現在はAIに関しては画像診断や音声処理などの情報を取る入り口が増えた。SNSを使ったビッグデータなどが集積され、今までは高速な計算機に賢いアルゴリズムでAIを作り実装し経験値を重ねる時代からここにアクチュエータが加わる時代に入ってきた。
そう、出口側のゲームに入っており、自動運転や自動掃除機などロボティクスに活用する時代まできたのだ。
これまで私達が当然行ってきた行動を自動化する事は勿論なのだがAIやロボティクスを使うことによって今まで出来なかった圧倒的な価値を作る事が一番重要だろうと思う。
しかし、この圧倒的な価値を想像するためにはR&Dによる沢山の実験も必要だろう。
今まではデータを早く多く正確に収集してきたGAFAが勝ってきた。しかしこれからは収集したデータを元に沢山の実装実験を行える場所とテスト環境が必要だろうと思う。
この環境を揃える事ができる国が次の覇権を握る可能性が高いと考える。
日本には限界集落が15000集落以上ある。
※限界集落の定義
準限界集落:55歳以上が人口の50%以上
限界集落:65歳以上が人口の50%以上
危機的集落:65歳以上が人口の70%以上
これらの全てをAIやロボティクスに利活用できると面白くなる。
また、こういった実験検証の場を確保できると日本のお家芸が発揮されるだろう。
それはクオリティを創る事だ。
日本は今まで時代の最先端にいたことなどない。産業革命時もそうだ。自動車エンジンを産み出した者が自動車業界の覇権を握れる訳ではない。
その出来た産業のクオリティを高く創った者が覇権を握ってきた。
コンピューターを作った者がではなく、その質を高めたappleやMicrosoftが派遣を握った。
さらに最近の言語データや消費データなどはGAFAが多く持っているだろう。しかし産業用のデータつまりは自動車などのデータはその業界の先端を行っている会社が沢山持っている。それを使ってない、使い方がわかってなかったりするだけだ。
今ままではデータ量がどれだけ多いかというゲームからこれからはどれだけ細かなテストフィールドが多様に多く存在しているかがゲームの鍵を握る。
自動運転車で例えるならば複雑で細い道が用意されたテストコースが多様に用意されている限界集落から北海道の様に広い敷地をひたすら真っ直ぐ走るコースまであり、天候も四季がある事で豪雪地帯の環境から常夏の環境まで様々な環境下にある日本でクオリティをあげる事で世界に勝てる自動運転技術は出来ると思う。
それはドローンにも言えるし、他の産業のイノベーションに使えるテスト環境は多数あるだろう。
日本が終わりだと考える脳は楽だろう。
だからこそ一番アップデートすべきは我々の想像力であり独創性である。
夢がありそれを叶えるのが技術である様にAIやロボティクスを使った夢を描く場や機会がもっとも必要であり、それをコーディネートしていく能力やデザイナーや機械学習、ロボット工学などの専門分野の人種を繋げる人材、コネクションはこれから間違いなく必要だろう。
今までのAIやロボティクスの議論は技術や人間の変わりといった議論が多いが、全て人類がどの様になりたいかといった視点でが抜けている。技術が進化したからこうなるだろうというのは技術ありきの視点であり、技術がアップデートされない要因にもなるだろう。
イーロンマスクが空飛ぶ自動車を創るといった時、誰もが出来るわけがないと思ったと思う。出来る事に技術を寄せているうちはイノベーションも起きなければ、技術の向上も遅くなるだろう。出来るかわからないがやってみる事に革新が生まれる。
これから日本はAIやロボティクスを使い、圧倒的な価値をどの様にして創るか
私たちの脳のアップデートが問われている。
※この記事は下記の企画に参加しています