これは現代日本を生きる、とある 20代 男性の話である。
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日本今話 どこかのだれかの心の叫び私は無職になった。
当時、高校生だった私は卒業を目前に就職が決まらず頭を悩ませていた。
周りの人達は続々と進路を決め、新たな生活に夢を馳せ、希望を胸に抱いている。
そんな彼らに嫉妬していた。
私は希望ではなく理不尽な怒りを抱いていた。
そしてそのまま無職になった。
そう私は無職になったのだ。
煩わしい時間からの解放はとても甘美で私を堕落させるのに時間は対して掛からなかった、そして何もしない時間が一年も流れると私は何もしない人間ではなく、何も出来ない人間へと変わっていた。
肩書きは大事だ。
学生と言う肩書きがあれば勉学に励めばいい。
イラストレーターと言う肩書きがあれば絵を描けばいい。
しかし無職には何もない。
何を為せば良いのか?何をすべきか?
視界は不明瞭、心の天気は曇天。一年の無職期間は順調に私の心を蝕んでいく。
あの時はとても惨めだったの覚えている。
一歩も進めない自分に泣いた事もあった。
何かしようと考えても何も出来ない自分に苛立ちを覚えた事もあった。
周りの目が怖くて外出すら出来なくなった。
だがその全てが今の私を作る土台になったのだろう。
私はあの頃のお陰で成長出来たのだ。月並みで面白くも何ともないが。
先に言っておくが、ここから大成するサクセスストーリーはない。
運命の出会いを感じさせるラブストーリーもない。
劇的でなくとも人は変われる。
只、一歩進むだけで充分。
今はそれをあの頃の自分に伝えたいモノである。
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無職という肩書きがあれば「職とはなにか」について考えればいい。
無色であれば何色にも染まれる。
無食でなければなんとかなる。
ぼーいずびーあんびしゃす。