今やタレントや絵本作家、オンラインサロンオーナー等、様々な分野でご活躍のキンコン西野氏。
そんな西野氏にケンカ売ってそうなタイトルを、またもや付けてしまいましたが。
さらにケンカ売ってそうな話から、今回は入っていきます。
私はこれまで、西野氏が叩かれているほとんどの理由は、西野氏ご自身は悪くないと思っていました(パワハラとかあの辺は例外で)。
それは「西野氏本人ではなく熱心なサロンメンバーによるもの」が目立つからです。
知人にプペルの映画を観ろとしつこく勧められてうざい、とかあの辺のヤツです。
さらに言えば、こういうことをする人に限ってこれという目的でサロンに入ったわけではなく(入っただけで意識高い人になった気でいる)、熱が冷めた時に「損した」「騙された」と言って激しく非難する側に回る、という人もいるでしょう。
そもそも今の時代の日本は稼ぐのが非常に難しい時代であり、個人事業主だとさらに難しいという状況ですが、そんな中サロンで「こうやって稼ぐ」という指針を出していること自体は、尊敬に値する行為であると思っています。
まー正直な話、西野氏ご自身にはあまり興味がありませんでしたので、この程度の認識でいましたが。
しかし、夫に勧められた動画を拝観し「これは叩かれても仕方がないのでは」というところがあったことに気付きました。
それは……
……って、「○○」には何が入るのかって話ですよね。
以前別の記事で貼った動画ですが、今回も。
相方のカジサック氏のチャンネルで公開されているものです。
以前の記事で私は「ラグジュアリーは本質的な価値を持つ商品」だと書きました。
が、この動画内では西野氏から「ラグジュアリーの本質的な価値」についての発言はありません。
今回注目したいのは59:05以降の話「ラグジュアリーブランドの作り方」です。
ラグジュアリーとは「夢」であり、その「夢」を数学で言えば「認知度-普及度」である、という話をされています。
「認知度-普及度」とは「みんな知っているけれども、誰も持っていない」ということだそうです。
この戦略を使えば、ラグジュアリーができるのだとか。
で、そこで私は「あー、だから叩かれているんだーこの方はー」と思いました。
何故でしょうか?
この会場にいらっしゃるお客さん、あるいはクリエイターまたは飲食店などをされている個人事業主の方々は、西野氏がさぞ頼もしく見えたと思います。
というのは彼らが皆、供給側の立場の人たちだからです(西野氏も含めて)。
しかしその立場にない人はどうなのかと言えばより需要側、即ちお客さん側の立場に立っています。
「夢を作ってこうやって高く売る」と、そのことだけを熱心に言われると余計に「さほど価値のない物を、テクニックを駆使して売りつけようとしている(=そんな物を売りつけられると客が損する)」ようにしか思えません。
客側からそのように思われないようにするにはやはり、最初に「ラグジュアリーは価値あるものだ」と言っておく必要があります。
「本質的にものすごい価値のあるラグジュアリーの商品の良さを、このようなテクニックを駆使することで、より多くのお客さんにわかって頂く」
これならば「価値のない物をムリヤリ売りつけられている感」が解消されますよね。
ラグジュアリーの「本質的な価値」とは、何なのか?
以前の記事では哲学を挙げましたが、他にも歴史や文化など様々な価値を含んだ、様々なラグジュアリーの商品があります。
(この記事では、日本の歴史や文化や自然を観光資源とする場合を挙げていました)
というわけで、上記「○○」には何が入るのか?
答えは「供給」でした。
最初から読みますと「西野氏は供給側の立場に立っているから」です。
確かに今の日本では、お仕事でお金を稼ぐことは大変です。
もう限界ではないでしょうか?
供給側だけで物事を考えるのは。
これは何も、西野氏だけの話ではありませんで。
限界に来ているのにそれでも頑張るから、疲弊するしかないのではないかと。
(で、ここまで書いて今更ですけど、西野氏の動画の前半部分では「経営的な面で、ラグジュアリーでお金をたくさん使ってくれる人には感謝すべき」とか、あるいは「このことは経営のみならず、国の税金にも当てはまる」など、良いことも仰っています。
だから全体もちゃんと見なきゃねー、て話も追加しておきたいかなと)