時計を好きになりたいすべての人のために。
『腕時計ロマンチシズム概論』絶賛公開中!
※インスタグラム / ツイッター もやってます。
■■■コラム「時計×〇〇」論■■■
時計を時計としてだけでなく、他の何かと組み合わせて考えてみましょう。誰かが時計を腕にしようと思わなければ、僕は生まれなかったかもしれないのだから。
僕が大学で専攻していた『エコな男はモテる』論について、今日はお届けしたいと思います。
※『エコな男』としていますが、実際はエコな女もモテるという結論が僕の理論からは導けます。しかし誌面の関係上、今回は男との表記をお許しください。
さて、いきなり白状しますが、「僕らの精神に『エコはめちゃくちゃカッコいいことだ』という揺るぎない常識を育成したい」というマッチポンプ的なコラムでもあります。ごめんなさい。
だから、『エコな男はモテる』という100%の結論は上記の『常識』が完全に根付いているという前提あってのものなので、その点では現時点で『モテる』と言い切るには少々誤りがあります。がっかりされた方、ごめんなさい。でも大丈夫、まだ続くよ。
…そう、今まさに、こうした『常識』は人々の中に根付きつつあります。
本日の時計画像をご覧ください。
スイス時計業界のエリート集団リシュモングループが(かつその中の伝統的な時計メーカー、ボームアンドメルシエが)、2018年に発表した新ライン?新ブランド?の「BAUME」(ボーム)です。
素材は全て持続可能性が考慮され、パッケージもFSC認定(森林管理協議会)の紙と厚紙のみ。貴金属や動物の革なども一切使用せず、未使用の素材は全てリサイクルまたは再利用されるという徹底ぶり。(革の問題は手放しで賛成ではありませんが…)
ブランドリーダーのマリー・シャソは「イノベーションとコラボレーションを通じた変化を加速することによって、次世代をどう守るかという問いに答えを出す手助けをしたい。」と言っています。
モデルは2種類。
まず、「アイコニック」というレトログラード。画像の中央。ブレスレットは再生PET樹脂を100%利用したアルミニウム。付け替え可能なストラップはコルク、コットン、リネンなど徹底して自然素材。
そして、「カスタマイズモデル」。時計のタイプ(ムーンフェイズやスモールセコンド)やサイズ、文字盤やケースやストラップの色などを選べる。組み合わせはなんと約2000種類!
(いや、まぁ安くはないけどさ。いやこれで6万ていいよねっていう。)
めっちゃ可愛くて何度ポチリそうになったかわかりません。(実話。まだセーフ。)
これはかなり上級者向けなので、初心者が下手に手を出すと怪我をする可能性があり、その点では今回ALIS上で取り上げるか悩ましいところでした。概ね3秒ほど悩んだ結果、まぁ別にいっか!という思慮深い結論に至り、今回ご紹介することにしました。
これから紹介するのは、めっちゃ最新版。SIHH2019というスイス最大級の時計見本市、通称「ジュネーブサロン」2019年開催(2019年1月14日~17日)で披露されたモデルです。
おっといけない。僕としたことが取り乱しました。詳細はこのYouTubeを見るとよくわかるはずです。ぜひ。
※ちなみにモーザーというメーカーは、スイスメイドの誇りを取り戻すべく、高品質(そしてめっちゃ高額)な時計を作る純粋なメーカーです。
時計の世界においてもこんなにエコを前面に押し出す世の中が来るとは、だれが予想できたでしょうか。少なくとも高度経済成長期の日本人には思いつかない。その意味で言えば、エコに価値を見出す時代性はすでに実現されつつあると言っても差し支えないでしょう。つまりこれらの時計を買えばもうモテモテ。ふぅ~!(安直です!こんにちは!)
最後に1つ。人々がエコに関心を持ち参加して行く原因はもちろん自分達の生きる地球に対する危機感があると思います。しかし僕はここであえて誤解を恐れずに言いたい。
悪い意味で取られるかもしれないけど、僕らはみんな『善いこと』をしたいんです、きっと。
…というより根本的に、どんな動機であっても本当にサステナビリティに貢献出来るのであればそれは責められるべきではないと思うのです。例え女の子にモテたくて格好つけてエコをしていても、お金が沢山欲しいからエコをしていても、そこには感謝して受け入れる土壌があって然るべきだと考えます。どんな不純な動機でも、何もしていない人より役に立つんだから。
僕が今日のタイトルを『エコな男はモテる』とした理由はここにもあります。エコは偽善なのかもしれない。しかしそれを受け止めた上でシニカルに、そうしたアクションを起こせる自分や他人を許す事ができる。好きになる事ができる。それはもうめちゃくちゃ格好良いと思うんです。全部受け止めてエコが出来る男はモテるんです!!!以上、証明終了!!!
こういう時計を買うことは、きっと、そんなポジティブでハッピーでクールな思想を身にまとうことになると思います。どんな動機であってもそれを認め、自分と他人を好きになれる社会の実現の助けとなると思います。はぁ、時計最高。
※BAUME及びMOSERの広報担当の方へ:依頼されていないのにステルスマーケティングみたいなコラムになりました。「全く頼んでないのにありがとう」そんな優しい気持ちになられた場合には、喜んで謝礼を受け取る用意があります。てかいつか買いたいから現物でもうれしいです。(モーザーならこの時計じゃなくて普通のやつがいいです。)『腕時計ロマンチシズム概論』はいつまでもお待ちしています。よろしくお願いします。