
プロデューサー&ソングライターとしてブラックコンテンポラリーの分野でヒット曲を連発し、最近ではあのロックバンドJourneyでドラマーも務める等、ジャンルを越えて活躍する、Narada Michael Walden氏
彼が、約20年前に、高見株式会社(京都のブライダル企業)からの発注で製作した、「新郎新婦から式の列席者に謝意を示す」という主旨の曲、"Thank You"という曲があります。

ただし、日本向けの非売品扱いだったせいか、Wikipedia等で紹介されているWalden氏のディスコグラフィーには、この曲は載っておりません。
曲の趣旨に合わせた男女デュエットの"Thank You"、その男女を紹介したいと思います。
まず、女声パートを担当されるのは、R&Bシーンで活躍した女性シンガー、Angela Bofillさん(最近お亡くなりになられたそうです)。
そして、男声パートを受け持つのは、Walden氏ではなく、謎の男性シンガー、Sakai Gibsonさん。
この曲を愛方に(当然、女声パートを歌ってもらう前提で)聴かせてみたところ、不思議な事を言い出しました。
「この男性、中西圭三さんやろ?」
まさか、とは思いましたが、調べてみると、この曲が製作された2000年頃に、中西圭三さんが米国に渡っており、なんとWalden氏に弟子入りしていた、というではありませんか!
契約の関係で、他のアーティストのレコーディングに堂々と参加できない場合、変名で、と言うのはよくある話ですが、Sakaiというファーストネーム(レアなものの、男女ともにあり得るらしいです)で、日本人である事を暗に匂わせていたのか、と考えだすと、気になりますね。
まあ、自分で歌うのなら、元のボーカリストが誰だろうが、どうでも良いのですけどね。
先程からなぜ、歌う前提で話しているかと申しますと、この曲のCDにカラオケが収録されているからです。
CDそのものは、先述の通り非売品だったので、高見さんが、式終わりのBGMとして、新婚さんや会場に提供していたかもしれませんね。
じゃあ、何故そんな非売品のCDを持っているかと言いますと、私が京都府内のBOOK-OFF某店で見つけてしまったからです。
不思議な巡り合わせはこれにとどまらず、なんとこれも愛方がCDを手にして気が付いたのですが、我々の挙式で愛方のドレスを高見さんにお世話になっていたんです。
ただし、お世話になったのが、CD製作時期からだいぶ後だったからか、CDはもらえておりません。
でも、そんな不思議な巡り合わせのおかげか、誰も知らなくて、人前で歌っても下手したらダダスベりするかもしれない曲を一から覚えてくれた愛方には、ホントThank Youです。
いや、ほんと良い曲なんですよ。結婚式の最後に流すにはぴったりです。
ただ、残念な事に、スローワルツ調のこの曲には、Walden氏名物の「アレ」が無いんですよ。
その「アレ」とは、80年代に彼がプロデュースした楽曲の典型的な構成(音数が少ないプレ・イントロからの、主イントロ(リフレイン、もしくはサビの転用))において、プレ・イントロの最後に鳴る「ウォーン」(シンセサイザーで作ったベースの音を、一瞬で上げ下げ)です。
該当する曲は何曲も紹介できるのですが、ここで紹介してしまうと面白くないので、YouTubeで「クイズ・ドレミファウォーン」の動画として公開できればと思っています。
なお、実際の音はオノマトペ的には「ウーン」や「ブーン」に近いのですが、「ドレミファウォーンの」ボケに合わせて、変えました。










