時計を好きになりたいすべての人のために。
『腕時計ロマンチシズム概論』絶賛公開中!
※インスタグラム / ツイッター もやってます。
❖❖❖❖❖コラム「時計✕〇〇」論❖❖❖❖❖
時計を時計としてだけでなく、他の何かと組み合わせて考えてみましょう。誰かが時計を腕にしようと思わなければ、僕は生まれなかったかもしれないのだから。
僕が扱おうとしている「腕時計」という世界においても、もちろん「プチプラ」は存在しますけど、さぁ位置づけや扱いが難しいぞという問題があります。
そもそも「高級時計とは何か」という問題があり、「時計界隈におけるコスパとは何か」という議論があり、じゃあ「プチプラっていくらくらいの、どんな時計なの?」となるわけです。
これらの回答において誤った理解や一方的な解釈、不遜な物言いをしようものなら、このご時世、ネット上は一気に炎上し、2ちゃんねるに取り上げられ、Twitterやまとめサイトで吊し上げられ、TicTocでは僕を辱める踊りがコミカルな音楽とともにたれ流され、mixiは静かに衰退の一途を辿るということになりかねません。
そのため、正直に申し上げて僕は今回のコラムを文字通り決死の覚悟で書いているわけですが、どうか言わせてください!
あっ!!間違えました!緊張するシーンでついふざけたくなるくせが出てしまいました。そうじゃないのです。高尚な『腕時計ロマンチシズム概論』及びそのリスナーの皆様に心よりお詫び申し上げます。こう言いたかったのです。
…ということで、時計愛好家の諸先輩方や神をも恐れず筆を進めたいと思いますが、本日取り上げたいのは「セイコープロスペックス」です!先に言っときますけど、お値段約5万円です!(値段については後述!)
さらに注目は、従来よりもコンパクトなサイズが昨年11/23(金)に発売されたということです!!「Prospex Diver Scuba LOWERCASE プロデュースモデル」という限定コラボモデルになります。
皆様ご存知の通り、セイコープロスペックスと言えば(特にマリーンマスターが有名ですが)海外で「ツナ缶」の相性で親しまれ、1000mの防水性能などプロユースの名に恥じない日本の宝と言っても過言ではないモデルです。が、大変惜しいことに、これまでサイズが大きすぎた。僕のようなひょろがりモヤシ野郎が着用して2ちゃんにアップようものなら、「グロ画注意」などと揶揄されるレベル。それもそのはず。同じ200m防水のモデルで厚さ12.1㎜、直径約46㎜。さらに1000m飽和潜水のマリーンマスターに至っては厚さ15.3㎜、直径49.4㎜。いやでもそれが格好いいんですけど。ガタイが良かったら間違いなく買うんですけど。ダイビングなんてやったこともないのにプロ意識持てそうなんですけど。
さて、それがどうでしょうか。今回のコラボモデルは、ジェンダーレス(ユニセックス)ってことで厚さ11.5㎜、直径約43㎜!!これなら許されるでしょ!!僕がつけても人権は保たれるでしょ!!!!
そしてそもそもね。値段の話で言えば、まぁ従来モデルと変わらないんですけど、上位モデルでは30万円以上なところ、こちらはさっき書いた通り『5万円』。普通の空気潜水すらしない僕からしたら飽和潜水じゃなくても全然オッケー。その分クソお得。そういう側面から「コスパ」を論じることができそう。ああオトクすぎて怖い。もう怖い。そりゃまぁ決して!決して安くはないけど、このお得さは何なの。上位モデルが6個買える。もはや無料みたいなものなのでは?いや、むしろ無料なだけのチラシは受け取らないとしてもポケットティッシュがついてたらもらうよね?みたいな解釈で言えば無料より安いのでは…?はぁ怖い。
プチプラって僕も嫌いではなくて、自分なりの使い方・着用の仕方やこだわり度合い、ファッションとしての外しの要素や、製品自体の品質や耐用年数(あとできれば生産者の社会的責任の果たし方)なんかを鑑みてバランスで選ぶことも多々あるわけで。
で、じゃあ殊に時計業界におけるプチプラが何かを考えると、まずは前提としてコスパって「使用価値」とか「所有の満足感」を時間単位の総コストで割ったものじゃないですか。ここからは僕の考え方ですけど、この計算式を(意識的にしろ無意識にしろ)考えた時に、『コスト』の方に目がいくか『パフォーマンス』の方に目がいくかの違いだと思うんですよね。それはもう相対的な視点でしかないですけど。
で、コストに目がいった結果→いいじゃん!って思えるのは、たぶん現代巷でよく言われる「コスパ高い」「プチプラ」と認識されているものなのかなと。でもそうじゃない方向、パフォーマンスが本当は何を指すかはあまり論じられないなと思います。でもよく考えると(本当に難しいけど)自分の人生をどれだけ豊かにしてくれるか、ロマンティックにわくわくさせてくれるかであって、そちらの方に思考がいってもうどうしようもないというのも、実は尊くて面白みのある『コスパ』であり、今回のプロスペックスのような製品はもはやそんな『プチプラ』なのではないでしょうか。
最後大変長く、結局僕の生来の真面目が発露しましたが、そろそろバレンタインも近いですし、ひとつプレゼントにいかがでしょうか。もしこれをもらったら、あなたとの恋という海原にも飛び込んでくれること間違いなしです!恋の船、難破させちゃいましょう★(いつもながらキマったわぁ…これはまたALIS投げられまくっちゃうわぁ…)(世界2000本限定ですが、お店によってはまだまだ置いてありました。2019/2/2自店)