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◆ アリスで学ぶ「価値主義」の世界 第5話:価値の発見
さぁ、答えなさい、アル!
新たな価値の発見は、利益にならないと行わないのでしょう!?
その通りさ。
この資本主義の世界では、お金がないと手も足も出ない。
住んでいる場所が資本主義の方針をとっている限り、何かの価値を見つけるのに「お金」がかかるし、何かの価値で収入が得られないと「維持」すらできないことが多い。
(例外は除く)
それじゃあ、結局「価値より『お金』のほうが大事」というわけね。
ある意味では、そうだね。
真の価値主義であれば、お金を気にせずに、新たな価値を発見することができると思うけれど、
資本主義に依存した価値主義の場合は、どうしても、お金を生み出すための「有益性」が必要になる。
だから、最初の方の話で言ったじゃないか。
僕の考える価値主義とは「資本主義に『価値の重視』を加えたもの」だって。
なるほど。
アルの言う「価値主義」というものが少しずつわかってきたわ。
だけど、資本主義の延長だと「お金の重視」は、あまり変わらないのではないかしら?
それは少し違うかもしれない。
確かに、お金の世界から抜け出すのは困難かもしれないけれど、視点を変えてみたり、「価値を意識しながら」お金を眺めたりするだけでも、大分変わることがある。
例えば、どんなことが変わるの?
「回り道」が一例として挙げられる。
……回り道?
そう、回り道。
資本主義の場合は「価値A → お金」といった単純な流れ(お金までの距離が短い状態)になりやすいけれど、
価値主義の場合は、価値も意識しているから、一旦お金への着目を外すことで、「価値A → 価値B」「価値A → 価値C」「価値A → 価値D」とかを考えることもできるんだ。
その後「価値B、C、D」にそれぞれ有益性があるかどうかを確認して、お金への道に結びつける。
そこで、もし仮に「価値D」に有益な価値があったら「価値A → 価値D → お金」という「新規の回り道」が生まれるというわけさ。
(ALISで例えると「SNSでネットワーク分析 → 信頼の可視化 → 人間関係を滑らか → お金」という感じだろうか)
ここで重要なのは「新規の」というところだ。
最短経路から迂回してしまうので、本来の道よりリスクが高くなったり、収益性が落ちてしまったりすることもあるかもしれないけれど、
新規の可能性が見つかれば、手段や選択肢が増えるから、個々が経済の選択をできるようになるので、より「優しい世界」が社会に訪れることだろう。
んーー。
価値主義の話を普通に聞いていると、良いことだらけのように聞こえてしまうわね……。
けれど、やっぱり価値主義にも「悪い面」があるんでしょう?
そういう話も聞いてみないと、価値主義の評価が見えてこないかも。
もちろん、「悪い面」もあるとも。
ものごとは、正と負の両方を見るべきだと思うよ。
……うむ。
次回は「価値主義の問題点」を語っていこう。
さてさて、価値主義には、どんな欠点があるのかしらね~。
それは、聞いてからのお楽しみ、ということにしておいてくれ。
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