そろそろ、娘ちゃんも落ち着くといいね・・・それにしても、妊娠したかもってくらいで、自殺しようとするなんて・・・やはり子供なんだな、どうしていいかわからなくなる、子供・・・・
娘を監視するのも疲れた、いつかは離れないといけないし、もうそろそろ・・・と。
一体問題はなんなんだろう。子供のようなわがままな夫、母を困らせてばかりの行動をとる娘。糸はこんがらかっている。
考えたりおしゃべりしてたら、すっかり時間がたってしまい、いい加減に腰を上げて、展示物を見た。
その時はキスリング展をやっていたのだが、構図と、参考資料であった、レオナール 藤田の写真だけがやけに印象に残った。
庭園美術館は、展示物よりもどうしても、建物の方に興味が行くが、撮影禁止箇所も多いかもしれない。
やっぱりなんか、綺麗になったよね
工事したんだっけ、と言いながらのんびり回った。
品川の原美術館とか、竹橋の工芸館とか、中にいると落ち着く美術館。
今回は、あちこち窓など見ていたら、書院造風の窓だったり、大きな植物モチーフの室内装飾だったり、以前来た時よりも気づいたことが多かった。
この手の建物は何度か繰り返していくといいような気がした。
庭の方もぐるりと回った。蚊も多そうだったが、
夜もいいんだろうなと思った。
・・・・緑についてほとんど書いてないじゃん・・・。
高い木の印象的な庭園内を歩いていたら、友人が、自分の育った家の庭を思い出すと言っていた。
自分もまた、このような景色を見たら、彼女と過ごしたこの日を思い出すのだろうなと思った。