バリューチェーンは経営学者が考えた、価値連鎖の図です。
上記引用の「バリュー・チェーン概念図」をご覧ください。大きな矢印のようになっています。
おおよその経営活動がこちらに包含される図です。
この中でブロックチェーンはどこに当たるのか、という話をします。
ブロックチェーンはインターネットなどのITを大前提にしていますので、まずはITが何に当たるのか、そしてブロックチェーンがどこに当たるのか考えていきます。
これが作られたのが1985年。コンピューターはあったけれど、ITという産業は無い時代だと思われます。
現状でITはどこに入るのでしょうか?
私はこの図を、主活動はおおよその業種業態が当てはまるように(DELLのような受注生産はちょっと違いますが「受注」「営業活動」が入っていないのがポイントだと解釈しています。マーケティングが販売とともに語られているのは時代によるものだと思います。)そして、支援管理では全般管理がMECEでいう「その他」の役割を果たしているように思えます。
ITシステムを作るSierであれば主活動そのものがIT関連だと言えるかもしれません。
それ以外の業種でも主活動それぞれにおいて、今ではITが欠かせません。
それは支援活動においても同様で、そのすべてを下支えしているのがITだと考えています。
二次元の矢印であったバリュー・チェーンを三次元にした。その別次元のものがITで、その汎用性の高さから様々なところに使われている、と。
これがブロックチェーンでも同じような事が起こるのではないかと私は考えています。
ブロックチェーンは言ってしまえば堅牢なデータベースです。
設計にもよりますが、落ちないデータベースであり、誰からも改ざんが困難なデータベースです。
現状、コストがかかり、トランザクション(一つの情報)を多く処理できません。クレカだと数千毎秒。BTCだと7処理程度です。(2018/11/01現在)
なので、使いどころは制限されます。上図でいうところの赤い容積部分全てに当てはまるわけでなく、ところどころにブロックチェーンが使われていくのだと思います。
特筆すべきは、ステークホルダー(利害関係者)が多い場合(バリュー・チェーンがいくつもあって、それぞれの部分が結びついている状態)に、耐改ざん性が威力を発揮するという点です。バリュー・チェーンは一つの企業内での図示です。実際には多くの企業がかかわって一つの価値を作り出すことが多くあります。その中では利害関係が衝突することも時々あります。
具体的には、言った言わない、という世界の話です。
重要な情報を、改ざんできない情報としてブロックチェーンに残しておくことで、多くの利害関係者を納得させ安心させることができるように思えます。
私の考えでは
ITはバリュー・チェーンの下支えをしているのでした。
ではITが使われているところはすべてブロックチェーンが参入できるかというとそうではありません。現状はランニングコストが高く処理能力が低いので、一つのトランザクションが重要(高価)である状況でしか使うのに割に合わないのです。そしてそれは、複数の利害関係者が登場するときに、高い耐改ざん性を発揮するので有用であるという話でした。
言い換えればバリューチェーン自体が複数存在しているとき、その中心にブロックチェーンで守られた情報があると、不正ができないのでまじめに仕事をするしかなくなるし、他者にもそれを期待できるように思います。
ではでは
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