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日吉大社で紅葉を見つつ最深部まで小冒険! 日吉・日枝・山王神社の総本社

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  • こすもす
  • 2022/11/21 13:05

日本全国にある日吉神社、日枝神社、山王神社。
全国で3800もあるというこれら神社の総本社を知っていますか?

それが日吉大社(ひよしたいしゃ)滋賀県の京都にほど近い場所にあります。
歴史は深くとても格式の高い神社であり、紅葉の名所でもあります。

今回、紅葉を見に日吉大社を訪れるととも、小さな冒険をしてみたいと思います。
その小冒険とは日吉大社の最深部まで行ってみること。
最深部は山中であり、ちょっと訪ねるのが大変な場所なのです。

日吉大社の最深部はどんなところなのでしょうか?
では、行ってみましょう!

 

日吉大社へ

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© OpenStreetMap contributors

日吉大社(ひよしたいしゃ)は京都盆地の北西、琵琶湖の西岸にあります。
京都盆地の北西と書きましたが、北西の方角は鬼門にあたります。鬼門とは鬼が出入りする場所。
京都御所、つまり天皇を災いから守るためにこの鬼門にあたる比叡山にお寺が作られました。それが比叡山延暦寺。ここは京都盆地を守る結界の一角です。

日吉大社はその比叡山の麓、坂本という比叡山延暦寺の門前町にあり、延暦寺の神社部門の位置づけになります(雑すぎる説明w、ごめんね)。

日吉大社への交通手段は京都駅からJR湖西線に乗り、15~20分でJR比叡山坂本駅下車。
比叡山坂本駅からバスで日吉大社前まで5分です。駅から徒歩も可能ですが、登り坂なのでしんどい。

 

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やってきました日吉大社
おお、紅葉していますねー。

早速、鳥居をくぐって境内を拝観しましょう。

 

めざすは日吉大社奥宮

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鳥居をくぐると紅葉の奥、正面に山が見えます。そこにはなにやらお宮さんが。

これが、今回訪ねるミッションである八王子山に建つ日吉大社 奥宮(ひよしたいしゃおくみや)です。

写真はズームレンズで拡大しているので比較的近そうに見えますが、実際はちっさく見えるだけです。
ここまで山を登るの? 大丈夫かな…。

 

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先を進みましょう。
紅葉が見事ですねー。

真ん中に見える鳥居は山の型。
これが山王鳥居です。全国の日吉神社、日枝神社、山王神社はこの鳥居の形ですよね。

もちろん鳥居の山の部分は比叡山を表しています。日吉大社は比叡山の麓に建っているのです。
 

日吉大社東本宮

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さらに進むと東本宮の楼門が。立派ですね、重要文化財です。

日吉大社の主な建物の説明はここALISでshumさんが書かれた訪問記が詳しいので、ぜひ読んでみてください。

 

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楼門をくぐると、東本宮本殿。これも立派ですね、もちろん国宝

日吉大社は大きく分けて東本宮と西本宮からなり、それぞれの本殿はどちらも国宝。
さすがは全国の日吉神社や日枝神社、山王神社の総本社だけありますね。

 

おっと、ここで時間を取られてはいけません。
大切なミッション、奥宮への参拝登山があるのです。

奥宮へ向かわねば!

 

日吉大社奥宮へ登る

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東本宮と西本宮の間にある、奥宮への参拝路の入り口にやってきました。

立ちはだかる立派な石段。
かかってこいや!と言わんばかりでおののきます。

石段の両脇には奥宮の遙拝所の社が建っています。遙拝所(ようはいしょ)とは、登れない人は代わりにここで参拝してね、というお社のこと。
ここにお参りして、奥宮に行ったことにしようかな…。

でも、意を決して石段を登ります。
この石段、写真ではわかりにくいですがめっちゃ1段の高さが高い。普通の階段の3段分くらいあります。一段ずつよいしょっと上ってゆきます。

 

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© OpenStreetMap contributors

日吉大社奥宮はこの地図のように日吉大社境内からとっても離れた山の上にあります。
そこまで、延々と歩かないといけません。山の上なのでハイキングか軽い登山になります。

僕は何度か日吉大社を訪ねていますが、奥宮まで行くのはハードルが高く今まで行ったことはありませんでした。

しかし、半年前にこのALISのshumさんの記事のコメント欄で行く約束をしていたんです。

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激暑7月に行った、日吉大社

日吉大社はやはり山を登って奥宮まで行きたいところです。琵琶湖の眺めが素晴らしいようですので。
と言っても、僕が訪ねたときもしんどくてとても登れませんでした。
奥宮はそのうちリベンジしたいと思っています(後略)。

はっ、しまった。
書いたからには行かないと。でも、しんどそうだしどうしよう…。

しかし、以前から一度は行きたかったので今回思い切って奥宮へ。
リベンジやで!!

