
このシリーズは何?って方は下の記事を参照ください。
タイムカプセルを開けると、そこは黒歴史でいっぱい。
今回は、これは懐かしいなあと思う人も多いかも知れません。「りなざう」の愛称で知られたシャープのLinux Zaurus SL-C860でこの記事を書いております。
2003年発売、CPUはXscale PXA255で400MHz、メモリは64MB、画面は3.7インチVGA。写真のようにキーボードを搭載したクラムシェル型端末ですが、なんといっても最大の特徴はモバイル版プリセットのLinuxをOSにしているというところ。
もともとザウルスはシャープが古くから電子手帳として発売していたシリーズで、国産機としてよく親しまれていたものなんですが、当時モバイル市場を席巻していたWindowsCEやPalmに対抗して、新たにLinuxをOSに搭載して登場することになったのがこの「りなざう」ことLinux Zaurusのシリーズになります。
Linuxですから、ターミナルを搭載していて、コマンドライン操作ができるほか、C言語をはじめとする開発環境をインストールしたり、そこからソースコードで様々なアプリを導入したりと、こいつはパワーユーザーなら存分に使い込めるやつでした。勿論、もとからPIM(個人情報マネージャ)系アプリほか、基本的なアプリも端末に入っています。
この端末で通勤電車の中でプログラム開発してたようなツワモノもいたような。さまざまなアプリが有志によって開発され、最終的には筆圧感知が効くお絵かきソフトまで登場したというモバイル史上ではオーパーツみたいなモバイル端末でした。
見た目は電子辞書っぽいですけど、これはもう列記とした小さなパソコン。おそらく、界隈のギークな人達はみんなコレ持ってたんじゃないかな。筆者も当時は肌身離さず持ち歩き、散々使い倒していた愛機でした。
なので、残っているファイルを開いてみると……うげ、黒歴史でいっぱい。
あああああああああああああーーああーーーあーーああああー!!!!!!!!喫茶店でもんどりうって悶絶するワタクシ。いやもう、ファイルのタイトルすら見せられないよ。なんでこんなポエミーなもの書いてるの馬鹿なの死ぬのボク死ぬの。
リセット!リセットはどこだリセット!(キーボード左上にあります。無茶使いしてしばしばハングアップさせてたので結構多用してましたかね当時。そんなこともついでに思い出しました。)
……さて、文章に関してですが、キーボードも見た目に反してかなり打ちやすいです。プチプチと親指打ちしていくキーボードですが、絶妙なキー間隔と割と軽い押し込み感のバランスで、すいすい文章を打っていけます。
辞書の管理とかちょっとややこしいですが、POboxを可能とするQPOboxを入れたら予測変換も使えるようになります。これはブログ書きに今でもぴったりな端末のうちの一つじゃないですかね。OpenOfficeなんかも使おうと思えば使えます。
もっこりしますがポケットに入るというのも大きなポイント。もともと平置きしてタッチタイプするものではなく、ホールドして親指打ちするものですが、喫茶店、電車、公園のベンチと、どこでも機動的に使える素敵なやつ。一般的なモバイル端末に比べて、OSの性質からかアプリの起動や切り替えが若干遅いところはありますが、基本的には実用範囲内です。
モニタを回転させるとビュースタイルにもなりますよ。左側側面に上下スクロールボタンがあって、読書なんかにも最適です。
対応する無線LANカードを持っていないので、いまネットに接続することはできず、ALISに接続したらどうなるか、とか試してみることは出来ないんですが、仮にALISに接続できなくても、ターミナル接続なり端末内にWEBサーバを立ち上げるなりネットワーク端末としての応用範囲は広いですので、活用はいまでもかなりできるはず。
かつてツワモノたちが愛した名機「りなざう」。いかがでしょうか?あなたのブロガー生活のお供に。
今回割とおとなしいですね。黒歴史を掘り起こしてしまって正直凹んでいるのです。過ぎ去りし遠き日々よ。夏もそろそろ終わりが近づいてきましたね。
(このシリーズまだまだ続きます)
あれこれのモバイル端末でALIS記事を書くシリーズ