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マイニングについての雑感

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  • ton
  • 2018/10/19 10:49
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2018/10/19時点での私のマイニングに関する考えをまとめます。

尚、仮想通貨ニュースでちょこちょこ書いてきた内容のまとめになります。

(少しずつALISに移行します)

----------------(‘ω’ っ )3 

大前提の確認をします。
PoWではマイニングによって仮想通貨を得られます。それは当該仮想通貨を持っていなくても可能なのでPoWは仮想通貨の偏在化を防ぎ分散性を促進させる制度と言えます。

誰もが参加退出できるという暗黙の前提があるとされている事に注意が必要だと思います。
実行は高度化し大規模化すれば、参入するにも退出するにもそこにコストの壁ができます。
そうなると個人は全く分散に寄与しない誤差にすぎなくなってしまうでしょう。
退出のコストはサンクコスト(埋没費用;すでに投じた費用額。大きいと撤退する際に心理的障壁となる。「このプロジェクトは失敗っぽいがN億円かけたから成功にこぎつけたい!」等)のみならず、例えば原子力発電所がそこを閉めるときに必要な放射性廃棄物の処理代などの純粋な「後始末代」も考慮に入れる事が必要です。

現状、この記事はマイニングの文脈に良くあてはまると思います。これらの分散を考える場合、経済学でいう完全市場の前提を思い出します。

3-1.完全競争市場 | 経済学道場

上記から引用をします。

完全競争市場の成立条件
「完全競争」市場が成立する条件は、以下の4つになります。
・「無数の取引主体」・・・消費者と生産者は無数に存在し、各個人は「価格」に対する支配力を持ちません。
・「参入・退出が自由」・・・消費者や生産者として市場に「参入」するのも、市場から「退出」するのも自由です。
・「財の同質性」・・・市場で売買される財に「差」は存在しないと仮定します。
・「情報の完全性」・・・すべての消費者と生産者の間で、市場で売買される財に対する情報に「差」は存在しないと仮定します。

「無茶苦茶な」もしくは「無茶苦茶強力な」前提を置いていることをわかっていただければと思います。

現在は、CPUでBTCを掘れていた時代とは状況が違います。
であれば、それ相応の対策が必要です。


----------------(‘ω’ っ )3 


マイニングの影響は、対象例仮想通貨(以降ティッカーTVC、バーチャルカレンシーではなく、Aさん、アリスのような例えだと思って下さいtheCryptoCurrency)のFIAT建ての価格を抜きに考えられません。
マイニングで想定されている攻撃者のコストネットワーク価値がFIAT建てだからです。

一方で、TVC自体のFIAT建ての価格は、その価値に変動がなくとも、買われれば上がり売られれば下がります。

例えば、大資本を持つ投資家がTVCが欲しいとなると、買うことによってFIAT建ての価格は上がります。(HODLしている人が多いと上昇角度は大きくなります)

さて、このTVC「実は技術的にも世の中における仕組みとしてもあまりイケてない」。ハッシュパワーの多くを提供するプレイヤーがそう考えたとすると、価格が上がる一方でハッシュパワーは低いままか下がるといういびつな状況が生まれます。

この状況をアービトラージと捉えるかマイニングという仕組みにおけるエラーと捉えるかは人に依ると思います。

二つの結論が考えられるかなぁと思います。
1)ネットワークの強度に不安がよぎるので、売られて価格が落ち着く
2)ネットワークを攻撃するインセンティブが生じ、実際にネットワークに攻撃がなされる

このエラーの状況を「時間がたてば適正な値に落ち着く」と楽観的にとらえることはできません。「売らない」もしくは「ハッシュパワーが上がらない」状況では変化が起きないからです。

「それはプレイヤーの意思決定によるものだから仕組みは悪くない」それはそうなのですが、

仕組みが
・参加するプレイヤーが、皆賢くて(同じ価値観を有しているという意味合いです)情報が行き渡っており、同じ結論に落ち着く
・何らかの乖離が起きたとしても、時間がたてばちょうどいい状況に落ち着く
という強い前提タイムラグを受け入れている点に改善の余地はあると言えそうです。


----------------(‘ω’ っ )3 


マイニングは会計上(どこのいつの時価を使うのかは知りませんが)掘った瞬間に収益として上がります。それは公正な価格としての時価がある場合です。

例えば、生活に密着したイケてる仕組みができました、とします。そこでは当該仮想通貨は血液であり使用料の集積であり、そのまま使いたい人がほとんどです。
イケてる仕組みですから一回FIATに戻さなくても十分使えるユーティリティートークンなのです。

そうなると上場する意味がないかもしれません。
ここでは上場しないとします。DEX上場を拒否した(仕組み的にできないようにした)仮想通貨もありますし。

となると、どうやってFIAT換算するのか?という話になります。(興味のある人は会計の外貨換算会計というものをご覧ください)かかった費用を貸方にして、得られた仮想通貨の原価とするというのが普通の会計処理だと思います

仮想通貨TVC ○○円 電力料金  ○○A円
             人件費   ○○B円
             部品交換費 ○○C円

という感じです。

じゃぁ、電力料等の費用をマイニングのものとそれ以外、さらには当該仮想通貨のものとそれ以外に峻別できますか?という問題が生じます。

会計処理の問題が出てくるように思います。


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公開日:2018/10/19
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