 

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丈の高い石段を登ると、広い坂道になっていました。
写真を見るとこれ登るの楽勝やんと思うかもしれませんが、実はめっちゃ急勾配なんですよ。

しかも延々と同じ勾配で上がってゆくので、ずっとしんどいのです。
足腰より先に心肺がやられます

 

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延々と急勾配の坂が続きます。休憩するベンチもありません。
たまに切り株があるので、ここに座って休憩です。

それにしても、これだけ広い道を作ってあるのはなぜ?
それは、後でわかります。

 

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登る途中に、お地蔵さんがあって癒やされます。

 

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25分ほど登って、お宮さんが見えてきました!
たった25分しか登っていないのに、急勾配の坂がずっと続いているので息が上がりきってしまいもう登れないよ、ハァハァ…。

と、その時!

 

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曇りだった空の間から日が照らし出しました。

もうちょっとだからここまで頑張りなさいと導かれているようで、元気が出てきましたね。

 

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そして、日吉大社奥宮が間近に見えてきた。到着!
手前が三宮、奥が牛尾宮、2つのお宮さんが並んでいます

登り口から奥宮まで30分。たったの30分ですが急勾配の上りが続き、かなりしんどかったです。
日吉大社の案内にも30分かかりますと書かれていたので、僕で標準的な所要時間でしょうか。

 

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三宮宮。重要文化財。

それにしても、崖によく建っていますね。
この造りは懸造(かけづくり)と名付けられているそうです。京都・清水寺の舞台が有名です。

そして、振り返ると…。

 

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見事な琵琶湖の光景が!
素晴らしいですねー。しんどい思いをして登ってきたので、感慨ひとしおです。

 

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さて、三宮と牛尾宮の間に岩があります。
なんでしょう?
上ってみましょう。

 

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この大きな岩が金大巌(こがねのおおいわ)。10メートルほどの大岩です。

ここは大山咋神が東本宮に祀られる以前に宿っていたとされる岩で、日吉大社の始まりの場所なのです。
ということは、全国の日吉神社や日枝神社、山王神社の発祥の地ということになります。

日吉大社に参拝するなら発祥の地であるこの金大巌まで訪ねるのが本望ということなのですね。

ということで、今回のミッションはここで達成なのですが、ここで引き下がるこすもす探検隊ではありません。

実は事前に一つの情報を入手していました。
それは…。

 

奥宮のさらに奥へ

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この金大巌の右下、牛尾宮との間に細い道があると聞いていたのです。
この道は言われないと気づかないくらい細い上に、案内標識など一切ありません。

この小道は極楽浄土への道?
どうしよう。なんだか怖いけど進んでみようかな?

 

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こすもす探検隊は進みます。
小道は山を登ってゆきます。

 

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先ほどの三宮と牛尾宮の上、裏手に出ました。
先ほどよりさらに琵琶湖が下に見えて、とても良い眺め。

 

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さらに山を登る道を進んでゆくと、もう落ち葉で道がわかりません。
でも、もうちょっとで山頂みたいなので進みましょう。

 

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平らな場所に出ました。これが山頂
日吉大社奥宮がある八王子山の山頂です。

金大巌の横の小道から写真を撮りつつ、10分経たずに到着です。

この山頂は紙垂(しで)をつけた縄の結界で囲まれていました。清浄な場所なのでね。
木々に覆われた、まさにパワースポット。

 

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結界の真ん中。ここが八王子山の頂上。標高381m。

ちょうど陽の光が差してきて、神々しいです。

 

さらに奥へ、神宮寺道へ

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さて、山頂から奥宮まで下りてきました。
そろそろ下山しましょうか。

 

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下山しようとして奥宮からすこし下りた道に、黄色の矢印のようになにやら分かれ道が?

 

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分かれ道には「神宮寺道」との案内が。

山奥に進んでゆく道ですが、行ってみようかどうしようか?

こすもす探検隊、行きます!

 

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恐る恐る神宮寺道を進んでゆきます。

 

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すっかり山道ですが、よく整備されています。
曇っていましたが、日が差してきました。行ってもいいよ、との啓示かな?

