(前回の記事のまとめ)
ALISが現在進行形で行なっている会計処理・税務処理には、メタップス社という一つのお手本がある。
でも、お手本があるからと言って、簡単にいくかといえばそうではないのでした・・・
という訳で、今回は「ALISの会計処理・税務処理は簡単にいかない」理由のご説明から。
ほぼ私の勉強ノートみたいな記事ですが、よろしければお付き合いください(´-`)
簡単にいうと会社の業績を数字化するためのルールをまとめたものが会計基準です。
企業は会計基準に乗っ取って経済活動を記録し(「仕訳」というものです」)、会社の業績を数字化で表現(「財務諸表」などです」)します。
会計基準の目的の一つに、「他との比較を可能にする」ということがあります。
たとえば、陸上競技では同じ距離を走ってスタートからゴールまでにかかった時間を測定し、順位をつけますよね。
ここで、「自分だけ実際にかかった時間からマイナス10秒した時間を測定タイムとして報告する!」などと言って「自分ルール」を適用すると他の選手から報告されたタイムとの正確な比較ができなくなります。
ルールがちゃんと決まっているからこそ、比較ができるのです。
会社も同じで、同じ会計基準で財務諸表を作成するから他の会社と業績を比較できるようになるのです。
というわけで、会計基準を守るのは大切なんです(・ᴗ・)!
自分ルールで作られた財務諸表を見せられても、銀行はお金を貸していいのか判断できませんし、投資家は株を買っても大丈夫なのかわかりませんからね。
過去記事でも触れたのですが、まだまだ仮想通貨についての会計基準は整備途中なんです。
一部の会計処理方法については実務対応報告第38号「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い」で示されています。
が、
ICOを行なった際にどう処理をするべきかについては記述が全くありません・・・
会計は会計基準をベースにしつつもケースバイケースな部分があります。しかも、開示済みの財務諸表にも法律の世界でいう判例ほどの強さはないので、メタップス社の会計処理をそのまま採用する訳にもいかないという状況。
メタップス社の四半期報告書にも、会計基準がないのでこういう考えのもとでとりあえずこんな会計処理をしています~という記述がたくさんあります。
前例があるようで、ALISも結局手探りなんです!
という訳で、具体的にどこでどのような仕訳が発生するのかを一つ一つ考えていきたいと思います。
会計的な論点がありそうなのはこのあたりでしょうか。
・ICOでのイーサリアムを受け取り
・ALISトークン発行
・ALISトークンのバーン
・ICOで受け取ったイーサリアムの売却
・期末時点で売却せず保有しているイーサリアムの評価
・期末時点で売却もバーンもせず保有しているALISトークンの評価
・・・他にあるかな?活動が網羅できていなかったらごめんなさい。
前回記事で「次回は具体的な会計処理に入ります」とか言ってましたが長くなりそうなので第3回に持ち越します・・・
次回こそは具体的な会計処理の話に入ります!
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