9月に入ってようやく涼しくなりつつありますが、今年も暑い夏でした。
暑い夏には少しでも涼しい雰囲気を求めたいですね。
涼しさを醸しだす物といえば風鈴!
ということで、今回はたくさんの風鈴が吊られた風鈴参道が設けられているという滋賀・西教寺(さいきょうじ)を訪ねました。
風鈴参道って、いかにも涼しげじゃないですか。どんなのなんでしょうね?
西教寺(さいきょうじ)は京都から比叡山を越えた滋賀県の坂本にあります。
日本仏教の母と言われる比叡山の麓にあり、天台真盛宗の総本山です。
歴史と格式も見どころもある立派なお寺です。
かなりすごいお寺なのですが、それほど有名でないのはやっぱり京都じゃなくて滋賀に位置するからでしょうか。
でも、西教寺は明智光秀の菩提寺でもあり、明智光秀が主人公の2020年NHK大河ドラマ「麒麟がくる」でかなり有名になりました。
西教寺への公共交通手段はJR湖西線の比叡山坂本駅からバス、西教寺バス停下車すぐです。バスは駅から7分くらいで到着します。
ただし平日は1時間に一本、土日は2時間に一本しかバスの便がないので特に休日は不便です。
あと、京阪電車石山坂本線の終点、坂本比叡山口駅向かいの坂本観光案内所でレンタサイクルを借りるという手もあります。
多くの方はマイカーで来られています。僕もマイカーで行きました。
マイカーがない方は、駅からタクシーでもそれほど高額にはならないと思います。
西教寺に到着。これは入り口の総門。
西教寺は明智光秀の菩提寺です。明智光秀と西教寺の関係とは…。
元亀2年(1571)織田信長の比叡山焼き討ちの際、当寺も災禍を被りました。
その直後に築かれた坂本城の城主となったのが明智光秀でした。光秀は西教寺の檀徒となり、復興に大きく力を注ぎました。総門は坂本城城門を移築したもので、鐘楼堂の鐘は陣鐘です。
天正10年にこの世を去った光秀は6年前に亡くなった内室熙子や一族の墓とともに祠られています。
明智光秀と西教寺は生前からかなり関係が深かったのですね。
総門をくぐると緑のトンネル。
陽射しは強く気温は高く、真夏の光景です。
先の参道を左に折れると手宗祖大師殿唐門。立派です。
大正時代に建てられたもので、国の登録有形文化財に指定されています。
ちなみにこの唐門の梁には麒麟の彫刻が彫られています。
さすがは明智光秀の菩提寺ですね、麒麟がきていた!(麒麟と明智光秀は関係ないらしいけど)。
この唐門が素晴らしいのは、ここから見える景色にもあるんです。
近寄ってみましょう。
木々の向こうに琵琶湖が眺められるんです。一気に清々しい気持ちになります。
電線がちょっと邪魔だけど。
左右にあるのはかざぐるま。これは春のイベントで飾ったものを残しておられるようです。
では、本堂に向かってさらに参道を進みましょう。
石段の上にあるのは何だ??
おお、たくさんの風鈴が。
これだけあると壮観です。1500個の風鈴が吊るされた「風鈴参道」と銘打たれた夏のイベント。
重要文化財の本堂の前にも風鈴が吊るされた参道が設置されています。
この風鈴参道を通り抜けて本堂に参拝します。
そして、横にはなにやら少年が…。
これは滋賀の名物、飛び出し坊やの「とび太くん」ですね!
飛び出し坊やは滋賀が発祥の地らしく、滋賀県ではとび太くんグッズも作って激推ししています。
ここでは鎧をかぶって光秀と書かれたとび太くん。そう、西教寺は明智光秀のゆかりのお寺、菩提寺ですから。
この日はめっちゃ暑かったのですがチリンチリンとなる風鈴は涼しげで、一瞬暑さを忘れます。
一瞬ですけど…。
本堂にお参りする前に手水舎で手を清めましょう。
ここの手水舎はカラフル。
花手水が流行っていますが、ビー玉手水も涼しそうでユニーク。
アヒル隊は涼しそうであります!
アヒル隊長、巨大な敵が迫っております。よだれを垂らしていて、食べられてしまいます!
アヒル隊、全員退却!!
ということで、本堂の前で手を合わせます。
そして、西教寺はお堂の中へ入ることができますので(要拝観料)、入らせていただきましょう。
本堂横の大本坊からお堂の中へ入ります。
お堂には明智光秀と妻の明智煕子(ひろこ)のパネルが。
2020年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」放映に合わせて、滋賀県が観光キャンペーンで作ったパネルのようです。
こちらは客殿、茶の間。
西教寺の客殿は豊臣秀吉の伏見城にあった旧殿を移設したもので重要文化財です。
そして、この茶の間の向かいにはお庭が広がります。
そのお庭は小堀遠州作と伝えられる客殿庭園。
池は琵琶湖の形をしているとのこと。
この庭園は日が当たりにくい場所にあるので、僕が訪ねた時はこのように光と影がないのっぺりした感じで、残念ながらあまり感動はありませんでした。
孤篷庵なんかを見ていると、小堀遠州なら光の差す角度まで詳細に検討して庭を作りそうなものなんですけどね。
こちらは書院庭園。奥に見えるのは客殿です。
ん? 松の木になにか吊り下げてあるよ?
ああ、こんなところにも風鈴が。遊び心があって素敵です。
とてもかっこいい墨絵が飾ってありました。
明智光秀が麒麟に乗っているやん!
これも大河ドラマ「麒麟がくる」に合わせた滋賀観光キャンペーンの一環で、墨絵師の御歌頭さんの作とのこと。
その明智光秀一族のお墓がこれです。
西教寺は菩提寺ですから。
ひと通り西教寺を拝観したので、さきほどの風鈴参道を経て帰りましょう。
夏の強い日差しを反射してキラキラ光る風鈴たちが素敵。
夏空に風鈴、夏真っ盛りですね。
炎天下で風鈴の写真も結構撮っていたので、熱中症になりかかりました。夏の屋外は熱中症に注意です。
暑い夏を堪能したので、そろそろ帰りましょう。
彼方に夏色の琵琶湖が見えて、今回のお散歩は終了です。
西教寺は天台真盛宗の総本山という格式の高い大きなお寺で、風鈴を除いても見どころたくさんでした。拝観客は少なく、ゆっくり見ることができて良かったです。
滋賀は京都の隣だけあってスゴイお寺や神社が多いのですが、京都ほど観光客が多くなくゆったりと拝観できるので結構好きです。
ただ、交通の便が悪い場所が多いのが難点。
これからも少し積極的に滋賀の名刹を巡りたいと思っています。
Camera: LUMIX G8
Lenses: LEICA 12-60mm F2.8-4, LUMIX 42.5mm F1.7, 45-150mm F4-5.6
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