 

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分岐点から神宮寺道を10分歩いて、建物が見えてきました!
これが神宮寺?
 

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はい、ここが神宮寺の場所
といってもこの建物が神宮寺ではなく、ここは神宮寺の跡なんです。
この建物は日吉大社奥総社です。

この場所は、比叡山延暦寺を開いた伝教大師最澄の父が子供がほしいと祈願した場所。その結果、最澄が生まれたので聖なる場所になっています。

ここが日吉大社の最奥部になり、ここから先は比叡山延暦寺の領域になってゆきます。
といっても、神仏習合で昔は(今も?)どちらも同じようなものだったんでしょうけどね。

 

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© OpenStreetMap contributors

地図で見ると奥宮からだいぶ遠いですが、アップダウンが少ないので奥宮に登るより楽に歩けました。

でも、かなり山の中であることがわかります。
近くに大宮川が流れる音が聞こえており、パワースポット感満点です。

 

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日吉大社奥総社
中には入れませんが、のぞき窓があったので覗いてみました。

 

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奥総社内部。
小さなお社の両脇に伝教大師像と、影向山王像が祀られていました。

 

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さて、道はこの神宮寺跡で終点ではありません。

ここで道は分岐し、横川行者道(よかわぎょうじゃみち)飯室(いいむろ)行者道に分かれます。

 

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行者道というのは、比叡山の修行僧が山中を駆け巡る修業を行う際のルートのことです。

横川行者道は比叡山延暦寺の主な地区の一つである横川へ続いています。

もう一方の飯室行者道は、延暦寺の東塔という延暦寺で一番メインな地区へつながるらしいのですが…。
ちょっとだけ行ってみましょう。

 

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飯室行者道を神宮寺跡から進むと、すぐに山の斜面にロープが張ってあってピンクテープが吊るされている道になりました。
これはいわゆるロープ場

ここから先は山の斜面を横断、いわゆるトラバースすることなってやや難所らしく、山行の準備をしていない者が進むのは危ないのです。

こすもす探検隊は安全第一なので、ここらで引き返しましょう。

 

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奥総社の横にある石塔とお地蔵さんが癒やしてくれます。

 

下山

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最奥部まで行って満足したので、そろそろ帰りましょう。
神宮寺道を戻ります。

 

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神宮寺道と日吉大社奥宮へ行く道の分岐点まで帰ってきました。

 

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さらに山を下ります。
紅葉が綺麗なのですが、急な坂道なので見とれていると転ぶので気をつけましょう

実は僕も転んでしまいました。
かすり傷とカメラレンズのフィルターが傷ついたくらいで済みましたが。

 

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やっと奥宮登山道の入り口にまで帰ってきました!

ベンチがあったので、しばし休憩。
めっちゃ疲れた…。

 

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登山口の近くにはおみこしの収蔵庫がありました。

日吉大社のおみこしは実は日本のおみこしのルーツだそうです。
ここに収蔵されている七基は重要文化財です。

ここのおみこしのうち二基は、毎年3月上旬の山王祭最初の神事(神輿上げ神事)にて奥宮まで上げられるとのこと。
1トン以上あるおみこしが人の手によって曳かれ担ぎ上げられ、先ほどまで登っていた奥宮まで行くのです。

なるほど、おみこしを人手で上げるために奥宮への道はあんなに広かったんですね。
それにしても僕なんて自分が登るだけでもヘトヘトなのに、おみこしまで上げるなんてすごいですよね。

 

最後に

へとへとになっているので、もう帰りましょう。

その前にちょっとだけ西本宮へ行って、クールダウン?します。

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西本宮、楼門前の花手水が鮮やかです。

 

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西本宮の本殿。国宝です。

 

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西本宮の脇を流れる大宮川の深い緑も色づいています。

大宮川は比叡山の山奥に始まり、先に訪ねた神宮寺跡の下を流れてここまで来て、琵琶湖にそそぎます。

 

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帰り道。秋の日暮れは早く、もう夕方
山王鳥居近くの紅葉は鮮やかですが、訪れる人も少なくなりました。

 

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鳥居をくぐり出て、日吉大社前バス停からJR比叡山坂本駅行きのバスに乗り、今回のお散歩?は終了です。

もう足腰ガクガクになりましたが、とても充実した日吉大社最奥部の訪問。
霊的なパワーがかなり身に染み込んだ感じがしました。

 

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Camera: LUMIX G8
Lens: LEICA 12-60mm F2.8-4 with C-PL filter

 

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よろしければ他の記事もご覧くださいませ。   

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