高級腕時計と一口に言ってもいろいろありますけれども、最上級ブランドと言えばやはり、あの三つのブランドが挙がるでしょう。
それは腕時計の世界三大雲上ブランドと言われる「パテック・フィリップ、オーデマ・ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタン」です。
それとあと二つ「ランゲ&ゾーネとブレゲ」を加えて、世界五大雲上ブランドと言われることもあります。
ただしこの世界三大または五大雲上ブランドという言い方は本場スイスでは言われない(主に日本だけでしか言われていない)という説もありますけども。
それはさておき、本題に入ります。
前に書いた「中田敦彦氏の動画『あなたの知らない高級腕時計の世界!』で学ぶ→暗号資産にも繋がる」をお読み頂いた方で、世界三大雲上ブランドの代表的なモデルを知りたいと思った方へ。
まとめると以下です。
世界三大雲上ブランドの代表的なモデルは以下です。
1,パテック・フィリップ=カラトラバ、ノーチラス
2,オーデマ・ピゲ=ロイヤル・オーク
3,ヴァシュロン・コンスタンタン=後述
で、3番の後述って何やねんて話ですけども。
ずばり言いますと前者のカラトラバ、ノーチラス、ロイヤルオークほどの看板モデルはありません(ヴァシュロン・コンスタンタンの皆さんごめんなさい)。
有名なモデルがないわけではありませんで、例えばオーヴァーシーズとかパトリモニーとか、あといろいろ……。
しかし、いずれもカラトラバ、ノーチラス、ロイヤル・オークほどではありません。
ただし、ヴァシュロン・コンスタンタンはかなり特徴のある腕時計なので、それについては後述したいと思います。
まずパテック・フィリップのカラトラバとノーチラスについて。
画像は公式Webサイトより頂きました。
多分ですが、ここら辺が標準的な形じゃないかなぁーと思います。
一億円のモデルになるとダイヤぐるぐる巻きとか、複雑な機構を搭載するとかになってくると思います。
いずれもパテック・フィリップを代表する看板モデルですが、資産保全の対象になっているので有名なのは後者のノーチラスの方ですね。
ノーチラスが何故看板モデルなのかと言いますと、故ジェラルド・ジェンタ氏がデザインしているからです。
故ジェラルド・ジェンタ氏は時計界のピカソと言われたほどの偉大なデザイナーで、その上既に亡くなっています。
だからジェンタ氏がデザインする腕時計は、新たに増えることはありません。
(しかし当然ながら、既にデザインされた腕時計は生産することができます。
というわけで、実は腕時計よりもデザイン画の方が高騰しているそうです。
『実物の時計よりも高額!? 9000万円オーバーするデザイン画を描いた「時計界のパブロ・ピカソ」ことジェラルド・ジェンタとは』
ご興味のある方はこの記事もどうぞ)
これに対し、カラトラバはフラッグシップ(旗艦)モデルであると同時にエントリーモデルでもあり、パテック・フィリップの中では比較的お求めやすい価格帯に設定されています。
カラトラバのリューズの模様「カラトラバ十字」は、12世紀にスペインで設立されたカラトラバ騎士団の紋章から由来しており、これがパテック・フィリップ社のロゴとなっております。
次のオーデマ・ピゲと言えばやはり、ロイヤル・オーク以外にはありませんよね。
画像は公式Webサイトより頂きました。
……ほんまにロイヤル・オーク以外有名なんはないんですけど(←失礼な)。
逆に言えば、それだけロイヤル・オークは看板的な超有名モデルなのです。
このロイヤル・オークはノーチラスと同じ、故ジェラルド・ジェンタ氏のデザインです。
ジェンタ氏のデザインは他にもブルガリの「ブルガリ・ブルガリ」にカルティエの「パシャ」など、有名なモデルがたくさんあります。
では最後に、ヴァシュロン・コンスタンタン。
はっきり言って、ヴァシュロン・コンスタンタンがわかれば、隠れたお金持ち(自らお金持ちだとアピールしたくないお金持ち)がわかります。
噂レベルで恐縮ですが、ヴァシュロン・コンスタンタンを好む人には先祖代々からのお医者さんなど、昔からのお金持ちで「それをアピールして妬まれたり、余計なトラブルなどに巻き込まれたりしたくない」と思う人が多いと言われています。
なので、看板モデルというほどの看板ちっくなモデルのないヴァシュロン・コンスタンタンはむしろ好都合となるんですね。
そして身に着けている腕時計がヴァシュロン・コンスタンタンだとわかる人は「腕時計好き」であり、その中には「自分と同じような境遇の人」もいるわけです。
つまり「それ、ヴァシュロンですよね、キレイですねー」と腕時計を褒めると、恐らく最も喜ばれることが多いのでは、と思います。
というわけで、ヴァシュロン・コンスタンタンの腕時計ですが。
モデルというよりも「マルタ十字」に注目してください。
画像は公式Webサイトより頂きました。
青いのは特にわかりにくいものです(分解とかなんでやねん)。
右側のブレスレットはマルタ十字を繋げて形成されています。
モデルによっては大きくてわかりやすいのもありますけども。
マルタ十字は聖ヨハネ騎士団(マルタ騎士団)の象徴で、部品の形状がマルタ十字に似ていたことから由来しているそうです。
以上ですが、何かの参考になれば嬉しいです。