続きです。
ざっくりした計画の立て方だから、とりあえず、どんどん次行こう、と、そのまま坂道登っていく。
その道も、ガイドブックには名称書いてあるのだろう。
時々、あ、ここでお茶してもいいかもね、と思っていた店の前を通るものの、まだ時間早くて、やってなかった。
眺めがいいとされている喫茶店はいくつもある。
湿り気のある午前中で、風がなく、じっとしているのはなぜか落ち着かず。
作り込み過ぎている感じが、自分には、排他的に思えた。自分、には。
時折振り返る。
誰それの旧居とか、そういうのにも連れは興味ないから、近寄ろうともしないので、自分だけすたすたとのぞきに行く。
子供のころに近所にあった廃屋を思い出した。こんな見晴らし良い場所でもなく、ほんとにお化け屋敷だったけれど。
ちなみにここは、中村憲吉という歌人が病気療養していた家。
活気のない感じだった・・・見晴らし良いけれど、ここで死を待つ日々過ごしたのか。
ここまで石段380段。3人がかりで彼を抱えて登って、40分かかった。
斎藤茂吉らに見守られて46歳で亡くなったと。参考記事
毎日が長く感じそう。死がじりじりと寄ってきているのに、早く連れて行ってくれない・・・などと考えたりしたのかな。
時々、洒落た感じだったり、雰囲気良さげなお店があるので、通り過ぎるだけでも楽しい。
古民家系ゲストハウスのようなのがあり、ここも古民家系だねと連れに言ったら、こっちの方がいいじゃんという答え。
すごく見晴らし良さそうで、部屋で寝転がっていても気持ちよさそう。
しかしここまでスーツケース、自力で上げるんだろうな。
バックパッカーなら問題ないけれど。
まだ上るのかと文句言われつつ、次なる目的地に着いた。
ちなみに、天寧寺から千光寺に向かって登ってる。
(続く)