以下、YouTubeのおすすめ動画で拝観しました。
いや、素晴らしい動画ですけれども。
毎度の如く、コメント欄が気になりました。
……いや、皆、喜び過ぎやろと。
日本には比類がない、それは確かに良いことですけども。
しかし比類がない独特の存在の背後にある「労働を重視する価値観に偏り過ぎ」というものが、現在の相対的な衰退(他国と比較して成長が鈍化)の原因でもあります。
このままいけば日本は滅びたも同然になるまで、衰退するかもしれません。
故に、ひたすら喜んでいる場合ではありませんよね。
褒めて頂いていること自体は、素直に嬉しいことですけれども。
結論は、以下の過去記事と同じです。
以上です……けど、もう少し。
日本人の気質を直接、手段として「使う」ことで発展できた時代は、既に終わっています。
大量生産・大量消費時代(インターネットが生活インフラ化する前)まで、です。
そしたらこんどは、この気質を歴史や文化として、つまり価値ある素晴らしいもの=目的として「使う」ことで、発展する方向へと舵を切る必要があります。
とある動画で使用した図ですけれども。
つまり従来の労働者として働く場合は既に、プレミアムな人材でなければ正社員にもなれない、という時代になっているわけです。
このままの価値観のままでゴリ押しを続けても、消耗するだけじゃないですかと。
本来はこうなる前に、日本の大多数の国民=一般人は「投資によって優秀な会社にお金を投じることで生産活動に貢献し、そちらで資産を増やして……」ということをしておかねばならなかった、わけですけれども。
正直、そっちは「間に合わんかったなぁー」という印象があります。
(NISAの拡充とかiDeCoとか、遅いながらもできてはきていますけど、投資というものはそもそも時間がかかるものだからなぁー)
なら、どうすれば良いのか?
国レベルで言えば観光立国とか言うのは、正しい方向です。
そして、冒頭の動画で褒めて頂いた国民性を、プレミアムだけではなくてラグジュアリーの方でも「使う」ということを、しましょうよもっと。
食べ物が安くて旨い、清潔で治安が良くて……ここら辺は全部、プレミアムです。
我々の持つ国民性と、それによって育まれた歴史や文化、そこら辺は全部、ラグジュアリーですから。
それ故に、冒頭の動画のコメント欄で喜んでいる人を見て、私は思うのです。
「いや、そのせっかくの歴史や文化を、上手く使いこなせてませんから」
そう言えば以前、以下のような記事を書いていました。
上記リンク先の記事では、大阪は堂島の旧堂島ホテル跡地に建てられたアロフト大阪というマリオット系列のホテルの話をしています。
写真は米俵を積んだオート三輪のオブジェで、それを見てちょっと悲しい気持ちになった、という話をしています。
で、これだけでは何なので、ここでもう一つ追加するとですね。
ロビーで放映している動画に「江戸時代の堂島で水を撒いている現地の人らしきお兄さんが、徐々に変わって現代になり、DJのブースで操作しているお兄さんに換わる」という描写がありました。
あれも観た時に、ちょっと悔しい気持ちになりました。
アメリカの価値のわかるエライ人に、してやられたというか。
しかしまぁ、そんなエラそうなことを言うてる私は何やっとんねん、て言われると、ここでクダ巻いてるだけやないかー、て話なんですけどね。
ま、ぼちぼちがんばりますかと。
なお、レヴィ=ストロースについては、以下のリンク先の動画が個人的にはおすすめです。
『【構造主義入門】レヴィ=ストロースと構造主義について解説【哲学の最先端】』
ご興味ある方はどうぞ。