今回の話は「自らのデフォルトの立場を客側にする」という話です。
普通の日本人のデフォルトは「供給側かつ労働者」が当たり前なわけですが。
(立場を客側にすることを難なくできる人にとっては蛇足的な内容となる、いわば駄文に該当するものかもしれませんが一応)
また、今回の話は以前に書いた『これからの時代は「客側(需要側、受動側)」が主役であり、客側の能力が必須となる』に関連する内容でもあります。
この「自らのデフォルトの立場を客側にする」ことですが、これって具体的にはどうすれば良いのでしょうか?
ここで、別の話をさせて頂きましょう。
ある元芸能人でジャーナリストの方が、実業家の堀江貴文氏について「大変良いことを仰っているのに、言い方が良くないために聞いてくれる人が少なくなる。これはもったいない」と仰っていました。
質問その一。
これを読んだ皆さんはどう思いますでしょうか?
「あー、そうだよね、もったいないよね」
と、思った方は多いのではないでしょうか?
実は私も最初はそう思っていました。
しかし時間が経って、思いました。
「逆だ逆! 逆なんだぁーっ!」
質問その二。
何が逆なのでしょうか?
今、この文章をお読み頂いてる皆様の中には「自らのデフォルトの立場を客側にする」ことが、いとも簡単にできている人がおられるでしょう。
これができている人は、以下のように考えるはずです。
「いや、話はむしろ逆。
情報とは表現がどういうものであったかは二の次で、その内容に最も注目すべきものである。
問題はむしろ聞き手側の方にあり、情報取集能力が低い人が多いということを問題視すべき」
つまり、もったいないのは「話し手が、良いこと言っているのに」ではなく「聞き手が、表現に問題があるという理由で良い情報を収集できない」ところではないかという話です。
いや、本当に難しいことなんですよ。
「自らのデフォルトの立場を客側にする」ことは。
日本人のこれまでの価値観とそこから由来する教育によって、常にデフォルトでは労働者の立場で考えるように、ある意味洗脳されてしまっているわけですから。
というわけで、今回言いたかったのは「自らのデフォルトの立場を客側にすることは、言うのは簡単だけどやるのは難しい」ということでした。
ついでに言えば、自らのデフォルトの立場を客側にした上で「選択・使用・評価(選ぶ・使う・評価する)」を意識することも。
今回は情報の「使用」という話であり、その情報が良いものかどうかの「評価」能力の話でもあり、良い情報と評価しかつ自らも必要だと判断した場合にはそれを「選択」し取得する、という話になるわけです。
(ちなみに堀江氏の聞き手側の能力はと言えば、とある関西ローカルのTV番組で「話していて“この人とは合わないなー”と思った人でも、やっていることが良いことならばどんどん取り入れる」と仰っていたわけですが。
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