今週のお題は怪談と聞けば、お婆ちゃんは書かずにはいられません。
今日は、非日常のお話です。
日常でこれを話してはいけません。
くれぐれも、ご注意ください。決して真似をしませんように!
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いつの時からか、私は、もう一人の私を感じてきた。
もしかしたら、双子だったのかもしれない
私とはまるで正反対な性格。容姿。
私が陰なら、あの子は陽。
私が常識的なら、あの子は、非常識。
私の中にいる、もうひとりの私。
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いつの頃からか、人の心の声が聞こえてきた。
私の後ろに、和やかに、笑う声がする。
でも、背中に伝わるの、流れる冷たい空気を!
本人さえ、気づいていない時もある。
でも、私には、分かる。
私の中の、もう一人の私が、感じた思いを私に知らせるから!
<うるさい・だまれ!・・私は、知りたくないの!>
そう言っても、ダメ!
まだ幼い頃、よくおばあちゃんの手伝いをさせられていた・・
今の時期なら、フキの皮むき、爪が黒くなのが、嫌だったな!
でも、お婆ちゃんの話は大好きだった!
特に、怖い話、不思議な話が、好きだった。
4人の女の子の孫が居るのに、私にだけ話してくれたように思う。
私は、お婆ちゃんの持つ不思議な力を、持って生まれたみたいだったからかな?
「お前の中に、夜叉がいる。」
こんな話を、お婆ちゃんは、幼い私にしていた。
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不思議な事に、そのほとんどを、私は日常では思い出さない!
何か非日常の、ふとした時に、昨日のことにように、思い出す。
今日、今年諦めていた、フキを頂いた。
そのしたごしらえしているとき、お婆ちゃんを思い出した。
そして、
お婆ちゃんの言葉を思い出した。
「決して、後ろを振り向いて確かめたりしてはいけない」と!
・・・
明るく振る舞う人の悲しみが、見えたり。
寂しさや、苦しさに耐えて生きている人の辛さを感じたり。
自分の心の深層に、入り込んでしまったり。
大きな暗い宇宙、不安と恐怖の中に、入り込んで動けなくなったり。
そんな時は、決して、後ろを振り向かない。
前かがみになって、
じっと動かないで居ると。
どこからか、微かな光を見つける。
その光が、自分の行く道を照らしてくれたりする。
確かに、私の後ろには、歩いてきた道が出来ていて、多くの人との関わりがある。
でも、そこを振り返っては行けない。
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そう、私の未来は、前にしかない。
どう進めばいいか分からない未来は、歩き出すことでしか開けない。
ただ、じっくりと、深層を覗くと、そこには、歩むべき道がきっと見つかる。
ジーっと籠ることって大事!
自分を癒してくれるから!
傷ついた鳥が、ジーっとして怪我を治すように。
これからを生き抜く為に必要な時間・・・
「決して、振り返らないで!」とお婆ちゃんが言うの。
過去記事、お婆ちゃんのお婆ちゃんの話